2日目に潜む魔物「経営法務」を攻略せよ byライズ
読者のみなさん、はじめまして。
タキプロ13期の「ライズ」です。HNの由来は乗っている車がトヨタの「ライズ」だからです。早くHNを「レクサス」に変えれるよう頑張っていきたいと思います(笑)
私が試験に合格したのはつい最近ですが、中小企業診断士受験歴においてはなかなかのキャリアを良くも悪くも積んでおりますので、是非皆様に少しでも役に立つ情報をご提供できればと思っております。
■はじめに
私は、埼玉県に住む40歳です。合格までに、1次試験は合計3回、2次試験は4回受験しております。”今年が最後”を合言葉にその約束を守らず勉強してきましたので、その経験を是非皆様にフィードバックできればと思います。
さて、今回は難関科目「経営法務」の話題です。「経営法務」を苦手にされている方は多いのではないでしょうか。
よく、”経営法務は50点以上取れれば御の字”なんて声もチラホラ聞こえますが、それは決して噂レベルではありません。
法律系の仕事をされている等を除き大半の方は苦手としているこの科目。
私の経験からこの難関科目をいかに攻略していくか考察してみます。(ちなみに経営法務は昨年もなんとか合格点以上は取っていますので少しでもタメになる情報を提供できるよう頑張ります)
■1次試験最大の敵?!合格率約10%の難関科目
中小企業診断士協会は毎年、科目別の合格率を発表しています。
昨年(R3年)の経営法務の合格率は、「12.8%」。単純比較はできませんが、2次試験の合格率は18.3%ですので、合格率だけで見れば2次試験を上回る難関科目といえます。
ちなみに、同じR3年の経営情報システムの合格率は10.6%、中小企業経営・政策はなんと7.0%ですから、昨年の受験生がいかに2日目に絶望を味わったか安易に想像できることでしょう(笑)
そんな困った2日目3兄弟(経営法務・経営情報システム・中小企業経営・政策)の長男である「経営法務」が最難関と言われているのは、難易度にムラのあるその他2科目と異なり、毎年難易度が安定して難しい点にあります。
例えば、経営情報システムの2年前(R2年度)の合格率は28.7%、中小企業政策は16.4%なのに対し、「経営法務」は安定して12%台をキープ。令和元年度に関しては合格率は10%程度しかありませんでした。
冒頭にも書いた、「経営法務は50点以上目指せばいい」という話は、この低い合格率からきているのでしょう。
しかし、よく考えてみてください。経営法務は毎年、1問4点の問題が25問でています。つまり、合格ラインは15問正解すること。
50点以上とるには13問。足切りラインである40点以上は10問です。合格ラインと足切りラインの差はたった5問しかありません。
50点でいいやなんて考えていたらあっという間に足切りライン以下に真っ逆さまです。でも、安心してください。
私なりに大怪我は避けつつ経営法務で合格する秘訣をお伝えしますので、是非最後までお付き合いください。
■攻略法① 狙いは「知的財産法」
経営法務が難しい試験だと言われている所以は、出題範囲の広さにほかなりません。
民法や会社法は範囲が広すぎるうえに内容も複雑で当日は過去問で見たことのない問題も度々出題されます。そんな、全く出題範囲が読めない経営法務に、唯一隙があるとしたら「知的財産法」となります。
恐らく、「知的財産法」が大切というのはどの予備校でも言っているとは思うのですが、ここで勘違いしてほしくないのは「知的財産法」が簡単と言っているわけではありません。私も勉強する前は、「特許」ぐらいは流石に知っていたものの、実用新案法・意匠法なんて言葉は聞いたことがありませんでした。
では、なぜ「知的財産法」に隙があるかというと、例年出題範囲が比較的素直でわかりやすい傾向にあります。過去問で見たことある問題や、会話文の穴埋めといった比較的理解しやすい問題が多く取り組みやすいのです。
逆に言うと、「知的財産法」で点数が取れないと恐らく経営法務の合格はほぼ不可能と言ってもいいかもしれません。「知的財産法」は徹底的に勉強しましょう。
■攻略法② 法改正は大チャンス
経営法務のもう1つの特徴は、法改正が例年よくあることです。私も4年間の受験期間の間に例えば意匠権の存続期間が「登録の日から20年」だったのが「出願の日から25年」に改正されて混乱したものです。
