経済は激しく忘れて激しく思い出す!byかもすた
読者のみなさん、こんにちは、こんばんは。
タキプロ14期のかもすたと申します。
私自身、学生時代は法学部でしたので、一応銀行員をやっていますが経済学は全くの初心者、今回の試験で勉強したのが始めてと言ってもいいくらいでした。
そのため最初に参考書や問題集を見ても次々と出てくるグラフや計算式、用語一つとっても、戸惑うというよりも絶望に近い感情を抱いたのをよく覚えています。
そんな私でも本番では25問中22問正解という奇跡的な結果で貯金科目にすることができました。
どうやって最初の絶望を克服したか・・・について参考になれば幸いです。
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■はじめに
簡単に自己紹介をさせていただきます。
年齢:40歳台後半
職種:銀行員(地銀)
受験歴:1次1回(2021)、2次2回(2021、2022)
学習開始時期:2020年12月
勉強時間:1次1,000時間、2次1,200時間(新型コロナ&長男の大学受験が重なり時間だけは確保)
学習方法:1次→TAC(通信)、2次TAC、LEC(いずれも通信)+ふぞろい・全知全ノウほか参考書
好きな科目:財務会計、経済
苦手な科目:法務
一言:1次試験の内容は試験の合否に関わらず非常に役に立つ内容です!でもせっかく頑張って勉強するのなら是非とも合格を勝ち取りましょう。Come on Stand up!
■激しく忘れて激しく思い出す!
そもそもこの科目は、完全に理解することと試験に合格するということは明確に分けたほうがいいと思います。2次試験で問われるわけでもないですからね。
だけどだんだんわかってくると深追いしたくなってくるのも特徴かもしれません。
はっきり言ってこの科目は突っ込みすぎるといいことになりません。とはいえ浅い知識のままでは太刀打ちできません。問われる論点の幅は非常に広く、7科目を勉強していくうえで非常に負担感はあります。
一通り済ませて、他の科目を勉強して再び戻ってきたときにはほとんどの範囲が忘却の彼方です。
でも心配いりません。経済学・経済政策は「激しく忘れて激しく思い出す」科目です。
とにかく一度我慢しながら全範囲を網羅してみましょう。参考書中心になるかもしれませんがとにかく問題に触れることをおすすめします。
一度入れておけば引っ張り出すのは最初ほど難しくはありません。
人間が最も不安なことは知らないことがあることです。
この科目に限ったことではないですが一度知っておけば不安感は軽減されます。
10の不安が7になり、4になり3になり、、、といったイメージですね。決して0にはなりません。
後述しますが、本番においても同様です。
多年度受験生の方もおわかりいただけるのではないでしょうか。
ああこれやったな、ああそうそう・・・みたいな問題が多いですよね。
■傾向と対策
経済学・経済政策は、中小企業診断士試験の初日の1科目目です。
今年はどんな傾向なのかな、勉強したことが出なかったらどうしよう・・・などいらないことを考えがちだし、この科目の出来不出来がその後の長丁場のメンタルに多少なりとも影響してくることは間違いありません。
いいスタートが切れるように、十分準備をしていきましょう。この科目を乗り越えればその後勢いに乗っていけます。
試験時間は60分で、基本的には1問4点の25問の出題です。
問題数は少ないですが、とはいえ一問あたり2分ちょっと。最初の科目でありそれまでの勉強の成果を発揮したいがために非常に気負ってしまい緊張もしますので落ち着いていきましょう。
次の合格率推移をご覧ください。
年度 | H 23 | H 24 | H 25 | H 26 | H 27 | H 28 | H 29 | H30 | R1 | R2 | R3 | R4 |
科目合格率 | 8.6% | 24.8% | 2.1% | 19.4% | 15.5% | 29.6% | 23.4% | 26.4% | 25.8% | 23.5% | 21.1% | 10.5% |
平成23年度、平成25年度は別格ですね。この年の受験生の方にお聞きすると、会場の空気がどんよりとしていたとのことでした。
その後は協会も反省があったのか割と安定した合格率となっていますね。しかし・・・
令和4年度は何が起きたのでしょうか・・・これは確かに令和5年度に向け若干の不安が残りますね。
これについては「時間のかかる選択肢の増加」が主な原因かと思われます。
この科目は選択肢の種類によって同じ趣旨で簡単にも難しくもできる科目です。
20%超の合格率で推移している時は、基本的に正しいもの、誤っているものを選ばせる選択肢が多かったです。複数選ばせるものもありましたね。
令和4年度は明らかに(正誤誤)とか(誤正誤)を選ばせる選択肢がそれまでよりも多かったですね。これはやっかいで内容的に難しくなくても時間がかかります。一つ一つの問題をきちんと確認する必要があるからですね。
だからといって全範囲を深く理解していく、という戦略が正しいのかというと決してそうではないと思います。多くの受験生の方は最大7科目、少なくとも複数科目の受験があるわけですからはっきり言って無駄な勉強は試験対策という意味ではなるべく避けたいですね。
■マクロとミクロ
経済学・経済政策という科目は経済学と経済政策の二つではなく、「マクロ経済学」と「ミクロ経済学」に分けられます。
マクロ経済学は「GDP」など国家レベルでの経済学であり、ミクロ経済学は個社レベルでの経済学で例えば利潤最大化などを学びます。それぞれで政策がどう景気動向や経済効果に影響するかを学んでいきます。
1.マクロ経済
主には以下のようなものが出題されます。
統計問題・・・折れ線グラフ。ハマるとドツボ!後回しも手!
