[2次] あと1.5ヶ月|いったん学習方法を振り返ってみましょう

中小企業診断士を目指す皆様、おはようございます。がんちゃん/岩間です。 

2次まで残り1ヶ月半となりました。本日は、「学習方法を振り返ってみる」というテーマで、お伝えいたします。

この内容をご紹介する理由は、事例をある程度解き終えた現時点では、学習方法が固まりつつある反面、量をこなすことに視点が行きがちで、つい目標への意識が薄れたりPDCAのCheckとActが働かなかったりしがちだからです。 

ちなみに、私自身はちょうどこの時期に「今週で○年度と○年度を解かなきゃ」という発想でいて、その結果として、「答え合わせをしたらすぐ次の事例を解く」という、PDCAのDoしかしていない状態になっていました。

 

◆目次

  • 1.【品質(Q)】 自身の答案を良くするには?
  • 2.【納期(D)】 解答時間を短縮するには?
  • 3.【リスク(R)】 失点するリスクを減らすには?

 

◆1.【品質(Q)】 自身の答案を良くするには?

ほとんどの方が「もっと良い答案にしなきゃ・・・」と思っていることと思います。しかし、漠然と、「全般的に答案を良くしよう」と思うだけでは効率的ではありません。
⇒そこで、次の3点について考えてみましょう

  1. ご自身の答案には、どういった品質が不足している傾向があるか?
  2. 不足している品質は、どのレベルまで高めるべきか?
  3. そのためには何をしたらよいか?

特に診断士試験では「品質は高ければ高いほうが良い」とは言えません。それは、さまざまな制約がある以上、品質を全て満たすのは困難だから(※)です。そのため、それぞれの品質要件に対してどのレベルまで上げるべきかを意識することも重要です。

(※例えば、「具体性」という品質を上げると、必要な字数が増えるため、「論点を多く書くこと」や「因果関係を明示すること」などの品質が低下します。)

(参考:求められる品質要件の一覧)

2次試験の解答にはどのような品質が求められるかをまとめたものが、次の表です。私が個人的に作ったものですので、必要に応じて追加・修正・削除していただければと思います。
(重要度は、★印 > ☆印 > 無印 です)

分類 品質要件
内容面
  • ★設問で要求されている事がらが書かれている
  • ★設問に記載されている制限事項が守られている
  • ☆与件に記載されている企業の状況に合致している
  • ☆論点が明快である/因果関係が明確である
  • ☆論点が多面的である
  • 切り口が明確である
  • 切り口が、1次試験のテキストの内容に基づいたものである
  • 論点が診断士として妥当である
  • 合格レベルの受験生が書くであろう論点が盛り込まれている
体裁面 設問レベル
  • ★解答字数が、指定字数以内であり、指定字数上限に近い
  • ☆結論に触れられている
  • 具体性がある
  • 「①〜、②〜、③〜」のような箇条書き形式が使われている
  • 結論先行である
  • MECEに記述されている
文レベル
  • ★与件の表現が使われている
  • ★簡潔な文である
  • ☆主語・述語・修飾語が適切である、副詞や接続詞の呼応が適切である
  • ☆一文一意である
  • 一文の長さが長くなり過ぎていない
語句・文字レベル
  • ★与件のキーワードが使われている
  • 誤字・誤用がない
  • 数字や英字の表記が適切である

 

◆2.【納期(D)】 解答時間を短縮するには?

次は試験時間についてです。ほとんどの方が、「試験時間が足りない・・・」と感じていると思います。

納期(D)についても、先ほど見た品質(Q)と同様に、「何とかスピードアップをしよう」というように意気込むだけではなく、具体的なポイントに絞って改善することが望ましいです。

⇒そこで、次の3点を考えてみましょう。(※)

  1. ご自身の解答プロセスの各処理のうち、短縮できそうな処理はどれか
  2. それを短縮するにはどうしたらよいか?
  3. 処理自体を見直す余地はないか?
    1. 不要な処理(あるいはほとんど役に立っていない処理)はないか?
    2. 他の人が取り入れている処理を取り入れられないか?

※運営管理の事例で学習した「ECRS(=Eliminate: なくす、Combine: 繋げる、Rearrange: 並べ替える、Simplify: 簡単化する)」の視点で考えてみるのがお勧めです。

解答プロセスの全体感はどの受験生もほとんど変わらないと思われますが、処理時間、細かい作業の有無ややり方は千差万別です。これは得意な作業が人それぞれだからと考えられます。

ここでは、3-2「他の人が取り入れている処理を取り入れられないか?」の検討材料として、作業内容の例を挙げます。もし有効なものがあれば取り入れてみていただければと思います。

