脱モヤ02-暗記問題は忘れてナンボ/くコ:彡
こんにちは、いかです。いよいよ今年度も終わりが見えてきましたね。
新年度が皆様にとって素晴らしい一年となるよう、タキプロブログもエンジン全開で行きますよ!
本日は、いか流 脱モヤ十か条の第三条です。本当は第二条が先ですが、今の時期佳境である一次試験の勉強について少しでも早く触れたいため順番を変えて発信します。なお、本日の内容は科学的な根拠に基づいた話ではなくいかの経験則によるものですのであらかじめご了解ください!
第三条 暗記は忘れてナンボ
さて皆さま、一次試験の勉強状況はいかがでしょうか。こんな悩みを抱えていたりいませんか?
・覚えたハズなのにいざ問題を解くときには思い出せない
・今は解けている問題も、設問や選択肢が変わったら解けない気がする
・別科目を勉強していると、以前勉強した科目の内容を忘れそうで不安
・テキストで見たことがない問題が出題される。どう勉強しておけばいいのか…
・テキストの記載が理解できず、いつまでたっても一冊が終わらない
こんな悩みはあるあるですよね。でも心配する必要はありません。そんな時はなぜ出来ないのかモヤモヤ悩むのではなく、ここまでは出来ていると捉えましょう。
世の中には一度の見聞きですぐ身につけてしまう人もいますが、普通は1~2度読んだだけで習得できなくて当たり前です。知識がきちんと身につくまでには次のステップがあります。
ステップ1:見たことがある
ステップ2:知っている
ステップ3:覚えている
ステップ4:理解できている
ステップ5:習得している
今どこのステップにいるかが分かれば、後は次に上がるための勉強をすればいいだけです。
いかはこのうちステップ3までの状態をモヤ知識と呼んでいます。これを脱モヤしていきましょう!
ステップ1 見たことがある
単語や内容は見たことはある、でもそれ以上でもそれ以下でもない…という状態です。実はこれも大事なステップです。何もないところから一気に覚えるより、僅かでも知っているところがあり、その知識を拠点に学習を広げていく方が圧倒的に覚えやすいからです。例えば中国の歴史を勉強するとき、「三国志」の時代を知っていればその後に起こる五胡十六国時代は勉強しやすいでしょう、そんなイメージです(え、例えが分かりづらい?)
『見たことある単語』はそのうち『よく見る単語』になり、更にはその単語自体の深い理解へと段階的に進んでいきます。まずは理解不充分のままで全然構いません、見たことある/何度も見たことある単語や内容を増やすことが大事なのです。
ステップ2 知っている
きっちり説明は出来ないけど、どういうことに関連する単語かはなんとなく分かる状態です。例えば、HHIとは何かを細かには説明できないけれど、独占とか寡占とかそういうことに関係する単語であることは分かる、そんな感じです。一次試験は選択問題なのでこの状態でも解ける問題はあります。でも、それは設問・選択肢次第の運任せであり、やはり本当に身に付けたとは言えません。
ステップ1&2から次のステップに上がるための対策は、シンプルですがテキストや問題集をひたすら繰り返すことです。最初のうちは、単語や文章をただ文字として機械的に覚えることで頭は精一杯です。でも繰り返しテキストや問題集に触れていくと、見た瞬間に思い出せる単語や文章が少しずつでてきて、それにより今度は意味や内容を理解することに頭の容量を振り分ける余裕がでてきます。
これを繰り返していくことで『なんとなく』の知識が『しっかりした』知識になっていきます。
ステップ3 覚えている
単語や内容を暗記した状態です。きちんと説明は覚えているけれど気を抜くと忘れてしまいそう、そんな状態です。コンピュータでいえば、レジスタやキャッシュメモリ(一次記憶装置)に保存された情報です。これは記憶はされていますが、新しい情報が大量に入ってくると消えてしまいます。
ここを乗り越えてステップ4に至ることができるかが、試験の合否を分ける境目となります。
なぜならば、中小企業診断士試験は試験範囲が膨大であり、限られたキャッシュメモリでは全情報を記憶しておくことができないからです。
では、どうすればずっと記憶され続ける『身についた知識』になるか。
いかが経験則から見いだした答えは、逆説的ですが『一度忘れること』です。
単にずっと繰り返し勉強しているだけでは、脳は一次記憶装置だけを使って処理してしまいます。この状態でどう勉強してもそれ以上身につきません。しかし、一度忘れてまた覚え直し、また忘れて覚え直し…と繰り返していくと脳は『あれ?これって一時的な記憶場所に置いておいてはダメな情報なんじゃないの?』と理解してくれます。そのようなプロセスを経てようやく深く刻まれた知識となるのです。
私は最初の頃、覚えたハズの知識が思い出せないことにいつも焦っていました。しかし、忘れることは必要なステップなのです。
そのことに気づいてからは、むしろ一度覚えて忘れることを『よし!』と喜ぶようになりました。
注意すべき点は、必ずステップ3のレベルまで覚えて、それから忘れることです。レベル1や2の状態で忘れてもあまり定着効果はありません。
ステップ4 理解している
ステップ3を乗り越えてついに知識が身に付いた状態です。ここまでくれば、他の科目の勉強をしているうちにまた忘れてしまったということはグッと減ります(無いとは言いません…)。
しかし、ここが到達点ではないのです。試験問題は必ずしもそのまま知識を尋ねてくれる訳ではありません。各問題を解く際に、この問題を解くためにはどういった知識が必要であるかに気づく必要があります。問われたことに対して答えられるということと、自らその知識を道具として問題解決のために使えるということは違うからです。
このステップを乗り越えるには、実践的に過去問を解くということになるでしょう。
そうすれば、いよいよステップ5 習得段階に到達となります!
