【タキプロたまごの勉強会レポート】事例Ⅳはこれだけ覚えよう!(前編)
たまご@タキプロ5期です。
セミナーに参加された皆様、ありがとうございました。参加できなかった受験生の皆様も、10月の2次試験に向けてがんばっていきましょう。ここがスタートという人も、いよいよラストスパートという人も、これから10月26日の本番まで、全力で駆け抜けてください。
さて、8月16日の東京セミナーと、17日の大阪セミナーで、2次試験の取り組み方についてプレゼンをさせていただきました。セミナーでは事例Ⅰ~Ⅲを中心に対策を紹介しましたが、事例Ⅳについては勉強会ブログとして取り上げたいと思います。
なお、8月18日付けのがんちゃん/岩間さんのブログ「[2次] 財務・会計 過去問を解く前に知っておきたいポイント」と内容が一部重なりますので、こちらも参考にしていただけると幸いです。
【事例Ⅳの傾向】
事例Ⅳは財務・会計についての出題で、2次試験が現行の形式となった平成13年までさかのぼってみても、出題は特定の論点に集中しています。
- 経営分析・財務指標
- 損益分岐点(CVP)分析
- 正味キャッシュフロー
- 正味現在価値(NPV)分析
- キャッシュフロー計算書
- ディシジョンツリー
全く傾向が変わってしまった昨年度(H25)の事例Ⅳも、形は変えつつも1と5、そして少し3に関わる論点が出題されています。
この6論点をしっかりと理解し、必ず正解できるようになれば、事例Ⅳで6割以上の得点は間違いありません。では、1つずつ見ていきましょう!
【1.経営分析・財務指標】
毎年、第1問で出題される定番の論点です。実務補習や実際のコンサルティング活動においても、財務諸表から会社の経営状態を知ることは、診断の第一歩とされますので、試験後にも常に使う知識となります。
定番の形式としては、与件文に損益計算書(P/L)と貸借対照表(B/S)が2組(昨期と今期、自社と競合他社など)掲載されます。これらを用いて経営指標を3つ取り上げ、昨期と今期(自社と他社)の値を算出して比較し、課題や提案を解答する形式となります。
(ちなみに昨年度は貸借対照表が1つだけ。出資後の予想貸借対照表を作り、貸借対照表だけでの比較になりました。)
3つの経営指標は、以下の3つの切り口から1つずつ取り出すのがセオリーです。
- 収益性:粗利率、売上高営業利益率など。P/Lから算出。
- 安全性:流動比率、負債比率など。B/Sから算出。
- 効率性:棚卸資産回転率、有形固定資産回転率など。
なお、B/Sの数値は期中平均を用いることがありますが、掲載される財務諸表が1期分のみなので、試験では資料として掲載されている期末の値をそのまま用いることになります(2期分が掲載されていて、今期の期中平均を算出できることもありますが、前期の期中平均は前々期の値が必要のため、算出できません)。
どの指標を解答するかは、財務諸表から特徴的な値を取り出してくることもなくはないのですが、与件文に示された課題を顕在化する指標を選ぶのがスマートです。たとえば、
- 負債や支払利息の負担が大きい ⇒ 負債比率、売上高経常利益率
- 在庫過剰 ⇒ 棚卸資産回転率、当座比率
- 設備の過剰投資 ⇒ 有形固定資産回転率、固定長期適合率
といった形で、課題を直接示す指標を選択し、その数値をもって課題の指摘や改善策の提案につなげるというストーリーです。
なお、3つの要素(指標名・今期・前期)で1組の解答を3組書くため、解答欄は3×3の格子状になります。解答欄の縦横を間違える可能性があるので、最初に単位を書いておくなど、間違えない工夫・準備をしておきましょう。
【2.損益分岐点(CVP)分析】
CVP分析では、与件や設問で示された売上高や各費用の数値をもとに、損益分岐点売上高や損益分岐点比率を算出する形式です。さらにシミュレーションを行い、販売単価や客数が変動した場合に、これらの数値がどう動くかも求めます。
1次試験の知識があれば、どうということのない問題のはずですが、シミュレーションで引っかけられたり、手こずったりする問題でもあります。販売単価を1割下げるのと、客数が1割減るのとでは、どちらも売上は1割減となりますが、CVP分析では全く違う結果となります。
- 単価↓、客数→ ⇒ 売上↓、変動費(総額)→、限界利益率↓
- 単価→、客数↓ ⇒ 売上↓、変動費(総額)↓、限界利益率→
私自身、演習問題で引っかけられたことがあるのですが、販売単価が変わっても変動費の総額には影響しないことに要注意です。
3~6は、次回解説します。それではまた。
タキプロ勉強会のお知らせ
【東京勉強会】
◆日時・場所
・8/28 (木) 19:30~22:00 八丁堀区民館 題材:H25事例Ⅱ
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・9/6(土) 9:30~12:00 八丁堀区民館 題材:H25年度事例Ⅲ
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・9/10(水)19:30~22:00 八丁堀区民館 題材:H25年度事例Ⅳ
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・9/20(土) 9:30~12:00 久松町区民館 題材:H24年度事例Ⅳ
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・9/24(水)19:30~22:00 八丁堀区民館 題材:H24年度事例Ⅰ
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・9/28(日) 9:30~12:00 京橋区民館 題材:H24年度事例Ⅱ
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・10/8(水)19:30~22:00(場所未定) 題材:H24年度事例Ⅲ
準備中(9月上旬に申込開始します)
◆会費 :500円
*題材の過去問を解いて、解答のコピーを8部 ご用意ください。
*問題を忘れずに持ってきてください(自分で確認用)。
*時間の都合上、全部の設問を扱うことはできません。
あらかじめご了承願います。
*お釣りが出ないようにご用意ください。
【名古屋勉強会】
*各回定員5名
*参加費 500円
少数ですが、ぜひ気軽にご参加ください。
・第2回 8/30(土) 9:30~12:20 昭和生涯学習センター
題材:H25事例Ⅱ テーマ:事例Ⅱガイダンス&読解力対策
・第3回 9/6(土) 9:30~12:20 中生涯学習センター
題材:H25事例Ⅲ テーマ:事例Ⅲガイダンス&読解力対策
・第4回 9/13(土) 9:30~12:20 西生涯学習センター
題材:H25事例Ⅳ テーマ:事例Ⅳガイダンス&計算問題対策
・第5回 9/20(土) 9:30~12:20 西生涯学習センター
題材:H24事例Ⅰ テーマ:提案力対策
*題材の過去問を解いて、解答のコピーを6部 ご用意ください。
*時間の都合上、全部の設問を扱うことはできません。
あらかじめご了承願います。
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