【2次試験】事例Ⅰ(その2) マダラに注目!
おはようございます。ナリ@タキプロ5期です。
今日は事例Ⅰの解答方法について考える(その2)です。
事例Ⅰは、解答が与件文に直接記載されていないことが多くあり、別の解答方法を用意しておくのでしたね。
方法として、
①「解答の視点を決めてキーワードを用意する」――(4月8日に報告済みです)
②「設問文、与件文の検討から解答の方向性を抽出する方法」
を想定しており、今回は②について考えます。
与件文から答えを探せないからといって、思い込みによる自由作文に走ってはいけません。(苦しくなると空想の中で作文に走りがちですが、それでは得点可能性は非常に低くなります。また、得点できたとしても、それは偶然ですので、点数は安定しません。)
設問文、与件文からヒントを見つけ出して解答を導き出すことを狙います。あくまでも設問文、与件文にしがみつきます。
②に関する方法にも幾つかありますが、
今回は「比較分析」についてご紹介します。
比較分析は一般的に使っている方法だとおもいます。
「(競合に対して)A社の強み、弱みは何か?」と、
明らかに比較することを求めている場合がたくさんあります。
競合との相違点、差別化、競争優位などを問う問題で普通に使いますね。
今回のお題は与件文からは解答がわかりにくいケースの解答方法を考えるのですが、比較分析の一般的理解についても合わせて書くことにします。
比較分析を実施すると、比較する項目について、
㋐両者について共に記述があり、比較が可能
㋑一方についてのみ記述があり、他方には関係する記述がないため比較できない
(情報がマダラになっている)
というケースがあります。
設問に合わせた両者の比較ができれば、両者のギャップを把握できるので解答することが出来ます。そのため㋐の方法によって抽出される内容は、正解になる確率も高く、最優先で解答に使います。
問題は㋑の扱いです。話を少し具体的にして考えます。
設問:「A社の来店客が増加しない理由は何か?」
与件文には「(競合店は)商品の品揃えに特徴はないものの、接客については来店客からの評判はいい。一方、A社は鉄道の駅から近く、先進的な品揃えが来店客から一目置かれている」と記述されているものとします。(これ以外の記述、情報はないものとします。)
表にまとめますと、次のとおりです。
|
競合店記述 |
A社記述 |
A社優位性 |
品揃え |
特徴はない |
先進的 |
優位 |
接客 |
評判いい |
― |
不明 |
駅からの距離 |
― |
近い |
(多分)優位 |
設問は、来店客が増加しない理由という、マイナスの現象を聞いています。
1.与件文には来店客数の記述はなく、通常の解答方法では解答できません。
2.比較分析㋐の方法に該当するような両者に共通した項目で、A社が劣位な項目についての記述はありません。
(この設問の場合、A社が優位な項目は解答候補にはなりません)
3.比較分析㋑に該当する、情報がマダラになっている項目に注目します。
A社が劣位な項目は見当たりませんが、優位・劣位が不明な項目が一つ存在します。これは、劣位の可能性があるので、解答候補になりえます。
4.その他には解答候補はありません。
以上により、唯一の解答候補である3を使います。「A社は接客に課題があり、顧客の満足を得られないために来店客が増加していない」と判断します。
このように、与件文等だけでは解答が導き出せない時には、比較したときの記述がマダラで、情報を確定できない部分が答えになることがあるのです。
マダラは要注意です。意図的にマダラにしているはずなのでね。
以上です。
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