ポエムとロジック11
こんばんは。つっちー@タキプロ6期です。
二次試験対策では、読む、考える、書く、のそれぞれの工程について訓練が必要になりますが、このうち、書く能力について試験で求められているレベルはそんなに高くないと思います。というより、そんなに質の高い文章を書く時間が試験では与えられていません。だから文章力については、全員が最低限のレベルには達していることを前提として、そこで大きな差はつきにくいと考えられます。
「文章力」というのは、語彙力や構成力、表現力といった様々な能力を含むと思いますが、これと試験で解答を作成する能力とは、まったく別物とはいわないまでも、ずいぶん違うもののように思われます。試験で必要とされるのは、限られた時間内・字数内で解答要素とロジックを漏らさず盛り込める能力です。たとえば多少、強引に言葉を詰め込んで読みにくくなったとしても、最低限の文法をクリアしていれば、その方が高得点を期待できるといったことがあります。
では、二次試験で「書く」工程というのは、具体的にどういった作業でしょうか。私の感覚では、
~により、~によって、~であるため、~することで、
こういった因果関係を形成する言葉で解答要素をつないでロジックを作る。「書く」というより「作る」といった方がしっくりきます。
たとえば、以下のような因果関係で解答要素を整理したとします。
A⇒B⇒C、D⇒E
↓
F⇒G⇒H
これを次のように文章化します。
AによりBとなるためC。またDすることでE。
これらによって、FによりGし、Hしていく。
A~Hを動詞にしたり、名詞にしたり、あるいは要約してみたりして、文章が通るようにつないでいきます。私は基本的に下書きをせず、文章のフレームも決めずに答案を書き始め、内容と字数を随時調整していくという、けっこうリスキーな方法で解答を作成していました。「~により」が2回続くと変だから次は「~によって」にしとく、次に書きたくなったら「~することで」を使って同じ文章の中に同語が入るのを避ける、というような行き当たりばったりに近い対応でしたが、最低限の日本語を書くにはこれで十分でした。そのぶん上記のように、要素の整理と構成に時間をかけていました。
実際、診断士にとって文章力はとても重要です。合格後に多くの方が受けることになる実務補習などでも、その能力はいかんなく発揮できます。ただ、試験で必要になるのは、最低限の基本的な文章力、読んで理解できるところまで解答要素を整理して、文章化できるだけの能力であるといえそうです。
続く
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