プロセスを定めよう!byサトシ
タキプロ15期の サトシ と申します。
まずは1次試験お疲れ様でした。
早速2次対策のことを、、、と言いたいところですが、その前に1次試験でうまくいかなかった(合格点に達しなかった)方に向けたメッセージを書かせてください。
その後に、合格点に達した方へのメッセージをお送りします。
それでは、今回もよろしくお願いします。
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■うまくいかなかった方へ
まずは試験お疲れ様でした。試験から1週間経ちましたが、心境はいかがでしょうか?
試験勉強を頑張って受けたけど合格点に達しなかった気持ち、私は簡単に「わかります」とは言いません。
みなさん、個々に状況や事情が違いますからね。簡単に「うんうん、わかりますよ」なんて言われるほうが今の心境にはグサリと来ると思います。
ですが、これだけは間違いなく言えます。
今の苦しい心境は、しばらくしたら緩和してまた診断士試験の勉強に取り組みたくなります。
私は診断士の試験勉強を開始して2次試験合格までに9年かかりました。1次試験は6回受けました。1次試験に落ちた経験は何度もあります。
そのたびに心をえぐられていました。周囲の期待に応えられなかった申し訳なさ、自分の能力のなさへの怒り、結果への悔しさ、またやらないといけないのかというどんより感、このようなものが一気にきました。
しかし、こういうネガティブな心境は一時的なもので、しばらくすると消えます。
超多年度の私の経験則や他の受験仲間の体験を踏まえると、早い人なら8月中、遅い人でも10月頭にはまた診断士の勉強や1次試験に向けた取り組みをしたくなってきます。
もしかすると、「自分には診断士試験は合わなかったかも」とか「やっぱりハードルが高かったか」と思い、撤退することも頭にチラついているかもしれません。しかし、そういう大きな意思決定は今の時点ではしないほうがいいです。
焦る必要はありません。今はゆっくり休んでください。
上級生向けの予備校の講座が始まるのも10月からです。今はゆっくり休んでも大丈夫です。家族サービス、趣味、仕事など、診断士試験以外のことに時間を使ってください。そうすると、メンタルも回復してきます。
メンタルが回復したら、また動き出しましょう!おそらく、その頃には撤退しようという思いは消えています。
大丈夫です。今回の1次試験受験の経験がある分だけ、次は今年より圧倒的に少ない負担でラクに受験できるようになります。
テキストの内容も覚えやすくなりますし、問題集や答練、過去問も見たことがあるものばかりです。少なくともゼロから取り組んでいた今年と比べたら圧倒的に負担は軽くなります。
なので、今は安心して休んでください。
■合格点に達した方へ
無事に合格点に達することができたみなさん、1次試験合格おめでとうございます。
さて、1次試験合格の余韻に浸りたいところですが、2次試験はあっという間に来ます。実際、もう1次試験から1週間経過しましたよ。
おそらく、1次試験直前の2ヶ月半よりも時間の経過が早く感じます。「まだ11週あるから何とかなるんじゃない?」と思って楽観視していたら、次の瞬間「もう2週間しかないよー!」となってしまうようなイメージです。まるでタイムマシンで時間がワープしたような感覚になります。
なので、無駄なく2次試験を戦えるようなスケジュールを立てる必要があります。
スケジュールのイメージは、8月中にプロセスを定め、9月は演習(過去問や予備校の答練・模試)を通じてプロセスを固めていく、微調整していくことになります。そして10月は微調整したプロセスをさらに固めていくと同時に、体調とメンタルのコンディションを良くしていく流れです。
ということで、ここからは8月中に定める必要がある「80分のプロセス」についてご紹介します。
■プロセスの確立は必要です
「80分のプロセス?そんなもん俺には必要ないね」とか、「プロセスを定めるのが面倒」とか、「そんなの定めても本試験で使えるの?」と思ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、「80分のプロセスを確立しましょう」というのは、多くの合格者が述べています。
なぜかと言うと、80分のプロセスを確立するとこういうメリット(効果)があるからです。
・本試験を含めて安定して取り組むことができる(安定感が高まる)
・時間管理がしやすくなり、本試験でも時間切れを防げる
・2次試験のやり方が効率的に身につきやすい
・本試験でサプライズが起きたときでも柔軟な対応ができる
多くの合格者が述べていて、さらにこのようなメリット(効果)がある以上、80分のプロセスを定めたほうが良いと思います。
プロセスを定める作業があるので、それが完了するまでは遠回りになるような気もしますが、「急がば回れ」です。
■プロセス確立の方法
「そうは言っても、80分のプロセスってどう確立するの?」と思われるかもしれません。
そうですよね。いきなり「80分のプロセスを確立しろ」と言ったって、やり方がわかりませんよね。
そこで、この時期からできるプロセス確立の方法をお伝えします。
まずは、大きな書店に行ってみましょう。大きな書店に行くと、診断士の2次試験関連の本がたくさん置いてあります。その中からご自身と相性の良さそうな本を選んでみましょう!
小さな書店しかない地区にお住まいの方は無理して大きな書店に行く必要はありません。ネットでもどういう本か理解することができます。
よく言われるのが、「解き方の黄金手順」と言う本と、「まとめシート」の2次試験版(こちらは電子書籍です)、「ふぞろいな合格答案」の再現答案部分(後半部分)にプロセスの内容があり、それをモデルに80分のプロセスを確立できます。
また、予備校のオプション講座にもプロセス構築に特化したものがあり、そういうものを取る手もあります。
■サトシの80分のプロセス(事例Ⅰ~Ⅲ)
「そういうお前のプロセスはどうなんだ?」という声が聞こえそうなので(笑)、ここで私の80分のプロセスを公開したいと思います。
私の80分のプロセスは以下の通りでした。まずは事例Ⅰ~Ⅲについてです。
・受験番号を書く+与件文の最初と最後の段落を読む(1分)
→受験番号は確実に書きましょう!
