事例IIIの出題企業は当たり前のことが出来ていない by フッキー

読者のみなさん、こんにちは。
タキプロ15期のフッキーと申します。

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■はじめに

受験生のみなさま、一次試験お疲れさまでした。

息つく暇もなく10月末には二次試験がありますが、今は少し休みつつ、徐々にアクセルを挙げていければよいのかなーと思います。

私もこの時期は、二次試験の過去問を見ながら、微妙な絶望感も感じつつ、この後どのように二次試験の対策をしていこうかと考えたりしておりました。

一次試験が絶対評価なのに対し、二次試験は相対評価だと言われています。

そのため、私は、一次試験が終わってしばらくは、ふぞろいなどを見ながら、合格をしている人がどんな解答をしているのかをチェックしていました。

初めて二次試験を受ける方は、どのように回答を書けばよいかが分からないことが多いと思うので、得点につながるフレーズ的なものを覚えつつ、各事例の傾向をつかんでいければよいかと思います。

記述式の事例I～IIIの中でも、事例IIIはある程度傾向と対策が取りやすい事例かと思いますので、しっかり対策をしていきましょう。

■事例IIIの傾向

事例IIIのテーマは「生産・技術」です。

登場する企業は、生産に関して何かしらの課題を抱えています。

診断士として、対象企業の強み、弱みを分析しつつ、弱みとなっている生産上の課題を解決しつつ、将来の戦略を描いていくというのが大きな流れとなります。

設問の大きな流れとしては、

①企業の現状の把握：強みは何か？弱みは何か？

②生産に関連する課題の分析、解決に向けての助言：生産管理・統制がきちんとできているか？生産性を悪化させている課題がないか？

③将来の戦略を助言：コアとなる強みは何か？どのようなステークスホルダーを巻き込むか？

となっていますので、①で分析した企業の強み、弱みを把握したうえで、③でその強みを活かした成長戦略を描きつつ、②で分析した生産上の課題を解決していく流れとなります。

今回は、②で問われてくる各企業の課題について、生産管理・統制と生産性に焦点をあてて考えていきたいと思います。

■生産管理・統制について

当たり前と言えば事例IIIに登場してくる企業は中小企業となりますので、組織化されていない（＝計画・管理がずさん）ことが多いです。

そのため、、

・全体最適化ではなく個別最適化

・定量的ではなく定性的

・PDCAではなく、Doのみ

となっていることが多いです。

そのような課題を見つけ、分析し、どうすれば解決できるかを診断士として考えていきます。

基本的には、

・全体最適な生産計画を立て、その生産計画通りに実行されているか

・実行されていない場合に、何故実行されていないかが可視化でき、改善できるか

ということがポイントになるかと思います。

例えば、

・各工程のリーダがその日の状況を見て人員を配置するため、適切な人員配置が出来ていない

　⇒ 工程責任者が過去の需要予測を確認しながら、全体最適な人員配置をおこなう　（計画立案する人を変える、最適解を過去事例をベースに考える）

・営業からの連携が遅く、納期遅延を頻発している

　⇒営業からの連携を共有できる仕組みを作る

と言った形で、こう書いてみると当たり前じゃん！と思えるような、生産計画や生産統制の課題を分析し、対応案を考えていくことになります。

■生産性向上について

次に、生産性の観点について考えていきたいと思います。

事例IIIの企業における生産性向上のキーは以下となります

・①作業の共有化・標準化

・②工程の改善

・③５Sの徹底

①については、俗人化されているノウハウなどがあり、それが原因で問題が発生している場合は、情報の共有化、標準化をおこないます。具体的な手段としては、マニュアルの作成、データベースにおける一元管理などがあげられます。

②については、４M（人（Man）、機械（Machine）、材料（Material）、方法（Method））が最適化されているかを考えます。その時に、一次試験で勉強した、SLPや連合作業分析などを活用し、ボトルネックがどこかを確認していきます。

③については、例えば工場内が部品で溢れ十分な作業場所が取れないといった課題に対する対応として、（当たり前かもしれませんが）、整理整頓の徹底などを実施します。

■おわりに

いかがでしたでしょうか。

事例IIIは事例Iや事例IIと比較して、対策をした分得点に結びつきやすい事例ではないかと思います。

過去の事例をしっかり分析し、安定した得点が取れるよう対策を取っていただければ幸いです。

次回はこみさんの登場です。
お楽しみに！

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