財市場(生産物市場)の分析・・・カープとジャイアンツとタイガースとスワローズ
物価指数・・・最近インフレを実感。ラスパイレス式・パーシェ式は「しらすとジーパン」
IS-LM分析・AD-AS分析・・・グラフ頻発。つまようじを駆使!
貿易・為替・・・円高・円安。
ISーLM分析、ADーAS分析についてはグラフが頻発です。最後にはマンデル=フレミングモデルなるものまで出てきて、さながらフリーザ→セル→魔人ブウのようなイメージです。
ワードとしてもクラウディングアウト、流動性のわな、古典派理論、ケインズ理論、など聞いたことあるようなないような、でも頻出論点が満載です。
ここで大事なのは
「言葉ではなくグラフで理解すること」
「縦軸・横軸の項目理解」
「つまようじ」
です。
線の傾きの角度によってどんな影響があるのか、平行移動によって何が変わるのかなど非常にややこしい反面、出した答えが割と素直に正解に結びつきます。普段の勉強ではつまようじを使った直線シフトで対策しておけばばっちりです。
試験会場でも身振り手振りでグラフを動かしている方もいらっしゃいます。
ただし縦軸と横軸が何を表しているのかを理解しておかないと何を答えていいのか露頭に迷うので注意ください。
2.ミクロ経済学
次は「ミクロ経済学」についてです。
主には以下のようなものが出題されます。
費用関数(総費用曲線、可変費用、固定費用、限界費用など)・・・ややこしいがワンパターン
利潤最大化行動・・・比較的簡単
所得効果と代替効果(スルツキー分解)・・・おもしろいがスルツキーという言葉が覚えにくい、代替効果を勉強しているときに「だいたいやね~」と竹村健一のモノマネをしがち。
需要の価格弾力性・・・頻出!つまようじと根性で覚えましょう!
市場均衡(需要曲線、供給曲線)・・・くじけそうになるが、わかってくるとハマる。SDカードとニンテンドーDSがキーワード。
余剰分析(生産者余剰、税金の影響)・・・少しひねられるとドツボに!割り切っていきましょう
貿易(関税政策の効果)・・・ワンパターン
不完全競争市場(独占・寡占)・・・難しい!ほどほどに!
ゲーム理論(囚人のジレンマ・ナッシュ均衡)・・・極めてワンパターンだが時々少しひねってくる
ここでもグラフが出てきます。つまようじの出番です。
■おわりに
私は、TACのWEB講義で学びました。最初から参考書を見るだけだと開始10分でくじけていた自信があります。
一通り講義を聞いたらひたすら過去問に取り組みましょう。
5年分が基本ですが私はいろんなパターンに触れておきたかったので予備校のオプション講座や模試等も活用しながらとにかくたくさんの問題に触れるようにしました。
その結果本番で大半は見たことはある問題ということで60分のうち20分くらいでいったんは解答できました。とにかく最後まで早めに通しで問題に触れましょう。悩んだら後回し!すべて同じ配点ですので、最初のほうで時間を使ってしまい、終盤の簡単な問題を時間切れで適当に答えてしまうなどよくある失敗例です。
「飛ばす勇気」、ときには「最後の問題から解いていく勇気」が必要です。
以上です。
私は、経済学の初心者でしたがとにかくグラフを頭に叩き込んで最初の絶望を克服しました。
本当はじっくり取り組みたいと思うこともありましたが、他科目も忙しく、試験に受かるためと割り切って勉強しました。
割り切って、合格してからじっくり取り組んでも面白いかもしれませんね。
次回はイマニンさんの登場です。
お楽しみに!
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