効果的な過去問の取り組み方(後編)
こんばんは。名古屋のちおりんです。今回は、効果的な過去問の取り組み方(後編)として、具体的な取り組み方法をを紹介していきます。
1次試験を突破するためには、「自分が持っている知識」を確実に増やすことが今この時期重要です。私自身、1年目は1科目も合格できなかったので、2年目は1つ1つの問題に対して、正解としなかった選択肢についても「なぜそれが不正解なのか?」「どう訂正したら正解となるのか?」を考える勉強法を実践しました。問題文の選択肢で、不適切な部分に下線を引き、正しい言葉に訂正する練習をしました。具体例を以下に挙げます。
例① 平成19年 経済学
第5問 適切なものの組み合わせを選ぶ問題。
<問題文>
a 貨幣供給の減少はLM曲線を右方にシフトさせる。
b 貨幣需要の利子弾力性が大きいほど、LM曲線は、より急な形状で描かれる。
c 限界消費性向の値が大きいほど、IS曲線は、より急な形状で描かれる。
d 政府支出の増加はIS曲線を右方にシフトさせる。
e 投資の利子弾力性が小さいほど、IS曲線は、より急な形状で描かれる。
<ノート>
a ×貨幣供給の増加に訂正すればOK
b ×小さいに訂正すればOK
c ×ゆるやかに訂正すればOK
d ◯
e ◯
例② 平成20年 企業経営理論
第12問 正しいものを選ぶ問題
<問題文>
ア エンパワーメントとは、職務拡大(job enlargement)が進化した形で、個人に割り当てる職務の幅をプランニング権限まで広げたものである。
イ 個人に割り当てる職務をあまり単純な単位に分解すると、単調な作業を繰り返すだけになるため、職務の幅を広げて多能工化することで、職務充実(job enrichment)を図る必要がある。
ウ 個人の多能工化と品質管理を一体化した生産方式を導入すると、生産数量の頻繁な変化に柔軟に対応しつつ、低コストで一定以上の品質を維持することができる。
エ 職務のプロセスを標準化すると、従業員の専門能力を向上させるとともに、アウトプットの分散が大きくなり検査コストが増える。
オ 職務の目標や評価基準を標準化することを通じて、職務のモジュール化が促進されるため、管理者の調整負担は増えるが、不確実性への対応は容易になる。
<ノート>
ア × プランニング権限は職務充実
イ × 職務の幅を広げて多能工化は職務拡大
ウ ○
エ × 分散は小さくなり、検査コストは減る
オ × 負担は減る、不確実性への対応が難しいのでは?
このようにノートに書き出し、採点をする際に正解としなかった選択肢について、「×」とした理由も正解かどうかをチェックします。×とした理由が間違っていれば、「知識を持っている」とは言えません。×とした理由も赤字で添削します。こうすることで、知識を選択肢の数だけ増やすことができます。特に企業経営理論で有効です。徹底的にやり込むことで正しい知識をインプットでき、応用力もつきます。
苦手意識を感じている科目から、ぜひ実践してみてください!
タキプロ勉強会のお知らせ
【今後の予定(東京)】
・3/31(日) 9時半〜12時 八丁堀区民館 題材:H24事例4&よろず相談会
・4/7(日) 9時半〜12時 京橋プラザ区民館 題材:H23事例1&1次対策(希望者あれば)
・4/11(木) 19時〜22時 京橋区民館 題材:H23事例2&1次対策(希望者あれば)
・4/21(日) 9時半〜12時 京橋区民館 題材:H23事例3&1次対策(希望者あれば)
・4/25(木) 19時〜22時 八丁堀区民館 題材:H23事例4(予定)&1次対策(希望者あれば)
*2次試験対策では、すべての設問を議論の対象とすることは時間の都合上できません。なるべく受験生の希望を反映するため、参加申し込み時にディスカッションをしたい問題をご記載いただければと思います。
また、題材の事例について事前に解答を作成し、5部程度コピーをお持ちください。
*1次試験対策を希望される方は、参加申し込み時に対策をしたい科目と、どのようなことをしたいかを簡単にご記載ください。
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