【事例1の特徴を知ろう!!】
【事例1の特徴を知ろう!!】
ひろおみ@タキプロ5期生です。
本格的に暖かくなってきました。年度末でなかなか勉強が苦しい時期ですね。
今日から3回連続(3/22.3/29.4/5)で事例1の特徴について記事を書いていきます。
(まとめ)
事例1の特徴は
①時系列に沿って企業の強みややってきたことを理解しつつ
②外部環境(マクロ要因等)の変化を押さえながら
③企業の経営課題を解決する為の人事組織上のアドバイスをする
上記の3点で私は理解しています。
今日は
①時系列に沿って企業の強みややってきたことを理解しつつ
を見ていきましょう!
「時系列に沿って」という部分ですが、平成13年度以降の過去問を見ていくと多くのケースで「与件」は「過去の出来事」→「現在の出来事」という構成をとり、「設問」が「過去の出来事」→「将来(現在)の出来事」という構成をしています。
わかりやすい例として、H22年の砂糖問屋の事例を例にしてみますと・・・
<与件文について>
1段落(過去~現在)
A社の概況(過去から現在の状況のまとめ)
2段落(過去~現在)
A社社長についての説明
3段落(過去)
伝統的な(過去の)砂糖問屋(一次問屋)の商売・役割の話
4段落(過去~現在)
従来のビジネスで重要視されていた機能/近年の業界での変化
5段落(現在)
近年の地方有力店との連携・友好的買収について
6段落(現在)
過去の方針と経営環境の変化に伴う新しい取り組みの導入
7段落(現在)
もうひとつの動き(新規事業)について
8段落(現在)
A社従来の取引上の信念と売上向上の為の新たな指針について
予想以上に、過去と現在が明確に書き分けられています。
<設問について>
第1問 (設問1)
過去の事業展開の中で1次問屋にとってネットワーク構築が強みになった理由(過去)
→「過去の出来事」を踏まえながら1次問屋の強みをまとめる設問
(設問2)
従来の事業展開を継続できなくなった経営環境の変化(過去~現在)
→「過去の状況」「経営変化の内容」「現在の状況」をまとめる設問
第2問 (設問1)
A社が友好的買収を進めている目的と効果(現在)
→「現在」のA社の動きについての設問
(設問2)
A社が友好的買収を進める際に、継続雇用をするメリットとデメリット(現在)
→「現在」のA社の方針についての設問
第3問
成果主義的要素を強化する際のA社にとってのメリット・デメリットをどう考えるべきか(将来)
→「将来」、Aが進んでいく方針についての設問
第4問
食品原材料以外の商材に手を伸ばすべきかについてのアドバイス内容(将来)
→「将来」、Aが進んでいく方針についての設問
上記の様に、「過去」→「現在」→「将来」という構成をとっています。
ここまでの記事を読んで・・・
与件と設問が時系列(過去から)順に書いてあるから、つまりどういうことなんだよ!?と思われる方もいると思います。
ここからは、その特徴を踏まえたうえで、解答作りに活かせるポイントを
ポイント① 過去の設問への答えは、過去の与件文の内容から作る
なんか当たり前のことを言ってるなー!と感じましたでしょうか。
第1問を例にとってみましょう。
聞かれている内容は、 「過去の事業展開の中で1次問屋にとってネットワーク構築が強みになった理由」です。
強みになった理由は、過去からの取り組みの積み重ねが元になりますので、現在の取り組みや将来の方針などは基本的に含まれることがありません。
このように時間軸を意識するだけでも、「与件のこの部分をどの設問に使うんだろう?」と考える際の作業量が減ってきます。
ポイント② 将来(今後)に関する設問は、そもそも難易度が高いという意識をもつ
A社が今後どうしていくべきか?という類の設問は毎年必ず出題されます。
ですが、与件には「過去~現在」の取り組みや経営環境(外部環境)の変化等についての記載が多く、情報の取捨選択が大変です。
そういう理由で、なかなか与件の中身を解答に活かしづらく、アイデア解答や思い込み解答に走ってしまいがちです。(私がもともとそうでした・・・)
このように、将来(今後)の設問は対応に非常に骨が折れます。
出題されたら、「これは将来のことを聞いているから要注意だ!」と思いたいところです。
ポイント③ 将来(今後)の設問では、「経営課題」を使って対応する
将来(今後)の設問が難しいのはわかったけど、それだけじゃ対策がとれないじゃないか!と思われると思います。
そこで、2度目・3度目の受験時に意識していたポイントをご紹介します。
事例1の与件文を細かく見ていくと、「経営課題」についての記述が比較的高い頻度で記載されています。
与件に記載のある「経営課題の例」
H25年
A社は・・・おり、「次世代を担うような新商品が登場しているわけではない。」
→次世代を担う新商品開発が今後の課題
H24年
品質の安定的な維持・確保は、非正規社員の多い日本の工場でもいまだに課題である。
→品質の安定的な維持・確保が全社的な課題
H23年
成功に安住し「ゆでガエル」になりやすい状況を回避し、チャレンジ精神を維持していくことが現社長にとって大きな課題である。
→チャレンジ精神の維持が経営課題
このように、毎年の様に事例1では「経営課題」について触れられているのです。
そして未だ解決できていない「経営課題」を放置したまま、解答を作成しては事例1で良い評価を取ることは難しいと言えると思います。
今後(将来)についての設問で、なんとか「経営課題」の解決について触れられないかという視点を持つだけでも事例1への苦手意識が変わってくるかと思います。
かなり盛りだくさんの内容になってしまいました。
今回はここまでです。
また次回の土曜日にお会いしましょう!!
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