毎週日曜日は名古屋の日! 公開鍵暗号物語!つばさん@タキプロ名古屋7期♠

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「毎週日曜日は名古屋の日!!」
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どうも最近おかしなカゼが流行ってるらしく、体調を崩してる方が多いようです。特徴は、ノドをやられる、長引く、らしいです。今はともかく、試験当日に体調を崩してたら元も子もないので、うがいや手洗いなど予防に万全を期して下さい。

 

さて、今回は勉強会で質問の多い「公開鍵暗号方式」についてです。
テキストを読んで一応覚えたもののイメージがつかなくて理解ができない受験生が多いようです。

ぶっちゃけ、原理なんか知らなくてもいいのですが、昨今の経営情報システムの難化傾向で受験生の危機感から質問が増えてるのでしょう。

ここでは、「公開鍵暗号方式」について、その歴史的背景をお伝えすることで、理解の足しになればと思います。

 

【共通鍵暗号、本当の弱点】

従来暗号化は「共通鍵」と呼ばれる数値を用いて、平文を暗号文に変換し(暗号化)、また暗号文を平文に変換していました(復号化)。これを「共通鍵暗号方式」といいます。
特徴は、その名の通り暗号化にも復号化にも、同じ鍵を使うことにあります。

この「共通鍵暗号方式」には様々な方法がありますが、どれも同じ弱点を持っていました。それは、「共通鍵を相手だけにどうやって伝えるか」です。

暗号強度というと暗号化方法に目を移しがちですが、本当の弱点はそうではないのです。

そして、舞台は1960年代イギリスに移ります。

 

【公開鍵暗号、静かに産まれる】

男の名前は、ジェイムズ・エリス。イギリス政府機関の通信本部に所属して、通信暗号の仕事を担っていました。

彼はある日、おかしなことを考えます。
「共通鍵って人に知られてはまずいのだろうか」
まずいに決まってます。それでは誰でも暗号文を復号できます。
「でも暗号化はできるけど復号化ができなければいいのでは」

こうして、暗号鍵と復号鍵を分けるという革命的な概念が産まれました。

やがて彼は「公開鍵暗号方式」を考案して機関に提出します。しかし、この論文は機密文書として扱われ、陽の目を見ることはありませんでした。

それに、この「公開鍵暗号方式」には大きな問題があったのです。

 

【公開鍵暗号、実現不可能】

問題とは「暗号化できるけど復号化できない鍵」をどうやって実現するかということでした。

受験生の皆さんが一番イメージしづらいのも、この概念のようです。実際これは大変な難題で、「そんな都合のいいモノはこの世に存在しない」とまで言われました。

そして、公開鍵暗号が誕生してから10年以上経った1977年、マサッチューセッツ工科大学の研究者のリベスト、シャミア、アドルマンの手によって、数学的手法が発明されました。この手法は3人の頭文字をとって「RSA暗号方式」と名付けられます。

 

というわけで、簡単ですがここまでが「公開鍵暗号方式」の歴史です。どうでしょうか、鍵を二つに分けるために大変な苦労があったことが分かります。

つまり「公開鍵暗号方式」を理解する上で大事な概念は1つだけです。

「暗号鍵と復号鍵が分かれていてペアで使う」

これは皆さんも知っての通りですが、よく勘違いをされるのが「暗号鍵は暗号化しかできない、復号鍵は復号化しかできない」と思われていることです。
実は、どちらの鍵でも暗号化できるし、復号化できます。ただ、復号化するには、ペアになってる鍵でしかできません。

そして「暗号鍵を公開する場合」と「復号鍵を公開する場合」で異なった機能を実現できます。

 

【暗号鍵を公開する場合】

復号鍵をもっている人にだけ情報を伝えることができます。

  1. 情報を受け取りたい人が暗号鍵を公開します(公開鍵)。
  2. 復号鍵は情報を受け取る人しか持っていません(秘密鍵)。
  3. 情報を送りたい人は、公開されている暗号鍵で暗号化します。
  4. 暗号文を送ります。
  5. 暗号文を受け取った人は自分しか持ってない復号鍵で復号します。

 

【復号鍵を公開する場合】

情報の発信者を保証します。

  1. 情報の発信者は復号鍵を公開します(公開鍵)。
  2. 暗号鍵は情報の発信者しか持っていません(秘密鍵)。
  3. 情報を発信したい人は、自分だけが持っている暗号鍵で情報を暗号化します。
  4. 暗号文を相手に送ります。
  5. 暗号文を受け取った相手は、公開されている復号鍵で情報を複合化します。
  6. 公開鍵で複合できる暗号文を作れるのは、ペアの暗号鍵を持っている人だけなので、情報の発信者を保証できます。

 

こんな感じで、この二つの機能を組み合わせて、盗聴や改ざんなどに対応するというわけです。

実際の「公開鍵」はパブリックキーサーバなどで公開されていますが、話しが大きくそれてしまうので、興味のある方は自分で見つけてみて下さい。

 

さてさて、6月になると、追い込みも本格化してくると思います。だけど、この時期になると突然モチベーションが下がる現象が起きることがあるようです。そういう時には、勉強仲間と話しをして、リテンションしてみて下さい。

それでは、あと2ヶ月、がんばって下さい!

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