ポエムとロジック6
こんばんは。つっちー@タキプロ6期です。
前回、補助金の申請書において、自社で書かれた文章の方が、私がヒアリングして書いたものよりもリアリティがあったエピソードを紹介しました。明確なイメージをもって書くことは、二次試験においても重要です。
ただ、リアリティがあるからといって高い点数に結びつくわけではないことは、押さえておかなくてはなりません。精度の高い言葉を使うことは大事ですが、どれだけ現場に即して生々しく書けても、情熱的な表現を使ったとしても、点数には直結しません。
このことは採点する側の状況を想像してもよく理解できます。二次試験でも補助金でもかなりの数の答案、申請書を審査することになります。当然、一人や二人で採点できる量ではありません。大勢の審査員を使って相対的な評価をしようとすると、全員で共有できる細かい採点基準の設定が必要になります。この要素が入っていたら何点、こういうニュアンスが読み取れたら何点、というように。そこに採点者ごとのばらつきが大きい感覚的な評価基準はなかなか設置しづらいです。そこではむしろ誰が読んでも明確なように、客観的な視点で一般化・普遍化して書くことの方が求められるでしょう。
私はシステム会社に勤めていて、中小企業に業務改善の提案を行っていますが、どの会社の方も「うちの業務は特殊だから」というようなことをおっしゃいます。でもそう言っているうちは課題が定まらず、解決策も打ち出せません。前回紹介した営業日報を手書きしていた会社も、自社独自の管理方法について嘆いておられました。ただそれを具体的に、
「弊社の10名の営業は毎日手書きの日報を上司に提出し、それとは別に商談の進捗管理シートにも同じ情報を書き写しているため残業が多く、帰りが遅くなって云々」
と書くよりも、
「営業日報の転記作業が発生し業務が煩雑になっている」
としてしまった方が明快で、そこの要素で点数をもらうにはそれで十分かもしれません。
問題要求に対して、どこまで具体的に書くべきか、どこまで抽象化した方が伝わりやすいかの判断は、二次試験の肝といっても過言ではないと思いますし、この感覚を磨くことで字数制限にも対応しやすくなります。自分が具体と抽象の間のどのレベルの表現を使って書いているのかに意識的になることで、表現の選択肢はぐっと広がります。私は二次試験に合格した2年目に、この具体と抽象の間を行ったり来たりするような意識を持つようになったことで、かなり答案を作りやすくなったと感じました。
続く
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