事例Ⅳとの向き合い方 by あやや

事例Ⅳ 財務・会計

読者のみなさん、初めまして。タキプロ15期のあややと申します。

本日のテーマは事例Ⅳ
「初めて事例Ⅳの勉強をするよ」「事例Ⅳは苦手かも…」という方向けの内容となっていますので、当てはまる方は是非読んでいただけると嬉しいです。
(もちろん、それ以外の方も読んで下さると泣いて喜びます)

■自己紹介

まずは、初めましてということで、簡単に自己紹介させていただきます。

◇名前:あやや
◇年代/性別:40代/女性
◇職業:機械メーカー(資材調達→人事総務)
◇受験歴:1次1回、2次1回
◇勉強時間:1次1,000時間、2次180時間
◇勉強方法:1次 スタディング+過去問マスター
      2次 TAC(通信)+ふぞろい、全知全ノウ
◇得意科目:1次 企業経営理論・経営法務
      2次 事例Ⅰ
◇苦手科目:1次 経営情報システム・経済学
      2次 事例Ⅱ・Ⅳ
◇保有資格:社会保険労務士

診断士試験への挑戦を思い立ったのは、2021年の10月。
1次試験の科目数の多さ、経済学や財務・会計への苦手意識から、最初から受験の照準を2023年度に合わせていたため、1次試験への対策は1年半程度かけてじっくり行いました。
逆に、2次試験対策は、ほぼ1次試験終了後に開始したようなものだったため、「時間が全然足りない」という状況に。試行錯誤迷走し、巷で聞く「開眼」には最後まで無縁ながらも、何とか合格を掴み取ることができました。

こんな私ですが、少しでも受験生の皆さんに役立つ情報を発信できるよう頑張っていきたいと思いますので、1年間よろしくお願いいたします。

■事例Ⅳについて

というわけで、そろそろ本題の事例Ⅳについて。
事例Ⅳは、1次試験との対応でいえば「財務・会計」と対応する科目です。
大まかには「財務・会計=基礎」「事例Ⅳ=応用」と言うことができます。
財務・会計との違いとしては以下の4点でしょうか。

①電卓が使える
(当然ながら)選択肢がない
③出題範囲は狭い
④最終回答が間違っていても、途中の計算式で部分点が期待できる


1次試験に比べると桁数も計算要素も増えるため、「①電卓が使える」としても「②選択肢がない」ことで段違いに難易度が上がります。

ただし、「③出題範囲は狭い」ということで、毎年出題されるテーマは以下の3点。
①経営分析
②CVP分析
③意思決定会計

毎年ではないものの比較的出題されているテーマとしては以下の2点。
④セグメント別会計
⑤キャッシュフロー分析

(他に知識系記述問題が毎年出題されますが、テーマや内容もバラバラなので省きます)
なので、出題される範囲としてはある程度限定されていると言えると思います。

また、問題によっては途中の計算式が求められますが、途中経過にも部分点が与えられる(与えられていると思われる)ため、「④最終回答が間違っていても、途中の計算式で部分点が期待できる」のです。

事例Ⅳをいかに攻略するか?という観点からすると、この「③出題範囲が狭い」「④部分点が期待できる」がキーポイントだと個人的には考えています。

■私の勉強法&教材

自己紹介でも書いた通り、私は元々、財務・会計に苦手意識がありました(理数科目は捨ててきた人間なので、はっきり言って数字が苦手です)。
なので、事例Ⅳについては「じっくり」「段階を踏んで」「繰り返し」演習するこで実力アップを狙っていきました。
その結果、本番では60点と、ギリギリながらもA判定を取ることができました。

私が事例Ⅳの学習に使用した教材は以下の2つです。
30日完成! 事例IV合格点突破計算問題集
2次試験事例IVの全知識&全ノウハウ

どちらも事例Ⅳ対策としてよく知られている教材ですが、「30日完成」の方は、基礎的な問題中心。「全知全ノウ」は過去問を論点別にまとめた問題集ですので、本試験レベルです。
私の場合は、
①「30日完成」を周回し、基本的な解き方を理解した上で
②「全知全ノウ」で各論点の本試験レベルの問題に慣れる
という順で進めました。

また、書籍ではありませんが、私が非常に効果があったと感じたのは、「TAC 2次事例Ⅳ特訓講座」です。
CVP分析や意思決定会計等の頻出論点について、段階的に難易度の高い問題に取り組んでいけるため、解き方の理解に非常に役立ちました。

年度別の過去問は、全知全ノウで部分的に触れることになるので、直前期に8年分を解いたのみ。
基本的には、上記の3つの教材を繰り返し解いていきました。

■ポイント①なるべく早く対策を始める

私が事例Ⅳの対策に取り掛かったのは2023年の5月。
他の事例は1次試験後に勉強を始めましたが、事例Ⅳだけは1次試験と並行してスタートしました。
理由として、財務・会計で合格点が取れそうな目途が立ったのと、1次試験後ではどう考えても間に合わないと感じたためです。

「30日完成」を1日分ずつ解くことから始めましたが、「経営分析」一つ取っても、的を外さない回答のコツを掴むまでに、それなりに時間を要しました(泣きたくなるセンス…)。
なので、2次対策の時間がない中で、少しでも先行して学習していたことはアドバンテージだったと思います。

特に、私のように「財務・会計が苦手」という方は、早めの対策スタートをおススメします。

■ポイント②毎日取り組む

また、問題演習には毎日取り組むよう心掛けていました。
理解したはずの解き方も、時間が経つと記憶は薄れます。
(たった1日で面白いほど記憶が薄れる経験を何度したことか)

解き方を身体にしみ込ませるんだ!…というとスポ根のようですが、時間がない時は、設問1つ、10分だけでも問題を解くようにして事例Ⅳに触れ続けることで、事例Ⅳへの苦手意識が徐々に払拭され、本番でも着実に問題を解く力が身に付いたと感じています。

■ポイント③100%は狙わない。でも100%を出し切る

そうはいっても、事例Ⅳを本番で100%解ききるのは、よっぽど得意な人でなければ難しいと思います。
まず、80分では時間が足りない

前から順番に解いていき、難しい問題に時間をかけすぎて後ろの方にある簡単な問題が解けなかった挙句、時間をかけて解いた問題も間違えていた…となると非常に厳しいです。
ですので、最初に全体を俯瞰して、優先する問題と後回しにする問題を見極めるのが大切です。
そして、取れる問題を着実に得点する!(経営分析とかCVP分析とか)

また、分からない問題も、何らかの回答を記述することです。
事例Ⅳでは計算過程の記述を求められる問題が数問出題されます。
こういう問題は、最終の答えが間違えていても、計算式に部分点が与えられる可能性があります。
また、文章記述系の問題も部分点が期待できるため、よく分からなくても何か書きましょう。
「100%は狙わずに、でも持てる知識は100%を出し切る」です。

■おわりに

事例Ⅳは、80分×4科目を行う2次試験のトリを飾る科目です。
事例Ⅳを解く頃には、体力的にも精神的にも限界に近いですし、模試を受けていたとしても、本番の消耗度はやはり別物です(実際いろいろやらかしました)。
そんな中でそれなりに得点できたのは、積み重ねてきたトレーニングのおかげだったと思います。
事例Ⅳは、努力すればするほど力がつく科目です。
苦手意識の強い方も、段階を踏んで学習を進めていけば十分戦える力をつけられると思いますので、是非頑張ってください!

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次回は TAKUさんの登場です。
お楽しみに!

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