【企業経営理論】平成17年 第6問 産学連携
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第6問(H17)
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
先端技術分野では技術革新のスピードが速く、□ A □の法則が指摘するように半導体では集積度が2年ごとに4倍になる現象がみられる。また、先端技術は異種技術が複合的に駆使されており、単独の企業がすべての技術を独占することが難しくなった。例えば半導体のアセンブラーは大手電機メーカーであるが、その生産プロセスに動員される技術は、写真焼付け技術、金属微細加工技術、セラミック技術などエレクトロニクス以外の分野のものが多く、これらすべてを電機メーカーが自社技術としてカバーできるものではない。このことは、独自技術を持つ中小企業にも参加の可能性を広げるものであり、これがベンチャー創造に結びついている。特にアメリカでは、IT産業をめぐっていわゆる「□ B □フィーバー」と呼ばれたベンチャー企業の活発な活動が見られる。
しかし、早い技術革新にあわせて先陣争いを繰り広げると、需給のミスマッチが起こりやすい。その結果、一世代前の技術による製品にも一定の市場が残されることがあるので、①後発企業にも後発のメリットを生かしながら市場に参入するチャンスが生まれる。また、技術革新のスピードにあわせるために、企業は応用研究に重点をおいて、基礎研究がおろそかになりやすい。このため、②日本では企業は基礎研究を大学に求め、産学連携を強めている。しかし、企業の内部には、基礎研究と応用研究をうまく連結して製品化するプロセスが進まない、□ C □という問題を抱えることが少なくない。
(設問1)
文中の空欄Aに入る最も適切なものはどれか。
ア オーム イ クルーグマン
ウ ショックレー エ パーキンソン
オ ムーア
(設問2)
文中の空欄Bに入る最も適切なものはどれか。
ア ケンブリッジ イ コロラド
ウ シックスシグマ エ シリコンバレー
オ ソーホー
(設問3)
文中の空欄Cに入る最も適切なものはどれか。
ア イノベーション・ジレンマ イ 技術崩壊
ウ 死の谷 エ 情報の粘着性
オ プロジェクト・ジレンマ
(設問4)
文中の下線部①の後発のメリットの説明として、最も不適切なものはどれか。
ア 旧式になった製造装置を安価に調達できる。
イ 技術が標準化されている部分が少なくないので研究開発負担が少なくてすむ。
ウ このような競争では製品ブランドが成立しにくいので、品質と価格を武器にグローバルに営業できる。
エ 市場で製品内容が既によく知られているので、セールス・エンジニアリングによる技術情報提供の負担が少ない。
オ 先発メーカーの知財管理が厳しいため、当該製品の市場価格が高く保たれており、参入のメリットは大きい。
(設問5)
文中の下線部②の現象が起こる要因の説明として、最も不適切なものはどれ か。
ア 1990年代の不況の中で、企業は基礎研究の負担能力を削いできたので、大学にそれを求める傾向を強めている。
イ 企業は大学との連携によって、大学の基礎研究能力のみならず、研究人材についても調達可能性をもつことができる。
ウ 国立大学法人の教員の兼業規定が緩和され、企業の顧問に就任したり自らベンチャー企業を起こすなどの活動が可能となり、企業は大学との連携を図りやすくなった。
エ 大学は知的財産対策を強めており、パテント供与先の企業に全学の施設を自由に利用することが義務づけられた。
オ 理工系学部を持つ国立大学では、国立大学法人化にあわせて外部資金の調達が、求められるようになり、産学連携を強めている。
解答
(設問1)オ(設問2)エ(設問3)ウ(設問4)オ(設問5)エ
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