新規事業開発で経営法務が活きる!~知的財産のススメ~ by とし

読者の皆様、こんにちは! 
としです。
勤務先では企画部に所属し、企業戦略・長期ビジョン等の策定に携わっており、同時に新規事業開発にも関わっています。

つい先日、新年度が始まったと思いきや、もう4月が終わりそうですね。
私はと言うと、所属部署で大異動があり人員が大幅に入れ替わったこと、また、新たな業務の担当になったことから、大忙しの日々を過ごしています。
中小企業診断士(登録前、見習い)としての活動はというと、東京協会城北支部に入会し、これからいろんな研究会に顔を出していこうか、といったところです。
また、夏の実務補習のスケジュールも公開されたため、登録に向けてどのスケジュールで参加しようかと計画を練っています。
家族に0歳児の赤ちゃんがいるため、なかなか大きな時間は割けませんが、今年の夏も忙しくなりそうです!

今回は、私の実務経験も交えて1次試験「経営法務」についてのお話をします。

この科目では経営に関連する法律面での知識が問われます。
巷では暗記3科目のうちの1つと言われ、私も1次試験を通過した令和元年度試験ではなんとぎりぎり40点通過だった、この苦手科目。
実は、相当重要な知識が得られる科目だったことを、試験後に業務を通じて体感しました(笑)

法律の知識ってなかなかとっつきにくく、そのため私も苦手だったのですが、業務を通じて体験するとかなり身につきますよね。
この経営法務の中で近年重要性がますます高まっており、私も実体験から特に重要と感じているのが、知的財産に関する事項です。
この知的財産というのが、新規事業開発をする上でキーポイントになってきます。
今回は、経営法務の中から、知的財産に関して話をしたいと思います。

知的財産は新規事業開発におけるキーポイントである

私は前述の通り、勤務先で新規事業開発に関わっているのですが、その中で知的財産について触れる機会が多くあります。

というのも、新規事業を開発する場合、先進的な製品を作ったり、技術を開発したりして、競合企業との差別化を図りながら事業を作っていくことになります。
その時に、差別化(≒競争優位性)の源泉が製品や技術の先進性にあることが多く、どうやってこの先進性を守っていくかが重要となるわけです。
それはそうですよね、競合企業(特にその業界のリーダー企業)に真似をされたら優位性が無くなり、差別化できなくなってしまうわけですから(このようにリーダー企業がチャレンジャー企業の差別化を無意味化するために採用する戦略を同質化戦略と呼びます)。

その時に重要となる考え方が知的財産であり、知的財産を守るための法律が特許法ということになります。
新規事業開発においては、自身の所属企業で開発した製品(の製造方法、アイデア等)や技術をいかに特許化して、他企業から守っていくかが重要となるのです。
つまりは、会社を成長させる、つまり攻めるために知的財産を活用することになります。

また、知的財産を保有することがその会社の強みとなることも多く、この強みを活かし機会を捉えることで事業展開を考えていくことになります。
この辺りはクロスSWOTの基本的な考え方であり、2次試験全体のテーマの1つにもなっており、中小企業が成長していく上での取りうる主な戦略として企業経営理論にも結び付いてきます。

知的財産は攻める時にも、守る時にも重要である

一方、会社を守るためにも、知的財産について考えなければなりません。

例えば、新規事業開発をまさにスタートする際に、具体的な製品や技術に関するアイデアがある場合には、そのアイデアが既に申請され、他社の権利として守られている知的財産に抵触しないかどうかを予めサクッと調査した上でスタートすることがあります。
つまり、自社の開発する製品や技術の先進性が既にこの世に存在するものなのかどうかを事前に確認するということですね。
この事前調査により、自社の製品や技術が既に他企業に知的財産として抑えられていると判明した場合には、その事業開発を止めるか、あるいは既に存在する知的財産に抵触しないように製品や技術の方向性を微修正した上でスタートする、といったことを行います。

他社の知的財産を侵害してしまうと、侵害する原因となった自社製品の生産を停止しなければならなくなったり、知的財産の侵害により他社に与えた損害を賠償しなければならない等、自社に大きな損害を与えることになります。
従って、会社を守るためにも知的財産は重要となるわけです。

最後に

今回は、1次試験「経営法務」の中の重要事項である知的財産について、お話させていただきました。

経営法務の知識は、少し縁遠い感じもしますし、教科書には細かなことが書かれてあるなぁと感じる方も多いと思いますが、企業を経営していく上で避けては通れないものです。
私自身も、実務として経験するまでは苦手意識で一杯でしたが、いざ業務で体験してみると、非常に重要な知識であると今では感じています。
このブログを読む皆様の中にも、知的財産について「そういえば業務でこんなことやったなぁ」なんて感じたことのある方もいらっしゃると思います。
経営法務のみならず、その他勉強している科目についても、ご自身の実体験を振り返って考えていただくと、学びが深くなるかもしれませんね。
クライアント企業を守るためにも、そして更なる成長を目的として攻めるためにも、非常に重要な経営法務についてしっかりと学んでいきましょう!

次回はないちさんの登場です!
どんな面白い話をしてくれるのか、お楽しみに!

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