事例Ⅲはそこまでやらなくても・・・ byナベヤ
こんにちは。ナベヤです。
2次試験に向けて、計画通り準備が進んでいる人もいれば、まだ「2次試験てどんな問題出るの?」という状態の人もいるかと思います。ちなみに去年の私は、9月上旬まで後者でした。私のように破れかぶれ受験は良くないので、今のうちにしっかりタキプロを利用しながら準備しましょう。
ところで、ラーメン屋の方では、夏の冷やし麺を始めました。
ラーメン屋というのは、通常、提供しているメニューを絞っている分、オペレーションを磨きに磨いて、いかに早くラーメンを提供し、回転を上げるかということに力を注いでいるのですが、期間限定メニューなどが入ってくると、オペレーションがガタガタになります。
もちろん事前にこうしようああしようと決めるのですが、実際始まってみると、ガタガタです。中小企業診断士的には、どこにどれだけ時間がかかって、とか見ながら、最適な工程を決めることができればいいのかも知れないのですが、実際は、現場で大騒ぎしながら、3日くらいすると、自然と、誰が何をすればいいか分かってきて、だいぶオペレーションが改善されてきます。
こういった過程を見てみると、現実的に診断士が活躍できるのは、ここからなのかも知れないですね。現場の経験と感覚で、一旦はオペレーションが落ち着いて、よかったよかった、と思えるところを、「本当にこれが最適か」という視点で見直す、というのは、外部からの専門的な目が必要になってくるのかも知れません。
ところで今回は事例Ⅲです。
事例Ⅲは計算まではしなくても・・・
事例Ⅲでは、生産計画や、在庫管理に関わる質問が出ます。1次試験の生産計画では、ジョンソン法などで、最短の処理時間は何時間になるか、などの問題が出るので、計算問題の勉強を一生懸命やられたことと思います。
2次試験でも、ジョンソン法の問題で見たような、2つ並んだ図があったりして、初めて見ると、「うわー、最短の工程を計算するのか?」とビビってしまうかも知れないのですが、実際はそこまでを求められているのではなく、診断士として、どこに問題があって、どういう解決法を取ればいいかを提示する、ということになります。
例えば平成30年度の2次試験事例Ⅲでは、マン・マシンチャートがあって、作業者、成形機1、成形機2の1日のスケジュールが並んでいるので、1次試験でこんな図を沢山見た方は、一気に緊張感が高まってしまうかも知れません。しかし、ここで求められているのは、待ち時間の多さに気づいて、原因を考えて、改善策を提示することなので、解答例で挙げるべきポイントは、与件文も踏まえて、
〇作業者の昼休みに機械が停止して待ち時間が長い
〇金型を探す時間が長く、段取り時間が長い
などで、改善策として、
〇待ち時間短縮のため、成形機をスタートさせる順番を変え、昼休みも稼働させる
〇金型置き場の改善のため、5Sを徹底する
などになってきます。「ここの工程をこっちに持ってきて、ここをあっちに入れ替えれば、〇〇時間になる」などと、最適解を出す、というわけではありません。
ですので、2次試験に向けては、1次試験では計算問題であった図が出ても、見方を少し変えて、どこに問題があるか、なぜそうなるか、改善策は何か、という解答を求められていることが多いので、勉強するときにはその視点を持てるようにしていきましょう。
ラーメン屋での失敗例
上で挙げた、平成30年事例Ⅲの、1日のスケジュールのような図を見ると思い出すことがあります。
飲食店では、通常、ランチのピークが過ぎた後に、アイドルタイムという、比較的お客様が少ない時間帯があります。以前、外部の人のアドバイスで、各時間帯の生産性を計算して、来店客の少ない時間帯にスタッフが多いと生産性が下がるから、アルバイトなどを調整して、アイドルタイムのスタッフを減らしたそうです。
しかし、飲食店で働いたことのある方なら分かると思いますが、アイドルタイムだからこそやることが沢山あります。夜に向けての仕込みをしたり、清掃をしたり、材料発注をしたり・・・
結果、緊急度の低い清掃が疎かになり、サービス低下につながってしまったということです。
1日のスケジュールに入れるべき項目に、売上重視の生産性につながるものだけを入れてしまって、それを支える作業を、ないものとしてしまったために起きた失敗でした。
試験に向けてはお役に立たないかと思いますが、とても印象に残っていたことでしたので、ご紹介させて頂きました。
次回は、はくたろうさんです。どうぞお楽しみに!
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