売上を因数分解せよ by はくたろう
おはこんばんにちは。「はくたろう」です。
さて、本日は、
・2次試験対策④:事例Ⅱ ~売上を因数分解せよ~
をお送りします。
過去のブログはこちら
●自己紹介
●2次試験対策①:事例Ⅲ
●2次試験対策②:事例Ⅱ
●2次試験対策③:事例Ⅰ
目次
■ 2次試験対策④:事例Ⅱ ~売上を因数分解せよ~
前々回のブログでは「炎上事例から学ぶマーケティング」の副題から、「消費者の目線」から事例Ⅱの特徴をご紹介しました。今回は「企業経営」の観点から見ていきたいと思います。
売上の因数分解
突然ですが、事例Ⅱの企業が成し遂げたいことは何でしょう?
それは売上の最大化です。売上を伸ばすためには、良い製品・サービスの開発や新規顧客の獲得など、様々な方法があります。それを、事例Ⅱでは「診断士的」に提案を行うことが求められています。
では、「診断士的」とは何でしょう?
それはその場の思い付きではなく、抜け漏れなく論理的・構造的に検討することです。そのためには、「売上を因数分解すること」が必要です。因数分解というと難しく聞こえるかもしれませんが、要は、売上を構成要素に分けることで収益構造を網羅的に把握する、ということです。
例えば、一般的に小売業においては、
売 上 = 客数 × 客単価
で表すことができます。さらに、
客 数 = (既存顧客 + 新規顧客) × 来店頻度
客単価 = 購買点数 × 平均商品単価
に分けることができます。
そうすると、売上を最大化するためには、客数を増やすか、客単価を高くする。客数を増やすためには①既存顧客を増やす、②新規顧客を増やす、③来店頻度を多くする。客単価を高くするには①購買点数を増やす、②平均商品単価を高くするという方向性が見えてきます。
あとは、外部環境と内部環境をSWOT分析し、S×Oと一致する方向性を選び、具体的施策を立案する、という流れです。
実務でも重要
「当たり前じゃん」や「今さら何を」という声が聞こえてきそうですが、実は、実務従事でこの所作の重要性を再実感しました。
私の実務従事では、診断先の企業様の課題が比較的明確だったため、最初から方向性を限定して検討を進めておりました。しかし、中間報告で指導員の先生から、「全体像がないままに施策を提案されても妥当性が分からない。本当にこれだけなのか。」と指摘いただき、売上の因数分解を行い直しました。すると、今まで出てこなかった打ち手が見えてくるようになり、施策の幅を広げることができました。結果、最終プレゼンでは診断先の経営者から「業界の人と思えるほど、構造的によく纏められている。診断士に依頼すると、いつもこのレベルで提案してもらえるの?」とご満足いただけました。
この経験から、事例の解き方=実務の進め方ということ、売上の因数分解=診断士の基本動作であることを改めて認識しました。
試験の定番パターン
余談が長くなりましたが、事例Ⅱを解くうえでの定番パターンは以下です。
■既存顧客を増やす
権限委譲や能力開発により従業員のモチベーションを向上(インターナルマーケティング)
→サービス品質が向上
→顧客満足度が向上
→固定客化
■新規顧客を増やす
従業員と顧客の双方向コミュニケーションを活性化、顧客と継続的に接触(CRM)
→顧客関係性を強化
→口コミを促進・誘発
→新規顧客の獲得
■平均商品単価を高くする
ターゲットとする市場と顧客ニーズを特定(差別化集中戦略)
→強み(S)を生かして、顧客ニーズを満足する製品・サービスを開発
→高付加価値化
初回ブログでお伝えしたように、2次試験はベストプラクティスの水平展開が重要です。過去問や模試を通じて、そのストックを増やしていきましょう!
この他にも、2次試験突破のノウハウは「タキプロ 2次セミナー」でお伝えしたいと思います(詳細は、本ブログ末尾の〔タキプロからのお知らせ〕をご覧ください)。
5月セミナーに続き、今回もオンライン(Zoom)での開催です。皆さま、奮ってご参加ください!
本日もお読みいただき、ありがとうございました。次回は「k.c」さんです。どうぞお楽しみに!
〔タキプロからのお知らせ〕
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