しくじりからマーケティングを学ぶ by はくたろう

おはこんばんにちは。セミナー班兼務の「はくたろう」です。


まずはじめに、先日5/17は多くの方にタキプロ春セミナー2020(オンラインセミナー)にご参加いただき、ありがとうございました。北は東北から南は九州まで50名以上の参加者の皆さんと、同じく東北から九州まで25名のタキメンがZoom上で勢ぞろいする姿はまさに圧巻でした。

今回は8つの(オンライン上の)小部屋に分かれ、1次試験の対策から、2次試験のタイムマネジメント、さらには合格後の活動まで、参加者のお悩みや疑問にタキメンがお答えする「よろず相談」形式で開催しました。どの部屋も質問が尽きることなく、物理的な距離を感じさせない、(良い意味で)『密な』コミュニケーションが行われておりました。

タキプロとして初のオンラインセミナーで、運用上の不手際など、至らぬ点はあったかと思いますが、少しでもお役に立てたならば幸いです。残念ながら今回ご参加できなかった方も、次回以降のご参加をお待ちしております!(次回セミナーについては、別途、本ブログなどでご案内します)


さて、本日は、
・2次試験対策②:事例Ⅱ ~しくじりから学ぶマーケティング~
をお送りします。前回のブログはこちら

■2次試験対策②:事例Ⅱ ~しくじりから学ぶマーケティング~

■事例Ⅱの特徴とは?

突然ですが、他事例と比較したとき、事例Ⅱの一番の特徴は何だと思いますか?私は「消費者の目線を取り入れること」にあると考えています。他事例が企業「内部」の仕組みやプロセス(事例Ⅰ:組織・人事、事例Ⅲ:生産・技術、事例Ⅳ:財務・会計)を対象とするのに対し、事例Ⅱはマーケティング・流通という企業と消費者の「接点」をテーマとしています。ゆえに、企業側の一方的な論理ではなく、消費者の思考・志向・嗜好を捉え、Win-Winとなるような打ち手を検討する必要があります。

本ブログ読者はお勤めの方、個人事業主、主婦、学生等様々かと思いますが、どのような立場であれ、消費活動を行っており、その意味では「消費者の目線」を必ずお持ちのはずです。しかしながら、その目線・意識を構造化し言語にすることはそう簡単ではありません。いかに日々「なんとなく」買い物し「衝動的に」ポチッていることでしょうか。(浪費家の自分への戒めでもあります。。。)

■消費者の目線とは?

そこで、このような「消費者の目線」、特に事例で扱われるような規模の企業に対して「消費者(でもある我々)が求めるもの、期待していること」を第三者的・体系的に把握するためにおススメなのが、岩﨑 邦彦先生の著書です。ご存じの方も多いかもしれませんが、岩﨑先生は診断士試験委員で、事例Ⅱの中心人物の一人と言われています。昨年度のタキプロ10期ブログでも、TommyさんTochiro さんのぶさんいいぜんさんキタさんがご紹介されています。

簡単にご紹介すると、岩﨑先生は「消費者が中小企業に求め、期待するもの」(逆に言えば、中小企業の持つ「強み」、伸ばすべき「長所」)として、『A』『B』『C』を挙げられています。(「小が大を超えるマーケティングの法則」より)ここで、『A』とはAuthenticity、個性・こだわり・専門性に代表される『”ほんもの”さ』『B』Bondのこと、つまり消費者・企業・地域との『きずな』『C』Communicationそのもの、人と人との『コミュニケーション』です。これらを意識してマーケティングを行うことで、消費者と企業双方にとってWin-Winの価値を創造することができる(すなわち、事例Ⅱ的には満点の打ち手)、ということです。

■しくじりから学ぶ

さて、ここからは、『A』『B』『C』を軽視したがゆえに「しくじった」事例をご紹介し、その重要性を実感していただきたいと思います。(特定の企業や団体を誹謗・中傷する意図はございません)

まず、『A:”ほんもの”さ』の反面教師としては食品偽装が挙げられます。本来、”非”価格・高付加価値を志向すべき中小企業が、それに反してコストに偏重した結果、”ほんもの”ではなく”にせもの”に走ってしまった事例で、某食肉加工会社や某高級料亭などが有名ですね。次に、『B:きずな』の事例として、不誠実・傲慢な顧客対応を行ったものとして、コンピュータ販売店の炎上事案がありました。最後に、『C:コミュニケーション』では、誤ったコミュニケーション手段として恣意的な口コミ操作、いわゆる「ステマ」や「やらせレビュー」がありますね。残念ながら、具体例は枚挙に暇がありません。

マーケティングでのサクセスストーリーは華々しくて魅力的ではありますが、万人に通用するものでは必ずしもありません。一方で、ここに挙げたような失敗例は他山の石として普遍的に学べることが多いと思います。(「踏み外さない」ことこそが大事!)昨今では、某テレビ番組の影響からか、企業版の「しくじり」を扱った書籍や動画も増えており、息抜きがてらご覧になられてみてはいかがでしょう?


本日もお読みいただき、ありがとうございました。次回は「ぱるこ」さんです。どうぞお楽しみに!

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