【2次】事例Ⅳに必要な力とは何か
こんばんは。日曜日夜担当の、あっきー@タキプロ4期生です!
それでは本日9/1(2次試験まで49日)のブログの本題に入りましょう。
みなさんもご存じのとおり事例Ⅳは「財務・会計に関する事例」(正確にいうと「財務・会計を中心とした経営の戦略および管理に関する事例」)です。
事例Ⅳに苦手意識を持っている受験生も多いでしょうその一方で事例Ⅳを得点源にしている受験生も相当数います最近は計算過程を書かせる問題もあるので全てがその限りではないですが、事例Ⅳは数値が合えばそれだけで10点入るなんてことも多いです。論述で解答や採点基準が示されない事例Ⅰ~Ⅲで10点を稼ごうと思ったら大変ですよね。その点、事例Ⅳは解答こそ公開されませんが数値を求める問題であればある程度ではありますが解答の数値を特定することは可能です。
では事例Ⅳ攻略に必要な力とは何でしょうか。
よく受験生と話していると「計算力が弱いから事例Ⅳが苦手」、「計算力を鍛えれば事例Ⅳの成績は上がる」という声を聞きます
たしかに「計算問題が合えば得点が伸びるのであれば計算力を鍛えればよい」と考えがちですが、私はそうは思いません
では、事例Ⅳ攻略にはどんな能力が必要なのか。
それは、資料の読み取り能力・整理能力です
そもそも2次試験は電卓の持ち込みが可ですし、日商簿記や税理士試験ほど電卓をたたく必要もありません。事例Ⅳにおける各設問の問題文はとても長く1ページ全部が問題文になっていることもあります。その中に書かれている条件や、解答として要求されているものは何か、をきちんと読み取り、複数ある条件を整理して解答の道筋を立てなければなりません。
例として平成20年度の事例Ⅳ第2問をみてみましょう。
問題文は長いので省略しますが、設問1では「税引前営業CFの現在価値」が問われています。
財務・会計の勉強がそこそこ出来ていれば、毎年のCFや現価係数がわかれば求められることに気が付くと思います
この問題文では、条件として6つ列挙されています。行でいうと11行にもわたって書かれています
この中の条件をすべてもれなく抽出し整理しなければなりません。ひとつでも見落とすと正しい数値は求められなくなります
さらに設問1で求められていたのは税引前営業CFの現在価値です。税引後営業CFの現在価値ではありません。
解答プロセスなどは省略しますが、結果として資料を読み取り整理すると
CIF(売上高収入)の現在価値合計からCOF(現金支出)の現在価値合計を引けば求まります。
COFの現在価値合計を求める際にちょっとしたテクニックは必要ではあるものの、結局、計算としては
26,000×3.7908-20,000×5
のみです。
この問題が以下のような問題であれば多くの人が出来るでしょう
<例題1>
「毎年のCIFが26,000で一定、COFの現在価値合計は100,000、年金現価係数(5年、10%)が3.7908のときのCFの現在価値合計」
長い文章を読み取り、資料を整理して、求めるものは何かを把握できれば、あとは<例題1>のような単純な計算問題を電卓を使用して解くだけになります
他にもH18年事例ⅣのB/Sの下に小さな字で
「注:土地・建物の取得・売却はない。また、備品の取得はない。」
と書かれています。
これも問題を解くうえで重要な条件のひとつになります。
これは何を意味しているのかというと、
・土地・建物 → 取得も売却もなかった
・備品 → 取得はなかった
⇒ 「つまり売却はあった」と想定できます。売却がないなら、なぜ土地・建物のほうは記載があり備品はないのか、となってしまいます。
備品の売却があったということは、売却損益を考慮しなければなりません。これを見落とすと正しい解答にはたどり着けなくなります
<今日のまとめ>
事例Ⅳ攻略に必要な力は「計算力」ではなく「資料の読み取り能力・整理能力」である。
では今日はここまで。
来週も事例Ⅳについてお伝えしていく予定です。
タキプロ勉強会のお知らせ
【今後の予定(東京)】
・9/8(日) 9時半~12時 堀留町区民館 題材:H22事例1
・9/12(木) 19時~21時半 京橋区民館 題材:H22事例2
・9/22(日) 9時半~12時 京橋区民館 題材:H22事例3
・9/26(木) 19時~21時半 八丁堀区民館 題材:H23事例1
*題材の過去問を解いて、解答のコピーを8部 ご用意ください。
*時間の都合上、全部の設問を扱うことはできません。あらかじめ
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