【初学者向け】文脈から判断する企業経営理論（前編）

おはようございます！エヴァンゲリオン新劇場版は謎が多すぎてついていけない　そんなオールドタイプなアニメ好き診断士つっちー@タキプロです！

現在、ストレート生で予備校に通っている皆さんは、暗記系の科目に取り組んでいる時期かと思います。
そんな中、つっちーからはあえて「読解力系」の企業経営理論の解説をさせていただこうと思います。やっぱり暗記系の科目は最後の最後、直前期まで力を伸ばしていくことができますが、財務会計や企業経営理論など、問題内容の理解を必要とする科目は早い時期にじっくり取り組んで、「思考の足腰を鍛える」必要があると思います。
そして、企業経営理論という科目は診断士試験のコア科目でもあり、比較的
切羽詰まっていない今の時期なら、バーチャル診断士気分で楽しみながら解くには最適の科目だったりもします。

それでは早速行きましょう。平成24年度　中小企業診断士　１次試験
企業経営理論の第１問をやっつけてみたいと思います！

問）複数事業を営む企業における企業ドメインと事業ドメインならびに事業ポートフォリオの決定に関する記述として、最も適切なものはどれか。

⇒ここでじっくり問題文を吟味したいと思います。「複数事業を営む企業」「企業ドメイン」「事業ドメイン」「事業ポートフォリオ」などの単語を、正確な意味を記憶していなくとも、軽く頭のなかに入れておきます。

ただし、「ドメイン」がわからなくとも、「企業（＝会社）」>「事業（＝会社の中の一つの事業）」ということは一般的な知識としてイメージが出来ると思います。
そして、それらを「決定」することに関する記述を聞かれていること、そして「最も適切なもの」を聞かれていること（←ここ重要！）を強く意識します。
ちなみにつっちーの場合は、この段階で問題文のところに「○」を書いて、「適切なものを１つ選び」「不適切なものを4つ排除する」アタマになり、選択肢を読みに行きます。
つまり、大半の選択肢に「ケチ」を付けに行くわけですね。
ただし、「ドメイン」など単語の正確な意味を完全には知っていなくとも、今の段階ではOKです。今回ご説明する「文脈への違和感」を身につける練習をして、その上で、個別のキーワードの意味を理解すれば、この難関科目の攻略に近づくことができると思います。

そして選択肢の検討へと進みます。

ア企業ドメインの決定は、通常新たに進出する事業における自社の競争力と当該事業の発展性を判断基準とし、当該事業の他事業への波及効果は個別事業選択の判断基準として考慮されていない。

⇒ここは、「考慮されていない」に引っかかって、△を付けておきましょう。
詳しく言うと、「企業ドメイン」という「事業ドメイン」よりも大きな範囲の概念が当該事業の他事業への波及効果を決定の判断基準にしないというのは既におかしいのですが、この設問はア～オ（５つ）と標準的な問題よりも選択肢の数が多く、あまり時間をかけるわけには行かないので、さっさと次に進みます。（なんたって１問目ですしね）

イ企業ドメインの決定は、通常、企業にとって多角化の広がりの程度を決め、個別事業の競争力を決める問題である。

⇒「程度を決め」までの前半部分はよさそうですね。しかし、「競争力を
決める」という部分に違和感があります。「企業ドメイン」というワードの意味を完全に理解していなくても「何かを決めたら競争力が決定されるって変だな」という感覚は持てると思います。だって、ドメイン決めたら競争力が決定できるなら、世の大半の経営者はドメイン決めたらお仕事終わりですよね。。。日本語として変です。
ここは思い切って「☓」を付けます。