一次試験といえども、企業を診断するつもりで学習しよう! by 一陽人
読者のみなさん、はじめまして。
トイレに行くときは必ず「あ、用達余裕。」と思うようになってしまった、タキプロ13期の一陽人(はじめはると)と申します。
この1年間、不定期でブログを書かせていただきます。どなたかのお役に立てるならうれしいです。
■はじめに
自己紹介しますね。
・年代/性別:50代男性
・職 種:人材育成サービス業・コンサル兼講師
・受験期間 :4年間
・受験動機 :転職(結局は副業)、地域経済に貢献したくなった
・好きなこと:アコギでだらだら弾き語り、マンガネタ
・嫌いなこと:無責任、マウントの取り合い
・抱 負:「人の痛みがわかる診断士」に、おれはなるっ!
今回は、「運営管理」について語りますが、
「時間がない中、ストレート合格を目指しているので、とにかく最小限の労力で60点以上を取るためのヒントを!」
という方、
すまない。私では力になれない…。
なぜなら、私は「ぎりぎり平均60点を狙おう!詳しい勉強は合格してから!」っていうのができない性格。どうせなら、なるべく実務に紐づけて勉強するという、時間のかかる勉強法をやってきました。
例えば、試験勉強中、つい現業務のお客様にその知識を使ってコンサルする妄想にふけってしまい、勉強の手が止まるというのを何度も繰り返す始末…。当時の受験仲間からは「そんなの、受かってからやればいいじゃん!」と笑われました。
そんな私のお話でよければ、まあ読んでってください。
■呪文かよ!と悩んだ初学者の頃の私
運営管理、それは生産現場を知らなかった私にとっては
「リーテ・ラトバリタ・ウルス・アリアロス・バル・ネトリール」
くらい頭に入ってこない、呪文のような科目でした。
「マテハン・サーブリッグ・レイティング・ファブレス・フロントローディング」
… バ ル ス!!
初学者だった頃の私は、わけのわからんものを、わけのわからんまま暗記しようとしていたので、こうなっていました。それでも科目合格はしましたが、やっぱ性に合わない!
そもそも一次試験で学ぶ知識は、実務で何らかの必要性があって生まれたもののはず。つまり本来は、一次試験に合格するために勉強するのではなく、困っているクライアントを助けるための“使える道具”として知識をお勉強しているはずです。
てなわけで、運営管理の知識を「企業診断のシーン」に照らし合わせて勉強し直しました。
■生産現場での問題解決に使える知識がいっぱい
例えばこんな感じ。
「QCDとは何か?」
「品質、コスト、納期」ですね。受験生のみなさんなら、宗次郎の縮地並みの秒殺即答ですよね~。じゃあ、現場ではそれをどう使うんでしたっけ?
はい、生産管理目標を立てるときに使いますよね。「納期は8月5日厳守だ!」とか。
とすると、現場で必要となる問題解決とQCDって関係が深いですね。
いうなればQCDは「あるべき姿」ですから、現状とのギャップを洗い出すことで問題を明確化できます。さっきの8月5日厳守というあるべき姿に対し、「うをぉ!もう8月10日やないかい!」って場合、そのギャップである5日間の遅れが「問題」ってことですよね。
問題が明確になったら、なんでそれが起こったのかを探りたくなります。このとき使えるのが、例えばこれ。
生産管理-生産計画-大日程計画
| ┗中日程計画
| ┗小日程計画
┗生産統制-現品管理
┗進度(進捗)管理
┗余力管理
どの受験予備校の教材でも登場する、鉄板知識ですね。これになぞらえてみましょう。
納期が遅れた原因が、もし、生産計画にあるとするならば、
・そもそも生産計画が立てられていなかった! なのか、
・立ててたけど無理な計画だった! なのか。
もし、生産統制にあるとするならば、
・原料が欠品していて調達が遅れた! なのか、
・各作業の進捗を把握できず、ボトルネックに気づけなかった! なのか、
・従業員に全く余力がないのに仕事を受けちゃった! なのか。
上記を現場に照らし合わせ、もし、「従業員に全く余力がない」状況が見られ、その原因としてさらに「作業の仕方がすごくやりづらそうで時間がかかっている」ことが確認できたのなら、
・作業の仕方で、絶対に必要な動作はどれ?
・作業の遅れにつながる要素はどれ?
・仕事に関係ない要素はどれ?
というように作業の動作を分解して調べていけば改善策が見つかるかもしれません。あ、これ「サーブリッグ分析」ですよね。
作業改善を「削れないか?」、「一緒にできないか?」、「順序を変えてみたらどうか?」、 「シンプル化できないか?」って考えるなら、ECRSですし、もし、改善対象が「人」だけでなく、「機械」なのか、「資材」なのか、「方法」なのかって考えるなら、4Mですよね。
■二次試験の勉強と並行するっていうのは鉄板
こんな風に生産現場と診断シーンをなるべくストーリー的にイメージしながら一次試験の知識を紐づけていくことで、生産現場のイメージが自然と湧いてくるようになりました。
え? 生産現場を知らないから、そういうストーリーが思い浮かばない?
私もそうでした。なので、一次試験と並行して二次試験(事例Ⅲ)の勉強をするのがおすすめです。
私は多年度受験生だったので、2回目の一次試験に向けた勉強と並行して二次試験の事例Ⅲも勉強する余裕が(ちょびっとだけ)ありました。そしたら、記憶力だけで科目合格した1年目とは違って、知識がどんどん事例のストーリーと紐づいていき、腹落ち度と記憶の定着度が増したのを実感できました。
ちなみに、私にとって事例Ⅲは、本番でも模試でも、手ごたえが全くない場合でさえ、いつも得点源になっていましたから、勉強の効果はあったのでしょう。
■勉強の「目標」を、どこに置く?
記憶力に自信があり、目標を試験合格とするなら、「意味がよく解らなくても、最低限のことをどんどん覚えて合格することが先決!」という考え方もアリでしょう。
ただ、私のように図らずも多年度受験生になっちゃったという方は、「より深く理解した合格」、「知識をきちんと“道具”として使える診断士」ってのを目標にしてみるのはどうですかねぇ。
私の場合、運営管理の勉強により、製造業のお客様との会話が徐々に深く理解できるようになっていき、実務の泥臭い話と知識が紐づき、活きた知識が増えていき、「お、ちったぁ話のわかるやつが来た。」とお客様に思ってもらえ、商談も徐々に増えていったと実感しております。
「時間はかかるけど、ただ合格するよりも活きた知識を身に着けるためのベースとして勉強し、目標は合格の先の、目の前の困っている企業の力になること。」
それでも、受験生活を1日でも早く終わらせたい方にとっては、こんなことは甘っちょろい戯れ言かもしれません。
「けれども拙者は一陽人殿の言う甘っちょろい戯れ言の方が好きでござるよ」
と、ほっぺに十字傷のあるあの方なら、微笑んでそう言ってくれるかもしれないと妄想しつつ…。
おしまい。
■おわりに
次回はけいさんの登場です。
お楽しみに!
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