[2次] 今は中長期的な施策に取り組みましょう

◆自己紹介

中小企業診断士を目指す皆様、はじめまして。
月曜日のブログを担当させていただくことになりました、がんちゃん/岩間と申します。宜しくお願いいたします。

私は、2年かけて学習し平成25年に合格しました(1次1回、2次2回)。学習スタイルは、1年目は独学、2年目は通信講座でした。
(※詳しくは、私の合格体験記に掲載しています)


◆サマリ

今回の記事の趣旨は、次の通りです。

  • 2次対策として、この時期は、解答プロセス構築よりも基礎力強化を行いましょう。
  • ポイントは、(1)企業を直感的に理解できるようになること (2)知識を固めること です。
  • この時期は、中長期的な施策を意識的に行いましょう

◆解答プロセス構築だけで十分か?

多くの受験機関やブログで、「2次試験では解答プロセス構築が重要」と言われています。解答プロセスが重要である理由は、多くの方がご存知だろうと思います。しかし、解答プロセスを構築するだけで、十分でしょうか?(すなわち「プロセスに忠実に解けば、誰でも、時間内に良い(※)答案が書ける」のでしょうか?)
※ 「時間内に」や「良い」は、生産技術の柱である QCD のうちのDとQに該当します(ちなみに、2次試験ではCは一定です)。生産管理の知識を使うと、DとQはトレードオフの関係(すなわちDを早めようとするとQが下がり、Qを上げようとするとDが延びる性質)があり、両方を良いバランスで満たすことが大事です。

⇒当然、そうではありません。
プロセスに忠実に解いたとしても、次のように上手く行かない場合があるでしょう。

  • 設問の意図を捉えられなかった、誤読した
  • 与件に書かれている重要事項を読み落としてしまった
  • 切り口が浮かばなかった、知識がなかった
  • 解答をうまくまとめられなかった
  • プロセスの最後の手順まで、時間どおりに終えられなかった

 

◆解決策は? ⇒2つのトレーニング

それでは、それを防ぐために何をすべきでしょうか?
私自身の経験から、次の2つをお勧めします(※)。
※引き続き生産管理の知識を当てはめると、「外段取り」化による稼働停止時間の短縮です。具体的には、ライン上である試験中に時間を使っていたことを、ライン稼働前試験対策期間中に準備しておき、生産効率を上げることです。

 

(1) 事例企業を直感的に把握する力を備える
(⇒与件の把握や解答骨子の作成を、スピードアップできます)

解答プロセスの中に「マーキング」の要素作業を組み込んでいる方が多いでしょう。しかし、与件を読み終えた直後に、頭の中にはどの程度の情報が残っていますか?もしマークすることに専念してしまった結果、与件の内容が頭の中に残っていないのであれば、読み方を改善することが望ましいです。マーキングに頼るのではなく、「頭の中に」記憶することで、設問の解答作成の能率が、格段に上がります(※)。
※オペレーシングシステムでは、CPUが処理する情報をハードディスク(補助記憶装置)ではなくメインメモリ(主記憶装置)に置くことで、アクセスに必要な処理時間が短縮できます。このモデルを人間にも準用すると、試験中に処理すべき情報は、可能な限り頭の中に入れられる方が望ましいと考えられます。

この能力を身につけるためには、トレーニングとして、「与件を一度読み、(a)事業ドメイン (b)SWOT+VRIO (c)課題 を把握する」という方法をお勧めします。

このトレーニングを行うにあたってのポイントは、次の通りです。

  • SWOT+VRIO・課題は、重要なもののみに絞ること
    (全てを覚えるのは不可能だからです)
  • 与件は読み直さないこと
    (読み直すことは、重要事項かどうかの判断を先延ばしすることです。読み直しを敢えて避けることで、トレーニングの効果が高まります)
  • 始めは、過去解いたことがある事例を題材にすると良いでしょう。中小企業白書に掲載されている事例を使うのも効果があります。
  • トレーニングは、週1回程度を継続的に行うのでもよいでしょうし、一度数時間程度のまとまった時間を確保して行ってもよいでしょう。

(2) 知識を固める
(→解答骨子作成をスピードアップできます)

1次試験では学識の有無を問われるのに対し、2次試験では応用能力を問われます(平成25年度の試験案内より)。これを、「2次試験では『学識』は問われないから、知識はあまりいらない」と考えるのは早計です。私は「2次試験では1次試験以上に、知識を完全に理解し、自ら書けることが必要」と捉えるべきと考えています。企業に診断・助言を行う以上、何らかの「モノサシ」が必要で、それが知識にあたると考えています。(単に与件文章をコピー&ペーストするだけでは、他の受験生との差別化はできないでしょう(※))
※「初めからコピー&ペーストで対応すると割りきってしまうと、良質な答案にはならない」という意味です。「与件文章を自分のことばに置き換えて解答すべき」という意味ではありません。読みやすい答案にするには、与件文の表現を用いることが必要です。

2次試験であっても、知識をおろそかにせずに、1次試験のテキストのうち「組織・人事」「マーケティング」「生産管理」「財務・会計」に関する部分は、覚えるくらいに読みこみ、すらすらと書けるようにしましょう。

 

◆そもそも、今やるべきこととは?

2次試験まであと8ヶ月あります。8ヶ月の期間の中で、今やるべきことは「中長期的な施策に取り組むこと」です。

「8ヶ月しかないから短期的効果を優先したい」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、現時点で「短期的な成果」を追求してしまうと、8ヶ月後に期待される効果は「短期的成果の積み重ね」に留まります。また、短期的な施策の種類には限りがあるでしょうから、そのうち打てる施策がなくなり、成績が伸び悩む時期が来ることにもなります。

私は、8月末までは中長期的施策に取り組むことを、強くお勧めします。具体的には、今日ご紹介した2つの取り組み、すなわち「企業を直感的に理解できる力を強化すること」や「知識を固めること」などがあります。(その他は今後紹介していきます)

すぐに成績を上げたいという気持ちがある中で、一見遠回りに見える学習をするのは、非常に勇気がいることだと思います。しかし、これに取り組めば数ヶ月後に飛躍的に力が伸びることが期待できますし、また一般に中長期的施策は、より「診断士として必要な力を磨く」性質が強いため、学習自体を楽しめると思います。

 

インフルエンザが流行っていたり、花粉症が始まったり・・・と辛い時期かもしれませんが、体調に気をつけて充実した日々を送ってくださいね。
以上、がんちゃん/岩間 でした。

 


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