8月から始める事例Ⅲの勉強法(参考リンクリスト付き) byみにまる
口述試験対策セミナー
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■はじめに
タキプロ15期の みにまる です!
本日は、1次試験後から事例Ⅲの勉強を始める受験生に向けて、事例Ⅲ初心者むけの勉強法を書いて参ります。今の時期は1次試験の勉強が大詰めだと思いますので、息抜きにふんふんと軽く読んでいただいて1次試験後すぐにスタートダッシュを切れるよう、こちらの記事をブックマークしてあとでじっくり読んで頂ければと思います。
■8月からでも事例Ⅲの勉強は間に合う!
私は1次試験後の8月上旬から事例Ⅲの勉強を始めました。事例Ⅰ、Ⅱは1次試験前も少し解いたことがありましたが、事例Ⅲは全くのノー勉の状態でした。事例Ⅲは主に製造業の生産管理や経営戦略についての事例問題です。
製造業と全く縁のない人生を歩んできた私にとっては最初から最後まで一番苦手な科目でした。 それでもなんとか60点ギリギリを確保できたのは、運も良かったのでしょうが、YouTube、先輩方の神ブログ、ファイナルペーパーやふぞろいを中心とした「先人の知恵」から「無難な答案」の書き方を学んだことが良かったのだと思います。
事例Ⅲの問題はパターン化されているとよく言われます。覚えるべき知識は非常に少なく、1週間もあれば頭に入れることができます。
まずは事例Ⅲの解答に必要な知識を取り込み、事例Ⅲとはどんな問題なのかを知るところから始めましょう。
ふぞろい等2次試験の勉強に必要な教材は1次試験前に予約・入手しておいてください。(1次試験後は入手困難となることが多いため)
ふぞろいシリーズを出版:【中小企業診断士試験】|同友館オンライン
1次試験が終わったらやるべきこと(事例Ⅰ〜Ⅳ共通)
- 情報収集(神ブログを読む、ファイナルペーパーを集める、スタートダッシュセミナー等に参加する)
- 過去問(R1~R4など)のどれかを解いてみる→ふぞろいで採点→答案メモと答案をデジタル化、点数記録化→分析(相互採点がおすすめ)
- 解答プロセスをマニュアル化・標準化する(メモ作成・解答用紙記入の標準時間も測る)
- 模試を受ける(点数はあまり気にしない、解答プロセスの再現性、タイムマネジメントの確認)
- R5過去問を解く(解答プロセスの定着確認、合格点との差異を確認)
この記事は1次試験を初めて7科目受験される方を想定して書いていますが、科目合格済や既に2次試験の受験資格をお持ちの方は前倒しですぐにでも本記事を活用して2次対策に取り掛かっていただければと思います。
■先人の知恵から学ぼう(参考リンクリスト)
まずは1次試験が終わったら急いで情報収集をして下さい。情報収集にかける時間は1~2日までです。それ以上情報収集に時間をかけても意味はありませんので、一旦情報収集が終わったら速やかに勉強に取り掛かってください。
完璧に効率的な勉強方法の情報収集ができるまで、俺は勉強しない…!は、やめてください。素早い情報収集能力も中小企業診断士には求められています。ある程度情報が集まったら、即実践!
事例Ⅰ〜Ⅳ共通神ブログ
二次試験対策《目次》│中小企業診断士 consul-circle
事例Ⅲに限らず事例Ⅰ〜Ⅳに共通する「書くべきこと」の要点がまとめられたいわゆる「神ブログ」です。勉強を始める前に是非お読みください。
事例Ⅲブログ記事(だいまつさん)
別の受験生支援団体(一発合格道場さん)のブログ記事で恐縮ですが、非常に有名な事例Ⅲの解説記事です。この記事は全受験生が必ず読むべきブログ記事です。このブログ記事を読むことで、事例Ⅲの解答の書き方が構造的に理解することができます。詳しくはだいまつさんの記事を丁寧に読んでいただきたいのですが、この記事の本質をひとことで引用しますと
「事例Ⅲは難しく考えないで、できていないこと、やらなきゃいけないことを、ただやってくださいと言うだけ」
です。事例Ⅲ初心者はまず、この基本を頭に入れましょう。
R4年事例Ⅲ解法実況記事(かものしかさん)
事例Ⅲの徹底解説!令和4年度過去問の解法実況&再現答案解説 by かものしか
タキプロ14期のかものしかさんの記事です。こちらの記事ではR4の事例Ⅲの解答プロセスがメモの書き方から与件文への書き込みまで具体的に解説されています。また後半では5名の受験者の再現答案の分析がされており、非常に実践的に役立つ内容となっております。
こちらの記事も神ブログとしてオススメです!
