浮き沈みを克服した事例Ⅰby Naobo

事例Ⅰ

読者のみなさん、こんにちは。タキプロ15期の  Naobo と申します。 

私は2次試験3回目で合格した多年度受験生ですが、事例Ⅰに関しては、A判定→50点→74点と浮き沈みを経験しました。今回は、2回目にどうして沈んだのか、そして3回目に何をして浮いたのか、自分なりに振り返ったことをお伝えしたいと思います。

■はじめに ー 運が良かった1回目

最初の1次試験突破までコロナの影響もあり3年かかりました。しかも自己採点ミスをして合格するとは思っていなかったので、本格的な試験勉強を始めたのは、2次試験の40日前でした。あわててタキプロを始めとしたネット、YouTube上の情報をかみ砕き、過去問(5年分)をふぞろい中心に勉強しました。事例Ⅰは、とにかく「組織・人事」、市場の変化に対応するために会社がどう変わるか、「組織・人事」の視点で診断・助言する事例、との理解のもと、過去問の設問に対する解答パターンを必死に覚えました。試験当日は無我夢中で何とか字数を埋めた結果、運良くパターンがはまり、A判定になった感じでした。

■自信はあったが ー なぜか沈んだ2回目

翌年2回目は準備の時間がかなり取れました。そこで高得点を目指すために、“有名な”解答テクニックを試し、自分に一番合った解答方法を見つけることにしました。いろいろな解答テクニックを試して、これならいけそう、と感じたテクニックを何とかものにしようと努力しましたが、習得できずに2週間前に断念せざるを得ませんでした。一方、過去問を多く解き(15年分)、ふぞろいなどの解答例から見て、抜け落ちていた点をまとめた一覧表をつくり、解答パターンを充実させました。

例えば、H27年度設問2の関連会社設立・業務を移管した理由については、独自風土の醸成 責任権限の明確化 意思決定の迅速化 利益向上 外部環境適応 などです。

多くの過去問を解いたおかげて、解答パターン30項目以上の内容になりました。

また2回目に準備したファイナルペーパの冒頭には

  • 解答に与件文以外の内容を憶測で入れない、入れて良いのは一次知識のみ、与件文自体縛り条件である
  • 事例Ⅰは組織・人事 組織は戦略 経営 構造 活性化 人事は人的資源管理(“幸の日も。。。”)、事例Ⅱ、事例Ⅲの要素が思い浮かぶが最後は組織・人事

と入れていました。

2回目の勉強で消化しきれない点はありましたが、とにかく1回目よりも勉強した自信を持ち、高得点を思い浮かべながら事例Ⅰに取り掛かりました。結果として、解答欄は埋めることはできたのですが、何故かしっくりきませんでした。この「しっくりこない感」が事例Ⅱ以降に尾を引き、合格点に達していないことが明白でした。

さすがに試験直後は落ち込んで、しばらく試験のことは忘れることにしましたが、3回目の挑戦に向けて、最初の科目事例Ⅰの「しっくりこない感」を何とかしなければ、と思いました。しかも、事例Ⅰができるのとできないのでは、事例Ⅱ以降の試験に取り組む気分が大きく変わります。そこでタキプロブログなどを改めて調べ、与件に書かれているストーリー(方向性)と自分が書いた解答の方向性の乖離=「しっくりこない感」、と理解がまとまりました。そして、とにかくしっくりした解答が書けるようになる、ということを3回目の勉強方法の指針としました。また、いろいろ解答パターンを頭に詰め込みすぎたせいか、与件から外れた一般論、すなわち過去問の記憶、自分の経験に基づいた内容になってしまったので、その改善も必要と考えました。

■心機一転 ー 貯金ができた3回目

しっくりした解答を書くためにどうしたら良いか考えた結果、解答プロセスに、与件で書かれているストーリー(方向性)をまとめる(考える)プロセスを敢えて追加することにしました。

このストーリーを考える上で特に意識したのは

  • (事業拡大 or 事業存続) それに(事業承継 and/or 組織再編(含む経営統合))が加わることもある

でした。

次に考えたのが、一連の解答プロセスのどこでストーリーをまとめるか、ということです。私はまず先に与件文をさっと読みますが、気にかかるところには少し注意を払います。それから設問を一通り読んで解く順番決め、各設問に対応する与件文の内容を基本に一次知識を織り込みながら解答の骨子作成、それから最終解答を準備していました。この解答プロセスの中で、与件文と設問を一通り読んだ後に、ストーリをまとめることにしました。

例えば、R5の事例Ⅰでは、

「A社は1960年代に大都市近郊に開業した蕎麦屋、順調に成長したが、競合出現とバブル崩壊で売り上げ半減。現経営者が差別化と強みを生かして、安定した収益体制と社内体制を確立。2023年にA社とは違った道を進み事業の差別化に苦しむX社と経営統合。お互いの強みを生かし(弱みを克服し)機会をとらえて売り上げ拡大をめざす。」

と言った感じでしょうか。(試験当日はもう少しラフに考えていたと思います。)

時間にしては、数分間の作業だと思います。80分と限られた試験時間のなかでは、もったいない時間かもしれませんが、この作業で与件文のストーリーを頭に刷り込み、解答骨子作成時に意識しました。さらに一般論に陥らないため、とにかく与件文から可能な限り解答の骨子を拾うことに注力しました。(4月に投稿された 「与件に忠実に」は本当か?〜91点の答案を見ながら〜 by なー に書かれている通りです。)

この解答プロセスを確立して、「しっくり感」のある解答が書けるようにするために、過去問を活用しました。3回目は2回目ほど勉強時間が確保できなかったので、過去問を10年分に絞り、1周目は「しっくり感」のある解答骨子作成まで、2周目は字数に収める練習をしました。もちろん解答のキーワードもチェックしましたが、それ以上に「しっくり感」を重要視しました。

■おわりに

合格不合格は紙一重です。少し情けないことですが、私は午後の科目になると頭の回転が鈍る傾向にありました。そんな中、3回目の挑戦では、最初の試験科目の事例Ⅰの「しっくり感」とそこでの貯金のおかげで、合格することができました。

80分という限られた時間内に解答を仕上げるプロセスは人様々です。今回のお伝えした私の経験の中に、少しでも読まれている皆様の得点アップに繋がる内容があれば幸いです。

次回は、ざわ さんの登場です。 

お楽しみに! 

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