事例Ⅲは「脊髄反射リスト」で攻略しました by おさる
皆さん、はじめまして。タキプロ15期の おさる と申します。
今回のブログでは、2次試験の勉強当初、とりわけ事例Ⅲを避けていたワタクシが、どのような勉強法でこの科目を合格点まで押し上げたかをご紹介させていただきます。
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■はじめに(ワタクシについて)
ワタクシ おさるは、50代半ばの金融マンです。
去年の正月休みにぼんやりと今後のキャリア形成について考える中で、組織を出てからも働ける手段の一つとして中小企業診断士の資格取得に着目しました。
年齢的に避けることのできない、記憶力・理解力・集中力・視力の減衰にめげそうになりながらも、「リピート&リピート」を独り合言葉に、独学・ストレートで合格しました。
年代/性別:50代 男性
職種:金融系
受験歴:1次1回、2次1回
勉強時間:1次1,000時間、2次300時間程度
勉強方法:独学
得意科目:1次/企業経営理論、財務会計、2次/事例Ⅳ
■事例Ⅲとは
事例Ⅲは、QCD(品質、コスト、納期)の観点で、特に製造業の製造工程に掛かる改善点や戦略の助言などを行う科目です。
よく、1次試験の運営管理がそのまま事例Ⅲにつながると言われますが、事例Ⅲでは概念を知っているだけではツールとして使えないことがあります。例えば「生産計画」について、どのような問題が生じている場合に、生産計画をどうすればいいのかなど、1次試験のテキストの知識だけでは、少々足りないように思います。
逆に、1次試験で散々勉強する「定期発注方式の発注量の式」や「設備総合効率の計算」などは、事例Ⅲでは脇に置いてもいい知識でしょう。
したがって、運営管理が得意だった人も、事例Ⅲでは求められるものが異なる、という点をしっかり意識する必要があります。
■事例Ⅲを難しいと思った理由
ワタクシは2次試験の勉強当初、ことさら事例Ⅲを難しいと感じていました。それは以下の理由からです。
1.C社(=事例Ⅲに出てくる会社の一般名称)の事業内容への馴染みのなさ
事例Ⅲについて馴染みのなさは2点ありました。例えば、B to Bで受注生産などを行っている企業の場合、普段の生活者としての我々からは事業内容がよく分からない場合が多いというのが一つです。
また、食品など馴染みのあるものを作っていても、事例Ⅲの舞台はバックヤードであり、やはり見えにくい場所での物語になっていることも挙げられます。
これらの点で、消費者向けマーケティングが題材に取り上げられることの多い事例Ⅱなどと比べて、段違いに馴染みにくく、初見の問題では与件文の理解、情景のイメージに骨が折れました。
2.工程が複雑で理解に時間がかかる
もう一つ事例Ⅲを苦手と感じた理由として、C社内や外注先・受注先などとの間で製品や部品が流れるのですが、そのシーンがすっと頭に入ってこないことも多かったことが挙げられます。さらに輪をかけて、図表が出てきた場合にはそれを読み解くのにも時間がかかりました。本来図表の役割は、読み手の理解を促進するものであるはずなのに、事例Ⅲの図表は読み解くのに時間がかかるものが多く、初見で図表を目にすると、いつも「うわっ!」となってしまいました。
こんなのや
こんなのが出てきます・・・
■攻略のポイントは、難しく考えないこと
上記のこともあり、しばらくは事例Ⅲへの苦手意識しかなく、忌避して他事例の勉強を優先していました。
9月に入る頃、ようやくタキプロや一発合格道場などに書かれた先人のブログに目を通してみました。
その結果、以下のように理解しました。
- 「C社は、出題年度によって業種は異なるが、問題点・改善点はパターン化されている」
- 「なので、事例Ⅲはほぼ勉強量に比例して得点力が向上する」
■「脊髄反射リスト」によるインプットとアウトプット
なるほど!とっつきにくさはあるものの、パターン化されているということは、対策しがいのある科目ということです。そこで、先人の取り組みにヒントをいただき、「脊髄反射リスト」なるものを作ってみました。
これは、与件文や設問文の中で問題視すべき記載を見つけたら、対応策としてどのようなキーワードをすぐさま想起すべきかについて、インプットかつアウトプット訓練するためのものです。このリストをタブレットやスマホの単語帳アプリに入れて、暇なときに眺めていました。私の座右の銘「リピート&リピート」です。
様々な業種で登場してくるC社ですが、この「脊髄反射リスト」を頭に入れたおかげで、与件文や設問文を見ただけで記載すべきキーワードが瞬時に頭に浮かぶようになりました。
ところで、事例Ⅲの「ゲームのルール」は、ワタクシはよく分かっていません。
「とにかくキーワードをどれだけ多く盛り込めるかで決まる加点ゲームである」と耳にしますし、他方で、「キーワードの数ではなく因果関係のロジカルさが大事」という人や、「設問同士の記載の矛盾があれば減点されるはず」、という人もいます。
いずれにしても、適切なキーワードが瞬時に想起できることは、間違いなく事例Ⅲというゲームの攻略上は有利になります!
ただし、与件文の内容からは逸れた解答にならないよう気をつけてくださいね。
あくまで「与件文ファースト」で。
■おわりに
私は金融機関出身で、これまで工場見学は何度か経験がありますが、金融機関の人間にベラベラと自分の工場の欠点を語る社長はいません。
工場の優れた面、例えば流れ作業に向いたレイアウトになっている、整理整頓ができている、最新のNC加工機を入れている、などの説明は聞きましたが、今になって思えば、若い頃に中小企業診断士の試験内容、とりわけ事例Ⅲの理解を深めていれば、きっと多くの疑問点や指摘ができたでしょうし、付加価値の高い提言もできたはずです。
今後皆さんやワタクシが中小企業診断士として活動する上で、事例Ⅲで学んだことは、単なる試験のための知識ではなく、実践的な知見として活かせるように思います!
次回は、kenken さんの登場です。
お楽しみに!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
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はじめまして
おさるさんのブログが余りに自分に重なりコメントしました。
特におわりにのところで、
年齢や金融機関に勤務
過去に診断士を勉強していれば〜とのところは私も今全く同じ事思っています。
今年、二次の再受験と一次の保険受験にチャレンジしますが、これからもブログ楽しみにしています。
あやあみさま、
コメントいただきまして、ありがとうございます。
あやあみさまとワタクシの状況や想いが近しいものであったようですね。
今年のチャレンジ、応援させていただきます。
引き続きよろしくお願い申し上げます。
おさる