中小企業白書を読まなくたっていいよ by もよろん
読者のみなさん、はじめまして!
タキプロ14期のもよろんと申します。以後1年間よろしくお願いします。
今回のブログテーマは「中小企業経営・政策」です。その中でも「中小企業経営」にフォーカスした内容となります。
このブログで伝えたいことはたったひとつ。タイトルにもある通り「中小企業経営を勉強するのに中小企業白書を読む必要はない」ということです。
その理由や、私の考える中小企業経営への取り組み方を以下から説明していきます。中小企業経営の勉強法で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
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■自己紹介:私は中小企業経営・政策が最も苦手です
今回が初ブログとなるため、まずは簡単に自己紹介をさせていただきます。
- 年代/性別:20代 男性
- 職種:小売業
- 受験歴:1次、2次ともに1回
- 勉強時間:1次630時間、2次270時間
- 勉強方法:独学
- 得意科目:(強いて言えば)企業経営理論
- 苦手科目:中小企業経営・政策、事例Ⅰ
見出しタイトルにも書きましたが、私は中小企業経営・政策が最も苦手な科目でした。
様々な勉強法を試したものの、最後まで苦手を克服することはできず。結果として、1次・2次通して唯一得点が60点を下回りました。
試験を終えた今、「これはやらなくていい勉強だったな……」と思うものが多々あります。その最たる例が、「中小企業経営分野の対策に中小企業白書を読む」ことです。
中小企業経営・政策で全然点が取れなかった私の実体験だからこそ、説得力があると思ってもらえれば幸いです(笑)
■注意
本題に入る前にひとつだけ。
今回お伝えする内容はあくまで「試験対策上」の話です。
中小企業白書は、中小企業診断士として活動するのであれば、もちろん内容を把握しておくべきものだと思います。普通の社会人にとっても学びになる部分は多く、受験生のみなさんが読んでも損をすることは決してありません。
しかし、読むのは受験後、あるいは合格後でも十分です。
現役バリバリのビジネスマンが多いであろう診断士受験生。日々余裕のない中で勉強時間を捻出しているものと思います。その貴重な勉強時間は、中小企業白書を読むより他の勉強に使った方が合格率は高まる、というのが私の考えです。
ですので、今回の記事に「中小企業白書は読む意味がない」という趣旨は一切ありません。誤解されないようお願いします。
■中小企業白書を読まなくていい理由
理由①とにかく長すぎる
中小企業白書は非常に、本当に非常に長いです。2022年度版の中小企業白書は、590ページ(※pdf版全文のページ数)の大ボリュームを誇ります。ただし、図表が多いので1ページ読むのにかかる時間はそれほどでもありません。
それでも、しっかり通読するならそれなりの時間はかかるでしょう。にもかかわらず、白書の内容は全部が全部試験に出るわけではありません。
「要点だけに絞って読めばいい」という意見には一理ありますが、それなら白書よりも市販のテキストを読んだ方が間違いないでしょう。流し読みするぐらいなら読まなくていいのは言うまでもありません。
理由②覚えられない
業務に用いるための知識として吸収する、あるいは読み物として楽しむのであれば、中小企業白書に時間を使う意味はあります。ですが、試験対策となれば別です。
みなさん考えてみてほしいのですが、一度読んだだけの本の内容をしっかり覚えていますか?
診断士の勉強をする上でも、理解が浅い・内容を忘れた論点はテキストを何度か読み返したことでしょう。中小企業白書だって同じです。試験のために読むのであれば、大ボリュームの白書を何度も読み返して覚える必要があります。
それでも、読んでいて面白ければできないこともないでしょう。中小企業白書の第2章は年ごとにテーマが異なり、中小企業が行うべき施策・対策や、それらを実行して業績が向上した事例の紹介など、興味深い内容が多いです。
しかし、試験にその辺りはほぼ出ません。出題は、中小企業の動向がひたすら説明される第1章からがほとんどになります。
出典:2022年版 中小企業白書(HTML版)-第1部 令和3年度(2021年度)の中小企業の動向-第1章 中小企業・小規模事業者の動向-第2節 中小企業・小規模事業者の現状
上記のような記述が延々と続きます。私個人の感想ですが、第1章は読むのが非常に辛かったですし、頭に入ってきませんでした。しかも、前述の通り全部が全部出るわけでもありません。時間対効果は恐ろしく低いと思います。
■では、中小企業経営はどう勉強すればいいのか?
身も蓋もない話ですが、テキストを中心に覚えるのが一番です。テキストは、執筆している各社の方々が分析や検討を重ね、白書の中から試験に出そうな部分をかき集めてくれています。ただの受験生が漠然と白書を読むより、テキストを覚えた方が点を取れるのは間違いありません。
ただし、テキストは(種類により差はあると思いますが)白書の抜粋・まとめに近いので、繰り返し読むのが辛く、覚えづらいです。なので、必ず問題集を併用しましょう。
もしくは、私がそうしたように「中小企業政策の分野に注力する」のも手です。法改正には要注意ですが、中小企業政策の分野ならば過去問を活用した学習も可能です。また、YouTubeに非常に質の高い講義動画があるため、そちらを参考にするのもよいと思います(カルーさんの記事でも紹介された「ほらっちチャンネル」の動画です)。
「それでも中小企業経営で点を稼ぎたい!」という方、申し訳ありません。私ではお役に立てません。
しかし、先達が有用な記事を既にいくつも執筆されています。いくつかリンクを載せるので、そちらの方を参考にしてみてください。
中小企業診断士 目指せストレート合格!中小企業経営・政策は暗記量と比例して点が取れる/さとり
独学派の関門!?1次「中小企業経営・政策」の体験談 by いしーちゃん
■おわりに
今回は、「中小企業白書は読まなくてもいい」というだけの話でした。しかし、「読まなくてもいい」なので、裏を返せば別に読んでも構いません。
中小企業白書には、要点をまとめた概要版や、合成音声が概要を読み上げてくれる解説動画も存在します。それらについては、スキマ時間でさっと読む(見る・聞く)ことができます。
ただし、断言しますが概要版は試験対策にはほとんど役に立ちません。あくまで勉強とは関係ない息抜きとして見ましょう。
「結局、過去問をひたすら周回するのが最高の試験対策」と考えている私ですが、中小企業経営だけはそれが通用せずに苦戦しました。「なんか苦手だな……」と感じたら、他の科目にリソースを割くのも手だと思います。
次回は洋一さんの登場です。
お楽しみに!
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