ただ、法改正は大チャンスと思ってください。法改正からは出題される可能性が非常に高く、勉強の的を絞りやすいのです。ただ、特に再受験組に気を付けてほしいのは、「去年のテキストだけどもったいないから買い直さないでいいや」という気持ちになってしまいがちなこと。
経営法務に関してはテキストを最新版にリニューアルしておきましょう。
(逆に、企業経営理論、財務会計、運営管理、経済学等はそのままでも良いかもしれません)
■攻略法③ 深入りしすぎない
これもよく言われることですが、経営法務に勉強時間をあまりかけすぎないことです。
もちろん、科目別合格をされていてその年の受験科目が「経営法務」とあと数科目であれば話は別です。ただ、7科目受験される方は「経営法務」の勉強に時間を費やしすぎるより、1日目の科目の勉強をしっかり行うことが合格の近道です。
民法は、とにかく範囲が広くまた理解するのが難しいです。会社法も最近は出題の難易度が高くなり、基本的な知識ではなかなか太刀打ちできなくなってきています。
私は、隠れた大発見だと思っているのですが、経営法務はその問題のほとんどが4択です。他の科目では5択の問題が結構混ざっているのですが、4択であれば結構勘が当たります。「ふざけるな、何が攻略法だ」と思っている方も多いかと思いますが、25%の正解率ををなめたらいけません。それに1個選択肢を消せれば正答率は33%、2個消せれば50%です。年末ジャンボに毎年夢を見ているよりかは当たる可能性がめちゃくちゃ高いのです。私も昨年経営法務で2問は完全に勘が当たりました。それで8点分です。こればかりは運や日頃の行い・・・の部分も確かにありますが、当日は1度読んで分からない文章でも丁寧に問題文と選択肢を読みましょう。意外と一般常識の範囲内で「これはないだろう」と選択肢を消せる場合があります。
一定時間勉強したら、それ以上深入りをせず当日の問題に集中する・・・そんな割り切りも合格のために一定程度必要です。
■攻略法④ 1日目の夜を大事にせよ
最後の攻略法ですが、これは予備校ではあまり教えてくれない私の体験談です。
経営法務が2日目にあるということは非常に重要なことです。1日目の試験が終わったらすぐに経営法務のことを考えましょう。まさに学生時代の期末テスト、子供の8月31日と同じ1夜づけの精神です。経営法務はとにかく暗記科目です。暗記科目で1番記憶に残るのは前日に他ありません。試験1日目が終わった後、「半分頑張った私にプチご褒美」「SNSで1日目の試験の出来を発信」「1日目の試験の採点」なんかやっている場合ではありません。「体力を持たすために早めに寝ましょう」というのも間違いではないのですが、どうせあと1日でゆっくり休めるのだから問題集をもう1往復やるぐらいの気合を見せるのもありかと思います。
別の試験を受験した時でしたが、ある予備校の先生から試験の日に大量の教科書と問題集持ってくるやつはまず落ちるという話があって、確かにそれはかっこ悪いなんて思っていましたが、かっこ悪さなんてどうでもいいです。1問当たるだけで4点も違うのです。
合格した年の私は1%でも可能性を高めるために当日も教科書を積み上げてやりました(笑)
■おわりに
いかがでしたでしょうか。あらゆる情報がネットに溢れており、少し調べればある程度の事が分かるので、しょうもないことを含めて自分の体験を中心に記載しました。全て私の私見ですので色々な情報を参考にして取り組んでいただければと思います。
最後のアドバイスとして決して経営法務の出来が悪いと思っても、当日は次の科目に気持ちを引きずらないようにしてください。
冒頭に述べましたように、経営法務は10%程度の合格率です。しかも、私のように勘が冴えて合格している人もいるので、科目終了直後は会場のほとんどの受験生が落ち込んでいる状態になっていると思われます。しかし、その後の経営情報システムや中小企業経営・政策は難易度にムラがあるため、問題が簡単な可能性もあります。まだまだ挽回のチャンスがあるのに、放心状態になったりしないよう、強い気持ちを持って取り組んでください。
みなさまの健闘を心より応援いたします。
次回はロッキーさんの登場です。
お楽しみに!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
↓下のボタンを押して、読んだよ! と合図していただけると、とっても嬉しいです。
(診断士関連ブログの人気ランキングサイトが表示されます[クリックしても個人は特定されません])
皆様の応援がタキプロの原動力となります。
ぽちっと押して、応援お願いします♪