事例Ⅱ用、国が進める政策について③
こんにちは。水曜の朝担当、「よこっち@岩手」です。
今回も先週・先々週に引き続き「国が進める政策について」と題し、「地域産業資源」「ルーラルマーケティング」についてのお話です。
◆「ルーラルマーケティング」とは?
まずはじめに、皆さんは「ルーラルマーケティング」という言葉を聞いたことはありますか?
「ルーラルマーケティング」は、山本久義著の『ルーラル・マーケティング戦略論―農山漁村型地域産業振興のためのマーケティング戦略』で述べられている概念です。
ちなみに、「ルーラル(rural)」とは、田舎・田園・僻地の意味です。
山本氏の著書の中では、
①農山漁村地域における農業と漁業を「ルーラル産業」と定義(食品と木材ではマーケティングの手法が異なるので農業・漁業に限定)し、
②農・漁業を取り巻く2次・3次の産業を含めて「複合的農山漁村型地域産業(複合的ルーラル産業)」という概念を規定し、
③そのマーケティング戦略を「ルーラル・マーケティング戦略」として提唱しています。
以前ブログに書いた「BOPビジネス」も、海外における「ルーラル産業」の一部とも言えます。
◆「6次産業化」に通じる概念
「複合的農山漁村型地域産業(複合的ルーラル産業)」は、農山漁村地域及び農林漁業の振興を目的として、
・農林漁業の地域資源(第1次産業)、
・それらを加工する製造業(第2次産業)、
・加工・生産物を販売する卸・小売業や飲食サービスとしてそれら提供する飲食・宿泊業(第3次産業)
をバリュー・チェーンとして垂直的マーケティング・システム(VMS:Vertical Marketing System) 化したものであり、地方自地体や商工会を巻き込んだ行政単位ごとの地域産業のビジネスモデルとなります。
先週のテーマで書いた「6次産業化」に通じる概念です。
著書の事例としては、「道の駅」での販売等が紹介されています。
近年の成功例としては、アグリビジネス(agribusiness、農業に関連する幅広い経済活動の総称)の貸農園や農業のテーマパーク等も含まれるかもしれませんね。
◆「地域産業資源」の認定
「ルーラルマーケティング」は、農業・漁業(第1次産業)の振興・活性化を目的としていますが、各都道府県が認定する「地域産業資源」の中には、「農林水産物」だけでなく、加工された「鉱工業品」や「観光資源」も含まれています。
なので、細かい定義をもし忘れたとしても、“国としては「地域活性化」が進むことが目的である”というように大きく捉えれば良いと思います。
◆試験本番では
特に事例Ⅱでは、あまり知られていない用語・聞いたことがない概念が毎年のように出てくることがありますが、焦らず、大きな時代・経済の流れに沿った方向性を打ち出せれば少なくとも部分点は取ることができます。
試験本番まであと10日あまりとなりましたが、最後まで諦めずに挑んでくださいね。
今日はここまで。
来週もお楽しみに
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