・設問文を読む(要求解釈)(14分:累計15分)
→ここはあえて時間をたっぷりかけました。早く先に進まなきゃと焦る気持ちもあり、10分以内にやってしまう方も多くいますが、その場合設問要求(題意)や制約条件の無視をする可能性が高まります
→最初の工程で不良を出したら、後の工程がいくらすごくても最終的な製品は不良品になりますよね。なので、最初の工程である要求解釈こそ、ものすごく重要です。要求解釈の質で解答や点数の7割は決まります
→私はここで設問文の内容を図解していました(以下の写真がその図解ですが、こちらは与件文の内容も含んだものになっています)。ここまで詳しくやる必要はありませんが、題意や制約条件、王道の知識など簡単なメモ書き程度はしておいたほうがいいと思います(王道の知識は以下の写真にある緑字のものです)
・与件文を2回読む+対応づけ(15分:累計30分)
→ここで解答や点数の残り3割のうちの1割分が決まります。つまり、要求解釈と対応づけの精度だけで解答や点数の8割は決まります
→私は1回目は3〜4分くらいで読み、内容の大雑把な把握、どういう内容がどのくらいの位置に書かれていたかの把握、設問文に書かれていたフレーズと同じフレーズの把握をしていました
→2回目の読解は12分くらいかけ、詳しい内容の理解と対応づけ(この段落は第何問に関わる内容かの判断)をしていました
→対応づけは、与件文を1〜2段落読み終えるたびに各設問を見て、どの設問に関わっているかを確認していました。こうするとこまめに確認している分、対応づけの精度が上がります
※ここで、対応づけについては、私は優先するものを以下の3つに決めていて、解答内容を考える際はその段落にある内容から優先的に見ていくようにしていました
●設問文中のフレーズと同じフレーズ(リンクワードやヘッダーキーワードとも言います)が書かれている段落
●その前後の段落(最初の接続詞や次の段落の始まりなど、話の流れで判断)
●同じフレーズはないが、明らかにこれは解答に使うとわかる段落
・各設問の解答内容を考える+解答文を書く(5問の場合は1問につき前者5分ペース、後者4分ペース。4問の場合は前者7分、後者4分ペース)
→優先的に見ていく段落の与件根拠を使い、因果の穴が空いているところ(主に効果)を、要求解釈の際に出した王道の理論で埋める形です
各設問の解答内容を考えて解答文を書く作業は、1問ずつ直列でやるのが理想ですが、複数の設問を並行して扱うやり方(並列)もOKです。また、設問間の関係性がある設問(事例Ⅲの最初のSWOT系問題と最後の差別化集中戦略の問題など)は並列で解いたほうが効率的です
もちろんこれは私の例であり、人によって細かいプロセスは異なりますが、多くの方が「受験番号を書く→設問文の解釈→与件文読解→各設問の解答内容を考える+解答文を書く」という流れになっています。
■サトシの80分のプロセス(事例Ⅳ)
私は事例Ⅳでもプロセスを定めていました。
・受験番号を書く+与件文の最初と最後の段落を読む(1分)
→ここは事例Ⅰ〜Ⅲと同じです
・各計算問題の題意、計算条件等に下線を引く(5分:累計6分)
→ここで単位や端数処理など、イレギュラーなものやズレがあるもの(千円単位と万円単位など)があったら波線を引いて強調していました。これで単位ミスや端数処理ミスを防げます(こういうので失点すると10点くらい点数が減ります)
・経営分析(19分:累計25分)
→与件文を2回読む作業もここに含まれます
・簡単な計算問題と記述問題と意思決定の手を付けられるもの(35分:累計60分)
→「簡単な計算問題」というのは、計算問題集の基本問題レベルの問題のことです。それを超えるレベルだと感じた問題は基本レベルの問題になりません。そのため、取れなくても問題はありません
→「記述問題」は、基本的には最後の問題になりますが、令和5年度の貢献利益の問題のように途中に出てくることもあります
→「意思決定の手をつけられるもの」は、投資額、税引後の収支、減価償却費、売却額、売却損益など、簡単に出せるものを計算過程に書くだけでOKです。深入りはしなくてOKです
・残りの時間はひたすら検算(20分:累計80分)
→先ほどの3つが解き終わったら、他の問題は解きにいかなくていいので、あとは解いた問題の検算の試験終了までしていきましょう。特に単位ミスや端数処理ミスには要注意です。こういうので失点すると10点くらい点数が減ります。逆に意思決定など難しい問題を解けても1点くらいしか増えません。事例Ⅳは傾斜配点になるからです
事例Ⅳについても、多くの方が「受験番号を書く→各設問の計算条件などを見る→与件文の読解→経営分析や簡単な計算問題や記述問題」という流れになっています。
■おわりに
今回は2次試験のプロセスの重要性と、プロセスの定め方、私のプロセスについてお伝えしてまいりました。この中で1つでもみなさんの参考になるものがありましたら幸いです。
今回もありがとうございました。
次回は、みつひで さんの登場です。
お楽しみに!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
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