事例Ⅱは少しお堅めに by Taku
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目次
■はじめに
読者のみなさま、こんにちは!タキプロ15期の Taku と申します。
私の記事は特別企画を含め今回で7回目となりますが、今回は事例Ⅱの記事となります。
私の2次試験の戦略は事例I,Ⅲを得点源に苦手な事例Ⅳをカバー、事例Ⅱでいかに60点に近い点を取りきるか、という戦略でした。
令和5年事例Ⅱの得点は59点と合格点には達しておりませんが、手堅く対応できた事で概ね想定通りの点数を獲得できました(ちなみに令和5年事例Ⅱを騒がした解答「サブスク」は書けてません・・・)。皆さまのお役に立つかわかりませんが、上記戦略で事例Ⅱで私が特に気を付けていた点を3つほど紹介させて頂きます。
■①最も気をつけること:「ポエム」を書かない
事例Ⅱで最も気を付けることは以下、過去のYukiさんの記事にも記載の通り、「ポエム」的な解答を書かないことです。
事例Ⅱでポエム¥を書かないために by Yuki – タキプロ | 中小企業診断士試験 | 勉強会 | セミナー (takipro.com)
事例Ⅱでは地域の小売・サービス業等が対象企業となる事が多く、仕事での実務経験がない場合でも施策や助言が浮かぶ事があります。ここで与件や設問意図から外れた自身の意見や思い付きの解答を書いてしまうと大外れする可能性が高いです。「ポエム」を書いてしまわないよう、他事例以上に、事例Ⅱは、与件文・設問分に忠実に手堅く対応しましょう。
■②テーマと施策の基本構成を理解して解答
事例Ⅱは基本的には「売上向上」と「地域活性化」が重要なテーマとなることが多いです。
設問の流れは、 SWOTや3C分析 ⇒ STP(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)⇒4Pで施策を考える という流れになる事が多いと思いますが、解答内容に関しては、事例Ⅱは具体的な施策を問われる事が多いです。「売上向上」と「地域活性化」でアプローチをする場合、まずは以下のように構成要素をしっかりと因数分解します。その上で、思い付いた案をすぐに書かず、構成要素に従い、手堅く各種施策を具体的に記載していくと解答が安定するようになります。
「売上向上」施策
- 売上=a) 単価* b) 客数*c) 購買頻度で因数分解し売上向上施策を考える
a) 単価=平均単価*購買点数
b) 客数=既存+新規-流出
c) 購買頻度=関係性、認知度、愛顧、継続購買・リピート促進(施策) 等
- 与件文・設問分から外れず、上記構成要素に基づき、具体的な施策はマーケティング施策(SNS、口コミ)、各種プロモーション戦略、インターナルマーケティング等を実施する。
- 例えば「平均単価UPを狙う」場合はサービス・商品品質向上・差別化・ブランド力向上等の施策。「既存顧客増加を狙う」場合は顧客満足度向上施策(双方向コミニュケーション、接客力強化、メルマガ定期配信)を具体的に助言します。
地域活性化(地域貢献)は以下の通り、地域連携と地域資源の活用の2点から考えます。
「地域活性化(地域貢献)」施策
- 地域連携
- 地元他企業(異業種連携)・地域団体・行政等との連携
- 地域資源の活用
- 地元イベントや祭りイベントの活用(主催・協賛)
- 地元特産品を活用した製品開発、サービス提供(単独or地域連携にて)
- 地域観光資源を活用したツアーや体験プログラム
これ以外の解答になる事もありますが、事例Ⅱの基本は上記の通りと思います。
以上を組み合わせて、助言問題に関しては、売上向上と地域活性化を図る施策を提案していきます。
それぞれのケースにおける具体的な各種施策については、過去問を通して基本的な施策はインプットし、すぐ思いつくようにしておきましょう。
近年は多くの企業がデジタルマーケティングを活用したりと、インターネットを活用した施策が重要になっています。また、令和5年のような実際のトレンドに基づいた「サブスク」のような新しいビジネスモデルも試験問題に登場するようになっています。中小企業白書等を通して、流行りのビジネスモデルや最新トレンドにも注意しておく必要があります。
