診断士試験ときどき管理職試験 by はくたろう
本日は「はくたろう」が
・管理職を目指すあなたへ ~中小企業診断士試験のすゝめ~
・2次試験対策①:事例Ⅲ ~運営管理の知識こそがすべて~
の2本立てでお送りします。前回のブログはこちら。
■管理職を目指すあなたへ ~中小企業診断士試験のすゝめ~
私事ですが、昨年は中小企業診断士試験とともに、社内の管理職試験にも合格しました。私の会社では、管理職試験は主に以下から構成されています。
・グループ討議
・方針立案
・インバスケット
このうち、「方針立案」とは、A4用紙で20枚程度の与件が設定された架空企業(私の時はペットフードの製造・卸)における経営企画の担当課長として中期経営方針を立案する、という試験であり、まさに診断士2次試験そのものと言えるものでした。
幸いにも私は、2次試験の学習を通じて、①与件からSWOTを分析→②どうS×Oを伸ばすか検討、という思考プロセス(定石)が身についていたので、
「事実情報を整理したうえで合理的に物事を考え、妥当な結論を導く力に長けている」
という評価をいただくことができました。
一方で、
「事実や論理に過度に重点を置きすぎており、着想に新たな視点や目新しさがない」
と指摘されましたが。。。そもそも、経営企画を担っている管理職(という設定)が、限られた時間の中で、ジャストアイデアやフラッシュアイデアに依存するのか、と疑問ではありますが
私の弱点はさておき、管理職に必要な「方針策定力」は診断士が備えるスキルセットとも共通するものだと思います。(「一部門」の管理職より、より上位である「企業」という単位の課題解決・方針策定を支援するのが診断士なので当たり前ではありますが)
管理職試験の内容は企業によってマチマチかとは思いますが、管理職を目指している方、管理職としてさらに成長したいと考えている方は、診断士試験にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
■2次試験対策①:事例Ⅲ ~運営管理の知識こそがすべて~
まず初めに、私は理工系大学院卒のエンジニアでありながら、事例Ⅲは4科目の中で最も点数が低いという体たらくです。
【T社模試】事例Ⅰ:62点、事例Ⅱ:47点、事例Ⅲ:33点、事例Ⅳ:78点
【2次試験】事例Ⅰ:78点、事例Ⅱ:67点、事例Ⅲ:59点、事例Ⅳ:78点
なので、偉そうなことは言えませんが、事例Ⅲのポイントは「事例企業の生産管理上の弱みを改善すること」だと考えています。ここで、「生産管理」とは、JIS Z8141:2001において、「財・サービスの生産に関する管理活動」として、
・具体的には,所定の品質 Q (quality) ・原価 C (cost) ・数量及び納期 D (delivery, due date) で生産するため,又は Q・C・Dに関する最適化を図るため,人,物,金,情報を駆使して,需要予測,生産計画,生産実施,生産統制を行う手続き及びその活動。
・狭義には,生産工程における生産統制を意味し,工程管理ともいう。
と定義されています。
すなわち、事例Ⅲとは、与件からQCDで最適化できていない点(=弱み、問題)を特定し、以下の観点からその原因を分析する、というプロセスです。
◆生産計画・統制は製品の需給特性の観点から適切か?
→生産方式(受注/見込)、計画立案・見直し頻度、在庫管理・発注方式(定期/定量)など
◆作業方法にムリ・ムダ・ムラはないか?
→作業標準化・マニュアル、段取替え、ロットサイズ、ラインバランシング、レイアウトなど
その意味で、事例Ⅲは1次試験の「運営管理(オペレーション・マネジメント)」にすべて答えがある、と言えます。産業革命以降の工業生産の成功(あるいは失敗)体験が蓄積され「ベストプラクティス」として体系化されているのが「運営管理」の知識であり、これを”身につける”(用語の暗記ではなく、理解して実践・応用すること)ことこそが事例Ⅲの一番の対策だと思います。製造業(事例Ⅲ企業)の課題は今も昔も変わらない、ということですね。(「人」あるいはその集まりとしての「組織」が製造する以上、その課題は普遍的なのかな、と。)
本日もお読みいただき、ありがとうございました。次回は「ぱるこ」さんです。どうぞお楽しみに!
========================
【現時点の令和2年度中小企業診断士試験の実施予定について、中小企業診断協会から告知がありました。詳しくはこちらのページから】
【勉強会・セミナーの詳細、お申込みはこちらのページから】
========================
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
↓下のボタンを押して、読んだよ! と合図していただけると、とっても嬉しいです。(診断士関連ブログの人気ランキングサイトが表示されます)
皆様の応援がタキプロの原動力となります。
ぽちっと押して、応援お願いします