企業経営理論は知識と経験の応用だ by かずを
読者のみなさん、こんにちは。
タキプロ13期のかずをと申します。
過去の記事はこちらになります。今回のテーマは「1次試験:企業経営理論」です。
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■はじめに
改めてプロフィールを紹介します。
年代/性別:30代 男性
職種:IT系
受験歴:1次1回、2次1回
勉強時間:1次600時間、2次200時間
勉強方法:独学
得意科目:1次/企業経営理論、運営管理
今回のテーマである企業経営理論は80点でした。
少しでも受験生のみなさまの参考になれば幸いです。
■勉強の進め方
1次試験の勉強の進め方について、前回の記事に全体の概要スケジュールを紹介させていただいたのですが、具体的には以下の流れで進めました。
STEP1:把握フェーズ
「みんなが欲しかった!中小企業診断士の教科書」を数十ページずつ目を通してなんとなく出題範囲を把握していきました。
STEP2:理解フェーズ
「みんなが欲しかった!中小企業診断士の教科書」の内容を自分なりにノートにまとめながら内容を整理しつつ、「みんなが欲しかった!中小企業診断士の問題集」を使って理解度を確認していきました。
STEP3:実践フェーズ
過去問を解いていき、現在の実力値を測っていきました。
STEP4:強化フェーズ
問題集や過去問で出題傾向をなんとなくつかんだうえで、苦手な部分を強化していきました。
このころ、「一発合格まとめシート」の存在を知り、STEP2で自分でまとめたノートから書籍に切り替えてポイントを絞って効率的に勉強することができたのでとても助かりました。(自分で整理したノートはそれはそれで最初のインプットとしては良かったと思います。)
■企業経営理論は暗記科目?
企業経営理論は必要最低限の暗記は必要ですが、「知識と経験の応用」と「国語」の問題というイメージが私にはあります。
すごくあいまいな表現になってしまいますが、企業経営“理論”というだけあって経営の歴史から整理された企業経営における理論(目指すべきもの・あるべき姿、すべきこと/すべきではないこと、生じる課題や対策等)の大枠、あるいはコアの部分を掴むような感覚が得られれば、内容を読み取って選択肢を絞ることができると思っています。
そのため、出題傾向として見たことないキーワードが出てくることも多いと思いますが決してひるむことなく、持っている知識、あるいは普段の経験からの応用で、ある程度選択肢を絞ることができ、正解率を高められるのではないかと思います。
ふわっとしすぎているので、具体例で示していきましょう。
令和3年度 第1問
多角化に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 企業における多角化の程度と収益性の関係は、その企業が保有する経営資源にかかわらず、外部環境によって決定される。
⇒SWOT分析を資源と外部環境と認識できていればそんなことはないのは明らかで×。国語問題としても全肯定・全否定は怪しいことが多いですね。
イ 情報的経営資源は、複数の事業で共有するとその価値が低下するため、多角化の推進力にはならない。
⇒会社勤めされている方は経験から組織知というものを肌で感じているでしょうから、×にできるでしょう。国語問題としても全否定しているので、大丈夫か?と思いとどまり、1例でも低下しないパターンを思いつければ×にできます。
ウ 多角化の動機の 1 つとして、社内に存在する未利用資源の活用があげられる。
⇒特にマイナス点はなく、合っていそうですね。
エ 多角化は規模の経済を利用するために行われる
⇒これは最低限の知識に該当しますね。規模の経済、範囲の経済については用語と理論を理解しておきましょう。知っていれば×と判断できます。
続いて他の問題でも示してみます。
令和3年度 第18問
I.L.ジャニス(I. L. Janis)が提唱した集団思考(groupthink)の先行条件と兆候に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
⇒「グループシンク=集団浅慮」について教科書に複数ケースかかれていると思いますが全部覚えなくて大丈夫です。集団になるとなんか浅はかになってしまうケースというのが会社等の自身が所属してきた組織で起きていたなとイメージできていればOKと思います。
ア 誤った判断を下すことは許されないというような外部からの強い圧力に集団がさらされる場合、集団思考が起きやすい。
⇒ああ、あるある・・・目に浮かびますね。自身の周りはもちろん、よく会社の不祥事でもこういうケースがありますね。
イ 機密情報を扱う場合のように集団のメンバーが限定されると、その集団は孤立しやすくなるため、現実に即さない議論が促進されやすい。
⇒あえて問題文からは「浅慮」を抜いている気がしますが、浅はかのイメージと合うため、ケースとしては問題なさそうです。
ウ 集団思考の兆候として、自分たちの集団の能力を過小評価し、集団における意思決定では極端なリスクを避けるようになる。
⇒これはアと同様、あの人たちときたら・・・と思い浮かべてすぐ×にしてこの時点で回答記入できちゃいますね。
エ 集団思考の兆候として、集団外部の人物や集団に対して紋切り型の判断を行うようになる。
⇒「紋切り型」=「型にはまった」であり、こちらも浅はかのイメージと合うため問題なさそうです。言葉がわからなくてもウの時点で回答できるはずです。
オ 集団思考の兆候として、集団内の意思決定を正当化するための理屈づけを行い、自分たちにとって都合の悪い情報を過小評価するようになる
⇒これも目に浮かぶパターンですね。ああはならないでおこう・・・(笑)
上記2問の例示が適切かはわかりませんが、イメージはこんな感じで持っている知識と経験で理論的に問題文を評価して解いていく、あるいはツッコミをいれていくところまで楽しめるようになればもう十分と思います。
もちろんこのやり方でも選択肢が1つに絞れずに、2択で間違えたりとか、令和3年度第10問のようなSECIモデルを知らないとどうしようもないものもあります。でも、だいたい2択くらいに絞れるので当てずっぽうでも半分あたれば、80点くらいになってしまう場合もあるのです。
あとは注意点として、労働関連法規については経営法務と同様、暗記が必要で4,5問は出るためこちらも最低限は詰め込んだほうがいいでしょう。
■おわりに
これといった明確な勉強方法が伝えられずに心苦しいところではありますが、本ブログの執筆にあたり振り返ってみたのですが、特段変わったことはしておらず、本当にやったことは「理論を理解すること」を意識したことくらいでした。
それもまた当たり前というところではありますが、7科目の中で一番実践としてためになりそうであったこと、また、現在の自身の会社においても事業戦略や組織論等の点においてもすぐに役立ちそうであったこともあり、他の科目よりモチベーション高くやれたことにより理解が深まったことも比較的高い点がとれた大きい要因と考えています。
これは他の科目についても同様かもしれません。運営管理については、私は実際に工場や店舗で働いたことはありませんが、イメージが沸くので楽しみながら理解を進めることができましたし、経済学・経済政策も世の中の動きを見てみれば理解も進みます。そのため、経営法務や中小企業経営・中小企業政策には苦戦しました・・・
本科目が苦手だなと思っている受験者の皆さん、ぜひ自身の身の回りの人やできごとと結び付けて、イメージしたり、シミュレーションしたりして楽しみながら理論の腹落ちを地道にしていくことが一番の近道かもしれません!(やっていくうちに、理論Aと理論Bは本質は同じようなこと言ってるなとかが出てきて経営理論のコアの部分に近づけると本質はずらさず応用も利かせられるようになっていくイメージです。)
ここまで読んでくださってありがとうございました。また別のテーマの機会にお会いしましょう!
次回はよーすけ丸さんの登場です。
お楽しみに!
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