■③事例Ⅱ特有の解答ポイント・留意点を意識
②で事例Ⅱの基本テーマを捉え、各種施策を過去問などを通じて一通り覚えた後、事例Ⅱ特有の解答時のポイント・留意点をしっかり叩き込みましょう。
私が事例Ⅱで気を付けていた解答時のポイント・留意点(ファイナルペーパーより)は以下の通りです。これも、思いつきのポエム解答を回避するために注意していました。
尚、事例Ⅱでの高得点を取られた風さんの過去記事に、私とは少し違う視点で事例Ⅱのフレームワークについても記載がされてますので、こちらのフレームワークも是非ご参考にして頂ければと思います。
事例2の必須フレームワーク6+6選 by 風さん – タキプロ | 中小企業診断士試験 | 勉強会 | セミナー (takipro.com)
事例Ⅱ解答時のポイント・留意点(一部)
- ダナドコ(誰に、何を、どのように、効果):
- 解答はダナドコをとにかく意識。
- 誰に(Oからくる標的顧客)、何を(売りたいか、何をするか)、どのように(強みや経営資源をどう生かすか。または、どう売るか。ネット、直販 etc) 、効果(設問分 or 与件分の社長の想いから。通常は売上向上を狙う。弱みや脅威などの課題を解決する方向)
- 設問にダナドコの一部があればその部分は記載不要(文字数対策)
- けちのこしぶき:
- 経営資源は「けちのこしぶき」。
- け:経験、ち:知識、の:ノウハウ、こ:こだわり、し:信頼、ぶ:ブランド、き(ぎ):技術
- 強みはこの経営資源を意識。強みは模倣困難性があるもの。
- STP分析:
- S(セグメンテーション):ジオデモサイコ(ジオ(地理)デモ(人口)サイコ(心理的)&ビヘイビアル(行動変数))を意識。
- T(ターゲティング):強み(けちのこしぶき)や外部環境変化を見極めて設定
- P(ポジショニング):強み(けちのこしぶき)と、競合、規模を見極めて設定
留意点(ファイナルペーパーより抜粋)
- 解答全体に整合性、一貫性を意識(全事例共通)。
- ターゲットは複数いる可能性あり、外さないこと。
- 最終問題は経営者の思いや地域ニーズを満たす解答が求められる事が多い。設問分に記載なくとも意識する事。逆に、経営者が「今想定してないこと」は絶対提案しない。
- そのまま与件抜出も多い。複雑に考えず丁寧に当たり前に抜き出す。キーワードも意識して活用。
- 値下げはしない。多少高価でも高付加価値とするための施策を考える。
- 顧客の価値観を大事に考える。年齢や性別より生活スタイルが重要。ニーズにあった対応と提案。
etc
■(ラストスパート メッセージ)
「最後は過去問!過去問をしゃぶりつくせ!」
昨年の同じ時期に私が最も影響を受けたメッセージを紹介させて頂きます。有名な寺子屋遠藤塾の遠藤先生からのメッセージですが(私は入塾もしておらずYouTubeで見つけただけですが)、「最後は過去問!」、「過去問をしゃぶりつくせ!」というメッセージです。長丁場の試験勉強、最後の最後でもう無理かも、と思われている方もいるかもしれません。実際に私がそうでした。ですが、この動画を見て「後悔しないよう最後1か月徹底的に過去問をやりきろう」、とラストスパートをかけ最後の1か月で過去問30-40事例を解き、限りある時間の中でやれるだけの過去問をやれたおかげで、何とか合格する事ができたと思います(最後の1か月までは合計40事例程度でした)。是非、皆様もご参考にして頂ければと思います。
【中小企業診断士】二次試験、残り30日間で突破力を磨こう!最後は過去問!! (youtube.com)
■おわりに
如何でしたでしょうか。事例Ⅱが得意な方は手堅くせずとも良いかもしれませんが、今回ご紹介したように大外しをしないよう、少し手堅めの解答にするのも一つの手かと思います。最後は皆様一人一人の戦略やスタイルになってくるとは思いますが、今回の記事が少しでもご参考になれば幸いです。
残り約1か月、ラストスパートをしつつも体調管理には十分に気を付けて最後乗り切ってください!
皆様の合格を心よりお祈りしてます。
次回は、ミラクル さんの登場です。
お楽しみに!
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