分類 作業内容の例
準備作業
  • 問題用紙を中央で切り、分離する
主作業 読む
  • 与件へのマークについて
    • 企業のSWOTにマークをする
    • 関連する設問番号をマークする
    • 企業の課題や問題、経営理念にマークする
  • 設問文へのマークについて
    • 問われていることに印をつける
    • 制約事項にマークをする
    • 関連する知識をメモする
  • 設問の難易度により、解く優先順位を付ける
  • 与件を2回読む
考える
  • 与件に対して
    • 事業ドメインの整理を行う
    • SWOT分析や、クロスSWOT分析を行う
  • 設問全体に対して
    • 難易度を見極め、設問を解く順番を変える
    • 解答骨子の一貫性を考える
    • 設問の時間配分を行う
書く
  • 下書きをする(キーワードの列挙程度)
  • 下書きをする(一字一句)

 

◆3.【リスク(R)】 失点するリスクを減らすには

次はリスクについてです。診断士試験は、ボーダーラインに合格者が拮抗していたり、試験時間が短い傾向があることから、ちょっとしたミスが命取りになります。そこで、失点するリスクを管理することも重要です。

次の点を振り返ってみましょう

  1. これまで演習を解いた際に、どのような失点リスクがあったか?
  2. そのリスクを予防する、あるいは早期に発見するためには、どのような対策があるか?
  3. そのリスクが顕在化したときには、どのように影響を最小限にするか?

以下はリスクの一例です。

  • 設問の制約事項を見落とし、解答内容が不十分なものになった
  • 与件の記述を読み落とし、解答の方向性を誤った
  • 時間を勘違いしていて、時間内に解き終えなかった
  • 異なる設問の解答欄に解答を記入してしまった

 

◆まとめ

本日は、試験準備について、3つのポイントで振り返ることをお勧めしました。

  • 【品質(Q)】 自身の答案に足りないものは?
  • 【納期(D)】 解答時間を短縮するには?
  • 【リスク(R)】 失点するリスクを回避するには?

いったん振り返り、目標と改善策を再認識することによって、これからの演習の効果が高まり、残りの1.5ヶ月でステップアップできるようになると思います。

 


予備校の模擬試験などの順位を気にされる方がいらっしゃると思います。遅れを取っていると思ってしまいがちでしょうが、細かな改善で点数を改善できると考えて、前向きに進んでいって下さいね

以上、がんちゃん/岩間でした。

 

タキプロ勉強会のお知らせ


【東京勉強会】

◆日時・場所

・9/20(土) 9:30~12:00 久松町区民館 
題材:H24年度事例4+CF計算書  お申込みはこちらから

・9/24(水)19:30~22:00 八丁堀区民館 
題材:H24年度事例1  お申込みはこちらから

・9/28(日) 9:30~12:00 京橋区民館  
題材:H24年度事例2  お申込みはこちらから

・10/8(水)19:30~22:00 八丁堀区民館 
題材:H24年度事例3  お申込みはこちらから

◆会費 :500円

*題材の過去問を解いて、解答のコピーを8部 ご用意ください。
*問題を忘れずに持ってきてください(自分で確認用)。
*時間の都合上、全部の設問を扱うことはできません。
あらかじめご了承願います。
*お釣りが出ないようにご用意ください。


【名古屋勉強会】

*各回定員5名 
*参加費 500円 
少数ですが、ぜひ気軽にご参加ください。

・第5回 9/20(土) 9:30~12:20  西生涯学習センター
題材:H24事例1 テーマ:提案力対策

・第6回 9/27(土) 9:30~12:20  西生涯学習センター
題材:H24事例2 テーマ:提案力対策

・第7回 10/4(土) 9:30~12:20  西生涯学習センター
題材:H24事例3 テーマ:提案力対策&文章力対策

・第8回 10/11(土) 9:30~12:20  昭和生涯学習センター
題材:H24事例4 テーマ:提案力対策&文章力対策

・第9回 10/13(月・祝) 9:30~12:20 西生涯学習センター
よろず相談所

*題材の過去問を解いて、解答のコピーを6部 ご用意ください。 
*時間の都合上、全部の設問を扱うことはできません。
あらかじめご了承願います。

お申込みはこちらから

 

【大阪勉強会】

◆場 所:グランフロント ナレッジキャピタル7階
(大阪市北区大深町3番1号)
 
◆参加費:1,000円 

◆定 員:20名
 
◆持ち物:筆記用具、問題用紙とご自身の解答(過去問を扱う場合)、電卓(事例4の場合)
 
◆開催日時・内容 
※現在第10回(9月19日)までのお申込みを受け付けています。

【対象 初学者・再受験者】

第9回 9月16日(火)19:00~21:30 事例1・2アドバイス

第10回 9月19日(金)19:00~21:30 事例3・4アドバイス
 
【対象 初学者】  

第9回 9月16日(火)19:00~21:30 苦手事例特訓レッスン①
 
第10回 9月19日(金)19:00~21:30 苦手事例特訓レッスン②
 
【対象 再受験者】
第11回~18回 9月23日(火)~10月17日(金) 
毎週火曜日と金曜日に実施 19:00~21:30
試験実施(事例1~4)と添削指導
 
【対象 初学者・再受験者】
第19回 10月21日(火) 19:00~21:30 質問タイム
第20回 10月24日(金) 19:00~21:30 質問タイム

お申込みはこちらから(現在第10回までのお申込み受付中)
 

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