【2次対策 短期集中連載(第3回)】私が思う、考える力②
おはようございます。市役所の星☆がお送りする短期集中連載3回め/5回中です!
前回に引き続き、私が思う考える力についてだらだら書いていきます。
今回は、「フレームに嵌める力」についてです。
フレームというのは、解答を書く際に使う、「書き方の枠」みたいなものです。
考える力の中では、「書く力」のフィールドに近い部分だと感じています。
私の思考回路の中では、フレームは2種類に分かれていました。「B1:解答の文章構成」と、「B2:切り口」です。
<B1:解答の文章構成>
「解答の文章構成」は、「こう聞かれたらこう答える」といったゆるい取り決めです。
で、「切り口」というのは、並列になった「因×果」同士の関係性です。
これだけじゃわかりづらいですよね。例を挙げましょう。
平成23年度事例1の第4問への解答例です。
設問では、「どういった組織管理上の施策を講じていくか、中小企業診断士としてのアドバイス」を求められています。
この答えが正しいのかどうかは分かりませんが、とりあえず私はこう書いて合格しました。
<解答例>
事業革新や連携による多角化をしやすい施策を講じるよう助言する。具体的には、①組織面:大学や生協と連携した開発販売では現場に権限委譲しスピードアップを図る、②人事面:技術開発や積極的営業活動を評価する制度を設け、社員のチャレンジ精神を維持する。
この解答文で、「●●を助言する。具体的には①△△△して■■■、②●●●して□□□」という構成になってるのが「解答の文章構成」です。
そして、①と②にそれぞれ組織と人事のことが書いてありますよね。これが「切り口」です。
今回は、「解答の文章構成」についてご説明しましょう。
こちらは、「もしもこう来たらこう返す」という、あくまでゆるい取り決めです。
たとえば、こういう塩梅です。
理由を聞かれたら⇒「理由は、①■■■で△△△なため、②◇◇◇で●●●なため」
課題を聞かれたら⇒「課題は、◇◇◇。具体的には、①△△△で■■■、②●●●で□□□」
もちろん問われたことに問われたように答えることが最重要ですから、設問での問われ方によって変わるワケです。さらに言えば、字数制限でも変わります。だいたい1文を20~30文字くらいで書くことにしていたので、理由は3つかもしれませんし、課題の具体的内容は1つだけかもしれません。(ただし、字数的に可能な限り、理由や具体的内容は並列にした方が多角的でいいと思います)
このフレームを使う際には、一つ一つの文が出来る限り「因×果」になるように心掛け、因と果にそれぞれ何かしらの要素を入れます。
これをあらかじめ決めておくことで、「どういう文章にしようか」と悩むことがなくなります。与件や設問から必要な要素を持ってこれれば、あとはプラモデル的なハメコミ作業です。
部品がない、つまり与件から持ってこれないところだけ、自分で考えてひねり出せばいいのです。
私の個人的体感ですが、2次試験の解答に使う要素の60%くらいは与件と設問に部品がある気がしています。
この数字の意味、分かりますよね?
要素を漏れなく拾ってきて間違いなく嵌められれば、それで合格できるかもしれないワケです。
(あくまで、私見ですがね)
<B2:切り口>
次に、「切り口」について。
「切り口」は、絶対必要というわけではありませんが、分かりやすく、多角的な答案を作るためには間違いなくあった方がいいモノだろうと思います。
試験ですから、採点者に「コイツ、デキるな」と思わせることが大事ですよね。
そう思ってもらうためには、いかにも「多角的に診断しました」ということを強調した方がいいに決まっています。
例では「組織面」「人事面」と明記していますが、明記しなくちゃいけないワケではありません。むしろ、解答全体からほんのりと「あぁこういう切り分けなんだね」という香りがするパターンの方が多いんじゃないかと思います。
また、設問によっては、「○○面と◇◇面について述べよ」といった形で、すでに切り口が提示されている場合もあります。これは大きなヒントになりますが、「○○面と◇◇面」に、さらに別の切り口を適用できる可能性もあるので、油断しちゃいけません。
たとえば、事例Ⅲで「製造面と営業面について述べよ」と言われた場合に「既存⇔新規」の切り口を適用して、製造面が既存事業、営業面が新規事業、といった考え方があったりしますね。
字数が150~200字とかあったりした場合は、製造面と営業面のそれぞれを「既存⇔新規」や「QCD」などで複線的に考えるべきだったりもするかもしれません。
と、ここまでさらっと書いてしまいましたが、「B1:文章構成」も「B2:切り口」も、使いこなすにはある程度訓練が必要です。
初めは「頭ではわかっていても…」的なことになりがちです。私も相当苦労しました。
次回は、これをどう訓練していくか、についてお話します。
<ここまでのまとめ>
私が思う、考える力とは、以下のように体系化されます。(今回部分まで)
A.全体を掴む力
A1:過去・現在の状況を正しく把握する理解力
A2:今後の方向性について結論を出せる判断力
B.フレームに嵌める力
B1:解答の文章構成
B2:切り口
次回は明後日(8/15)の朝の更新でお送りします!
タキプロ勉強会のお知らせ
【今後の予定(東京)】
・8/15(木) 19時~21時半 京橋区民館 題材:H24事例1
・8/25(日) 9時半~12時 堀留町区民館 題材:H24事例2
・8/29(木) 19時~21時半 八丁堀区民館 題材:H24事例3
*8月の勉強会は初学者と経験者でテーブルを分けて実施の予定です。
*初学者の方はできれば題材の過去問を解いて解答を作成ください。難しいようであれば過去問に目を通しておくだけでも結構です。
*経験者の方は題材の過去問を解いて、解答のコピーを8部 ご用意ください。
*時間の都合上、全部の設問を扱うことはできません。あらかじめご了承願います。
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