[2次] 概念地図を作って、1次知識を2次向けに再整理
中小企業診断士を目指す皆様、おはようございます。がんちゃん/岩間です。
2次試験の事例Ⅰ~Ⅲに対して、何を解答してよいかがピンとこないと感じる方がいらっしゃると思います。その原因の一つは、知識をどのように使えばよいかが分からないからかもしれません。
本日は、そのような方向けに、「2次向けの知識の概念地図」を作成することをお勧めします。
概念地図とは、どのような概念があり、それらがどう関連しているかを、図式化したものです(参考:Google画像検索での「概念地図」というキーワードでの画像検索結果:こちら)。
マインドマップと同じと考えていただいても構いません。(概念地図とマインドマップとでは似ている部分も多いです)
◆目次
- 2次向けには知識の再整理が必要
- 概念地図を作る
◆2次向けには知識の再整理が必要
まずは、1次で知識を習得したのにも関わらず、なぜ2次向け知識を整理する必要があるかを見てみます。
【理由1つめ】
1次と2次では、設問で聞かれる内容が違うため、知識の引き出し方が異なる |
1次では、(財務、経済を除けば)大半の設問に対しては、覚えている知識をほぼそのままの形で使って解答します。 1次では、例えば「この方法をなんと言うか」や「次のうち正しい記述を選べ」などの設問が多いですが、これらは、選択肢に書かれている記述を手掛かりに、引っ張ってくるべき知識が明らかなことがほとんどです。
ところが、2次では、知識を直接問うような設問はほとんどなく、企業の状況を見た上で(知識を交えて)分析することが求められます。そこで、2次では、企業の状況を踏まえて、どのような知識を引っ張ってくるかが重要になります。
(例えば、「○○という用語を説明せよ」というような設問はほとんどなく、「社員のモチベーションを上げる施策を助言せよ」のように問われます。)
【理由2つめ】
1次と2次では科目体系が異なる |
1次対策の過程では、企業経営理論、運営管理、財務・会計、… という科目ごとに、企業診断に関する知識を覚えました。しかし、2次では、組織・人事、マーケティング・流通、生産・技術、財務・会計 といった軸で問われます。
そのため、2次を受けるためには、1次で習得した知識を科目別に再整理することが望ましいです。
◆概念地図を作る
1次知識を2次向けに再整理するためには、概念地図を作ることをお勧めします。これにより、知識の全体感を把握でき、必要な知識を探しやすくなります。
概念地図を作るには、2次の科目別に、どのような知識があったかを思い出して書き出していけば良いです。知識を列挙する際には、関連する知識や、上位概念と下位概念との関係を、線で結んだりしていけばよいです。
いくつかポイントをお伝えします。
(1)全体骨格は、経営戦略+機能別戦略(4つ)の5つに
2次の4科目に共通する知識があります。それは経営戦略策定に関する事項です。そこで、経営戦略+機能別戦略(4つ) の5つに分けてまとめるとすっきりします。(図1)
経営戦略に関する知識には、SWOT、5-Forces、アンゾフの成長ベクトルなどがあります。これらは全ての事例に共通する知識です。
(2)1次で得た全ての知識を書く必要はない
2次で問われる知識は、1次で学習した知識のほんの一部です。決して全ての知識を概念地図に載せる必要はありません。概念地図の分量としては、おそらく、(1)で説明した5つの各々に対して、A3用紙1枚程度で収まると思います。
(3)市販の2次対策テキストや2次の過去問を使う
作成するにあたっては、2次向けのテキストや、2次の過去問を使うと良いでしょう。
(4)弱い知識には、印を付けておきます
今回作る概念地図は、作って終わりにするのではなく、試験までに時々参照すると良いです。使い方としては、強化したい知識や不足している知識には印を付けておき、その知識が十分になったら印を消すようにしていくと良いです。
今回の記事の内容は、実は、1月12日の記事で紹介した今ならではの施策です。現時点での概念地図を作っておき、維持管理していけば、「頭の中の構造と同じ構造が書かれた地図」が次第にできていきます。そうすると、知識面において、「今どのような状況で、どのような知識を強化すべきか」が一目で分かり、より適切な学習計画を立てていくことができるようになります。
ちなみに私の場合は、2次試験直前の9月に思いつき、事例Ⅰのみ作りました。他の事例については時間的に作れませんでしたが、以前から作っておけば良かった…と思ったのを覚えています。
以上、がんちゃん/岩間でした。
====================