【日曜日は名古屋の日】 やりがちな事例Ⅲキーワードのミス(解説編)
うめもん@名古屋です。
午前の問題、解りましたでしょうか?
キーワードを多用した解答は、読んでいて解りやすく、カッコよく見えますね。ただ、キーワードにはメリットとデメリットがあります。このうち、事例Ⅲで陥りがちなデメリットは、なんといっても「理解不十分のキーワードを使ってしまい、論理的に成り立たない解答を書いてしまう」でしょう。
先ほどはそんな事例でした。
では、解説です。
① 生産計画の精度を上げ、生産性を向上させる。
生産計画を改善しただけでは、生産性は向上しません。別次元のお話です。
生産のPDC(A)は「P:計画」「D:実施」「C:統制」であり、このうち生産計画はPに、生産性はDに帰属するからです。生産性は「産出量/投入量」です。確かに生産計画で産出量と投入量を決めることはできますが、生産工程でそれが守られる保証はありません。
生産性を向上させるには、工程改善が不可欠となります。
② 製造工程での不良品を少なくし、稼働率を上げる。
これも一見正しそうですが、誤りです。
簡単に言えば、生産設備がフル稼働していても、不良品ばかり生産しているケースもあります。
設備効率の概念は以下ですので、「良品率」は「稼働率」と別です。
上記のフレーズで使うのであれば、稼働率の部分は価値稼働時間もしくは設備総合効率が適切でしょう。
③ 過剰在庫を防ぎ、コストを抑える。
これも一見正しそうに見えて、在庫とコストは無関係です。
確かに在庫過多はもったいないイメージが強いです。なので、在庫を作りすぎるとコストがあがるような感覚を持ちがちです。
ただ、事例Ⅳの仕訳を思い出してください。売れない製品、仕掛品はどちらも棚卸資産に仕分けられます。経営分析で学習されたように、棚卸資産は「効率性」の指標です。よって、在庫は、経営効率を悪くはしますが、売上原価、製造原価といったコスト、収益性には影響しません。
在庫がコストに影響する場合は、①在庫を処分して初めて廃棄損として損金扱いする場合、②在庫保管費用や無駄な発注経費が販管費に少し含まれる、③在庫費用を借入金で賄った場合に金利負担が上昇する、程度であり、いずれも間接的な影響です。
いかがでしたでしょうか?
間違ったキーワードを使うと、採点者側は、それまでスムーズに読んでこれた解答が、一旦そこで止まってしまいます。「あれ、変だな」という違和感とともに、答案全体の理解度に疑念を生じさせ、以降は疑念も含みながら解答を読まれることになります。
【まとめ】
あやふやなキーワードはリスクでしかありません。
キーワードは正しく理解し、使う場合は正しく使いましょう。
あやふやな場合は使わないほうが無難です。
以上、うめもんでした。
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