為替の問題を解く上でのポイント
こんにちは 火曜日隔週担当のしょぱんです。
もうすぐGWですね。皆さん勉強や遊びのスケジュールは立てましたか。「何となくGWが過ぎ去ってしまった」ということにならないよう、緻密な計画(1時間単位)を立てましょう!(私も今から計画をたてます。)
さて、今回は財務会計や事例Ⅳで良く出題される為替の問題について、解き方のポイントをご紹介したいと思います。為替の問題は、問われ方が決まっており、また捻った問題も出題されないので、サービス問題です。もし苦手としている方がいたら、解法を整理して解けるようにしておきたいですね。
まずは、為替の問題の前提事項を2つ押さえておきましょう。
1.為替の問題では、売掛金回収時(買掛金支払時)に為替レート変動による差損が発生する。2.為替の問題では、上記差損を穴埋めするために金融商品を活用する。
次に、為替の問題を解く上でのポイントを2つ挙げます。
1.為替レート変動による差損益と金融商品取引で生じる損益を混同しない。2.図で視覚化して整理する。
それでは、為替予約のドル売りの問題を例に、前提事項やポイントを詳しく説明します。
① まず前提ですが、為替の問題では売掛金が発生し、その回収が外貨(ドル)になるということを押さえます。
② 次に、あなたは円ベースで決済する必要があるので、ドルを円に両替しなければならないという前提を押さえます。
③売上計上時と売掛金回収時では為替レートが異なる(円高進行)ので8月に為替差損が生じます。この差損額を計算して求めます。⇒売上1ドルあたり10円差損発生
ここから、為替差損を穴埋めするための、金融商品の活用に話が移ります。
④5月時点のあなたは、8月に生じる為替差損が例えば1ドルあたり2円以下であれば許容できると考えます。そのため2円以下になるような契約を交わします(今回は98円でのドル売り為替予約)。なお、為替予約とは両替レートと両替額の両方を約束するものだと考えましょう。
⑥8月になると、自腹で500ドルを調達して、金融商品販売者に両替を依頼します。為替予約による利益は1ドルあたり8円と計算できます。
⑦ 以上を踏まえると、8月時点の損益は以下のようになります。
為替差損益:1ドルあたり10円損(③参照)
為替契約損益:1ドルあたり8円得(⑥参照)
為替契約により、合計で2円の損に抑えることができました。
⑧ 試験で損益合計額を聞かれたら、便宜上、売掛金回収額の500ドルを金融商品販売者に差し出すとことと考え、解答時間を短縮します。この場合、為替予約レート(98円)と売上計上時レート(100円)の差額から損益合計(-2円)を求めることが出来ます。(8月の為替レートは無視できます)
前提を押さえて、図に書いて整理すれば、そんなに難しくはないと思いませんか。
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