平成18年事例Ⅰ(中小企業診断士 2次試験の設問文)
第1問(配点30点)
中堅化学メーカーの子会社であるA社にとって、子会社であることの強みとして、どのような点を考えることができるか。また、その弱みとして、どのような点を考えることができるか。強みを(a)欄に、弱みを(b)欄に、それぞれ100字以内で述べよ。
第2問(配点30点)
A社の掲げた「売上高400億円、営業利益率3%」という経営ビジョンを実現していく上での事業展開について次の設問に答えよ。
(設問1)
A社が掲げた売上高400億円というビジョンを実現する上で、海外事業展開はきわめて重要である。しかし、海外事業展開は緒についたばかりで、現在は、すでに開設している東南アジアと中国華南地域の2拠点に加えて、新たな営業拠点を数カ所開設するといった初期段階である。今後、ビジョン実現に向けて事業を拡大して
いくためには、海外営業拠点をどのように発展的に活用していくことが考えられるか。100字以内で述べよ。
(設問2)
事業の独立性が高まりつつあるとはいえ、親会社との取引額が40%を占めるA社にとって、親会社の動向は無視することのできない重要な要因である。事業の集中と選択を進めている親会社の動きに対して、A社はどのような事業展開を模索することができるか。その可能性について、100字以内で述べよ。
第3問(配点30点)
従来型商社機能に加えて、新しい事業展開を推進していくことは、経営ビジョンの達成にとっても、また今後継続的に成長を実現していく上でも重要である。それに関連して、次の質問に答えよ。
(設問1)
下図は、A社の現在の組織図である。
急速に変化する経営環境の中で、A社が新しい事業展開を推進していく上で、現在の組織には、どのようなデメリットがあるか。100字以内で述べよ。
A社の組織図
(設問2)
A社が新しい事業展開を推進していく上で、今後、どのような組織を構築していくことが望ましいか。100字以内で述べよ。
第4問(配点10点)
2004年6月に成立した改正高年齢者雇用安定法に対応するために、A社では、2006年4月から再雇用制度を採用した。確かに、少子高齢化の中で、豊かな経験をもつ高年齢者の活用は、社会的に意味のあることであるし、企業にとっても貴重な経営資源の活用でもある。しかし、その反面、いくつかのデメリットもある。A社にとって、再雇用制度がもたらすデメリットについて、100字以内で述べよ。