ファイナルペーパー:事例Ⅲあるあるフレーズを頭に叩き込む
二次試験ファイナルペーパー情報集約 – 怪傑えみりーちゃんねる
こちらの記事にまとまっているファイナルペーパーを読んで、事例Ⅲで答えるべきこととは何なのか、事例Ⅲあるあるフレーズを頭に叩き込んでください。最初は(8月中は)ファイナルペーパーを見てカンニングしながら解答を書いてもいいと思います。9月には自力であるあるフレーズが書けるように問題演習をやる中で頭に叩き込みます。
YouTube:北村ゆきひろさんの動画
【中小企業診断士試験】事例Ⅲ徹底解説 パターン化で高得点へ【2次試験解説シリーズ⑤-1】
こちらの北村ゆきひろさんのYouTube動画では事例Ⅲの構造がパターン分析されており、非常にわかりやすいです。注意点はこちらはあくまで過去問から抽出されたパターンですので、このパターンに当てはまらない場合も本試験ではあることですが、そこは与件からC社特有の個別具体性を取り込んで現場対応でカスタマイズしていく必要があります。
まなび生産性向上YouTubeチャンネル
【中小企業診断士二次試験】事例Ⅰ~Ⅲの戦い方・勉強方法・解答プロセスを徹底解説【まなび生産性向上】
事例Ⅲに限らず事例Ⅰ〜Ⅲの取り組み方の基本が解説されています。2次試験受験生には必ず見ていただきたい動画です。
■解答プロセス・解答のデータ化(見える化)と振り返り
過去問を解いたらまずふぞろいで自己採点をして下さい。そして解きっぱなしにせず、各設問がなぜ満点でなかったのか、何が足らなかったのか、何故書くべき要素が書けなかったのか分析をして、「次どうすれば点数が上がるのか」を具体的な対策を立ててください。このプロセスは全て見える化し記録しましょう。iPadのGoodnotesで解答と解答メモを書くのも良いですし、紙で書いた場合はスマホで写真を撮るかスキャンしてデータ化してください。データ化しない限り今後見返して活用することはありませんので、データ化(見える化)をおすすめします。これはいわゆるDRINKと一緒です。
DRINKとは
情報(データ)共有の課題を解決するための事例Ⅲ頻出のフレームワークです。
DRINK:データベース化、リアルタイム共有、一元化、ネットワーク、共有化等
参考:事例Ⅲは解答パターンで対策! by TAKU
■事例Ⅲ合格のための割り切り
制限時間のある試験においては、ある程度合理的な割り切りは必要です。ここでは事例Ⅲであるあるな割り切りをまとめています。
切り分け問題は無理に切り分けない
事例Ⅲで悩ましいのは「解答要素の設問への切り分け」です。以下はR3年の事例Ⅲの設問です。この事例ではC社は熟練職人の高齢化という大きなテーマがありました。
R3年事例Ⅲより
第2問→受託生産品の製造工程についての効率化の課題と対応策
第3問→自社ブランド製品の開発強化のための製品企画面と生産面の課題
「熟練職人の高齢化」は第2問、第3問どちらにも当てはまりそう…
第2と第3問で答えるべき解答は本来重複しないように切り分けるべきかもしませんが、解答時間に限りのある本試験では重複して解答することは許容されるのではないでしょうか。
どちらかわからない場合は無理に切り分ける必要はなく、両方の設問の解答に書いてもいいと思います。実際、R5年の本試験でも私は解答要素を少し重複させて書きました。
中小企業診断士受験生に人気の「一発合格まとめシート」の作者の野網先生もYouTube動画で無理に切り分けずに重複して書いてもいいと仰っています。切り分けに迷った場合は、重複は許容されることを思い出してください。
事例Ⅲはオウム返し・進次郎構文でいい(聞かれたことに答える)
ふぞろい等で事例Ⅲの過去問の合格答案やA判定の再現答案を見ますと、「あまりにも進次郎構文過ぎる!」「そんなんでいいの?」と疑問に思われる場面が多々あると思います。私も問題演習をしながら納得し辛く、悩みました。
事例Ⅲは、切り口の重複を恐れずオウム返し
【事例Ⅲ】「それだけでいいの!?現象」切口は重複すると割切り、効果はオウム返し記述、でA判定取れました by F田
14期の先輩F田さんが書かれているように、「オウム返し」や進次郎構文でいいんです!このような割り切りが試験勉強においては必要です。こんな抽象的などこにでも当てはまるような助言でいいのかと、悩まれるかもしれません。ですが、「中小企業診断士は製造業のプロでなくてもいい」の項でも書いていますが、診断士試験で問われているのは具体的な答えではなく抽象的な答えです。
