初学者の2次対策(16):直前期だからこその編集力アップ法。
こんばんは、日曜深夜に臨時投稿のげっち@タキプロです。いつもは水曜朝ですが、2次対策に関する記事ボリュームがやや大きいため、臨時投稿しています。
前回の記事はこちら。行間を読んだり課題に着目したりで考える力を増す工夫のお話でした。
今回は「初学者の2次対策」第16話。書く力を増すための工夫です。
私は元々、マスメディアで編集関係の仕事をしていたこともあって、日頃から、分かりやすい文章で、かつ、ある程度の内容が伴う文章を書きたいと心がけていました。そんな私が事例解答文をまとめる際に注意していた点をご紹介します。今回は特に残り2週間という短い期間に対策可能なノウハウを意識してみました。では、さっそく…。
文字数感覚を身に付ける
受験生の皆さんと話をしていると、「解答欄のマス目に対して、自分が書こうとしている文章の文字数がどのくらいなのかイメージがつかめない」「マス目が足らなかったり、余ったりする」という話を聞きます。そんな時は、こんな工夫を!
事例問題の与件文は1行何文字だか、意識していますか最近は1行38文字となっています。
与件文を読む際は、解答に使えるキーワードやフレーズを四角く囲ったり、マーカーで線を引いたりなど、いろいろ印をつけていると思います。この際、できる限り短く線を引きます。つまり、解答に使う部分のキーワードやフレーズに絞り込んでマークします。
線を引いた個所が1行の半分程度であれば、約20文字。1行半にわたれば約60文字です。つまり、解答字数が120字であれば、1行半抜き出すと半分埋まるという訳。
例えば、120字の設問で強みを3カ所抜き出したい場合、1カ所1行あれば、それだけで約40字×3カ所で、120字が埋まってしまいます。最後にまとめのキーワードを入れる余地が欲しければ、冗長な言い回しを圧縮するとかして、コンパクトにまとめ直す必要があります。
解答を圧縮する工夫
与件文からそのまま丸ごと抜いてきたような冗長な言い回しが続くと、解答要素がスカスカになってしまい、根拠が薄いイメージを持たれてしまいます。できれば、冗長な言い回しを奇麗に圧縮し直して、根拠をもう1つ2つ追加して、中身の濃い凝縮した答案にまとめたいですよね!?
解答をコンパクトに圧縮するには、①ひらがな部分を短くする②カタカナ(外来語)を避ける③熟語を多用する――の3つがポイントです。
例)長年にわたってユニフォームなどの注文を一手に受けてきた
⇒長年ユニフォーム等を一手に受注
という具合。この例では「ユニフォーム」はポイントとの単語なので、あえて使用していますが、「ロイヤルティ」→「愛顧」というような一般用語の言い換えパターンは、幾つか頭に入れておくといいです。
最後のまとめ言葉を変換
解答文の最後を締めくくるまとめの言葉は、残りマス目の文字数に合わせて、頭の中でさまざまな言葉に置き換えてみます。
(頭の中で文字を変換する)
例1)
⇒「改革を実行した。」⇒「改革遂行した。」⇒「改革を行った。」⇒「改革した。」⇒「改革。」
例2)
⇒「売上拡大を実現する。」⇒「売上拡大を図る。」⇒「売上増を実現。」⇒「売上増図る。」
体言止めはなるべく避けた方がいいですが、それでも上記例1)のように7文字から2文字の間で、同じ意味でさまざまな言葉に言い換え可能です。もし、短くした分、根拠を1つ追加できるなら、あえて体言止めで終わるリスクを取ってもいいかもしれません。
こうした最後のまとめ言葉は、模擬試験や演習の模範解答などから、キーワード類を整理して自分の用語集としてまとめておきます。私の場合、ちょうど昨年の今ごろから、ボキャブラリーが増やすためのキーワード整理を始めました。ちなみに、タキプロメンバーの間でも、キーワード集を作っている人が何人かいましたので、比較的皆さん取り組んでるかも…。
コンパクトな解答の練習法
こうしたコンパクトな解答の練習には、過去問の設問などで文字数を1回り短くして解答をまとめてみるのが効果的です。
例えば、120字の設問なら100字、160字の設問なら140字という具合。2割圧縮できれば、本試験時にはその分、解答根拠、要素を2つは追加できるほか、最後にまとめのキーワードをうまく盛り込むことも可能となります。
書く力を増す練習は、何よりも実際にマス目に向かって、文章を何度も書いてみるのが一番です。特に、初学者の方々は、これから本試験までの2週間で、どんどん編集力がアップしていくと思います。自分一人ではなかなか成長具合を認識しにくいので、できれば勉強仲間と答案を交換してみるなどして、ブラッシュアップに努めるといいですよ
次回以降は以下のような内容を考えています。
●編集力の鍛え方 ←今回
●細切れ時間活用法
●因果関係で得点アップ
●ファイナルペーパー活用策&パニックシート
次回は因果関係で得点アップ法について、触れてみたいと思います。
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