効率よくステップを上げていくために
ここまで述べてきた通り、勉強方法自体には目新しいものはありません。
よく一次試験対策で重要だと言われる、テキストや問題集を読む数(周回)をたくさんこなすことがやはり重要です。
ただ、いかとしてはその際に以下のことを気にしていただきたいと思っています。
・たとえ一度覚えたことを忘れたとしても決して焦らないこと
・理解できない箇所に悩んで止まるより、短時間でテキスト/問題集読破し、周回(読む回数)を増やすことを優先すること
・但し、周回する際には前回から僅かでいいので必ず進歩すること(問題正解率アップ・1問でも内容理解が進んだ、等)
・繰り返すうちに慣れで覚えてしまったなーと感じてきたら、しばらく別科目の勉強に移ること。
・しばらくしてまた元科目に戻ってきて、覚えたことを忘れていても決して焦らないこと(2度目)
・個々の知識をステップ5に上げることよりも、一通りの知識をステップ4まで上げることを優先すること。
いかはこう取り組みました
それらを踏まえて、最後にいかが行っていた勉強方法を参考に紹介します。
- テキストを読みます。私はTBCのテキストや速習マクロ/ミクロ経済、簿記合格これ一本を使いました。理解不充分でも気にせず読み、1科目に5日以上は時間をかけないようにします。あくまで、なんとなく見たことがある&知っている知識を増やすことが目的だからです。(⇒ステップ1&2)
- TACの「スピード問題集」を解きます。テキスト同様に悩みすぎずさくさく進めます。
解らなかったり間違えたりもう一度解いておきたいと思った問題は、ページ端を折って目印をつけて次の問題へ。 - 問題集をもう1回最初からやります。折ってあるページだけ解き、解けたら折り目を戻します。
- 折り目の数がある程度少なくなるまで繰り返します。ここまでで1セット。繰り返すごとに所要時間短くなるので進捗実感できます。
- 何セットかやると、理解ではなく、単に答えを覚えて反射的な回答をしてしまうようになるので一旦その科目の勉強を中断します。(⇒ステップ3)
- 別の科目にうつり1から同様にやります。
- 全科目終わったらまた元の科目に戻ってきます。以前は解けた問題がまた解けなくなっていても気にしません。
- これを繰り返します。そのうちにほぼノーミス&短時間で問題集を解けるようになります。(⇒ステップ4)
- もし何度やっても内容理解が進まないときは別のテキストを読みます。同じ内容でも視点が異なる説明を読むことで急に理解できることがあるからです。私はTACのスピードテキストを併用しました。
- この周回がこなれてきたところで、テキストじっくり読みや過去問を周回に組み込み、その時間配分を徐々に増やします。(⇒ステップ5)
これを繰り返していれば、いずれどこかのタイミングで一気に理解が進む瞬間が来ます。
勉強量と理解度の関係性は必ずしも線形ではなく、ある一定量まで進むとズドンと理解度が上がるようになっているのです(経験値が溜まるとレベルアップする感じです)
人によってそこまでに必要な勉強量は異なりますがその瞬間は必ず来ます。あとは、そこまで続けられるか否か、それだけです。ですので、1周1周の手応えが薄くても気にすることなく頑張ってみることが大事だと思います。
以上、本日は脱モヤ十か条の第三条でした。
次回も一次試験対策、第四条をお送りしたいと思います。
いか流 脱モヤ十ヶ条
第一条:自分なりの挑み方を見出す
第二条:診断士試験の目的は仲間づくり
第三条:一次/暗記は忘れてナンボ(今回)
第四条:一次/難問は期待値で点を取る
第五条:いか流!二次テキスト適性診断
第六条:与件はツッコミどころが満載だ
第七条:理不尽を感じたら社長になろう
第八条:SWOTだって必須じゃない
第九条:事例ⅠとⅡとⅢは解き方が違う
第十条:『見直し』で20点を稼ぐ
明日はタキプロ9期関東ブログ班副リーダ―を務めるマッサンの登場です。
結果発表まで希望を諦めず取り組むことの重要さを自らの体験で紹介してくれます。
是非お楽しみに!くコ:彡
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