具体的な素晴らしいと助言を書くよりも中小企業診断士2次試験では「聞かれたことに答える」読解力と解答力が求められています。
聞かれたこと(設問要求)に答えているかどうかわかりやすいのは設問文からの引用(=オウム返し)が有効です。
進次郎構文とは…
何かを言っているようで、何も言っていない表現。
たとえば、
「今日はあなたの誕生日なんですね。私も誕生日に生まれたんです」
というような言い回しです。
https://diamond.jp/articles/-/340954
オウム返し・進次郎構文の例:小ロット化対応策→小ロット化する(受注量に合わせてロットサイズを適正化する)
流石に小ロット化対応策→小ロット化するだけでは違和感ありますが、「受注量に合わせてロットサイズを適正化することで小ロット化に対応する」のような書き方であれば、助言の「効果」として書き添えても違和感はありません。
中小企業診断士は製造業のプロでなくてもいい
そもそも論になりますが、中小企業診断士は製造業のプロであることは必ずしも求められていません。座学で運営管理や生産管理を学んだとしても、付け焼き刃の知識で製造現場のプロである事例ⅢのC社社長や工場長に偉そうにアドバイスなんて出来る訳がありません。
(診断士試験の勉強で製造業について学んだぞ!)社長、御社の工場の生産計画の精緻化、短サイクル化で納期遅延防止、生産性が上がりますよ!
ありがとうございます!(…なんやこいつ…)
もちろん、中小企業診断士受験生で製造業のプロの方もいらっしゃると思いますが、この試験で問うているのは特定の分野の専門家としての具体的で実践的な業界知識を元にした助言能力ではなく、あくまで中小企業診断士1次試験で学んできたアカデミックな王道の経営理論の知識を使った助言能力ですので、製造業のプロになる必要はありません。試験で聞いているのも業界特有の現場の知識ではないので、製造業のプロでないと書けないような素晴らしい「素敵な」答案を書く必要はないですし、そうした答案は採点の観点では点数が伸びにくい傾向にあり、危険です。
80分で予件文を正確に読み取り、業界の事情を察して現場レベルで実践的に役立つ助言を書くことはほぼ不可能と言ってもいいでしょう。
「オウム返し・進次郎構文で聞かれたことに答える」「事例Ⅲのあるあるフレーズ(抽象的表現)+C社独自の具体的表現」を書けば、高得点ではなくても無難な点数を取ることができます。
■私の反省点
私の反省点は、「もっと与件文に寄り添って与件文から引用しながら書くべきだった」ことが挙げられると思います。私の解答は事例Ⅲあるあるワードが散りばめられた無難な答案だと思いますが、与件に寄り添った個別具体性に欠け、与件文の解釈が不正確で検討外れなことも書いてしまっています。私は急ぎ過ぎて早く解答を書き切ってしまいがちなのですが、本試験でも急ぎ過ぎてしまい、与件文の読み込みが甘かったです。もう5分は時間をかけて与件文を読んでギリギリまで粘って考えてから解答を書くべきでした。
■おわりに
いかがでしたでしょうか。
事例Ⅲの勉強法まとめ
- 先人の神ブログ、ファイナルペーパーで事例Ⅲの構造と「あるあるフレーズ」を学ぶ
- 最初はファイナルペーパーを見ながらでもいいから、解答を書き切る
- 問題演習と答案の振り返り
- 無理な設問の切り分けはしない
- オウム返しでいい(聞かれたことに答える)
- 製造業のプロを目指す必要はない
- C社個別の情報を与件文から引用して解答に織り込む
以上が本記事のまとめです。事例Ⅲは2次本試験まで悩んで悩んで迷って迷って、苦労しました。最終的に得意とはなりませんでしたが、無難な解答を書くレベルまではなんとか達せました。先人の知恵から学び、私の反省点を反面教師にして、皆様の事例Ⅲ学習にお役立ていただければと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。
次回は、みうらちん さんの登場です。
お楽しみに!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
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