中学生の知識で解くCVP分析 by たろー

事例Ⅳ 財務・会計

タキプロ15期の たろー と申します。  
ブログ3回目の今回は二次試験の事例Ⅳの「CVP分析」の解き方についての記事です。

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■はじめに

私はCVP分析を図形の問題として解いてきました。
勉強時間が限られていたこともあり、答えがあっていたので、参考書に書かれた解法は勉強しませんでした。
そのため、計算過程記述部の部分点は捨てることになりました。
「CVPは後回し、残り時間で解けたら解く」戦略の方にお勧めです。

■解法のポイント:相似な三角形と相似比

相似と相似比の知識を使います。
今は中学3年生で習うようです。

ポイントは以下の2つだけです。
・相似な三角形は辺の比が相似比に一致する⇒比例式を作る
・「内項と外項の積は等しい」という比例式の性質を使って値を計算する。

以下のように図に表せます。

本解法のメリットは以下2点です。

  • 情報を漏れなく記述できる
  • 不足している情報が視覚的に分かる

■グラフの表現方法

情報整理のベースとなるグラフの業現方法は以下の2種類があります。
 (a)固定費直線を使う場合
 (b)変動費直線を使う場合

ある時点の利益がプラスの場合とマイナスの場合の2パターンのグラフを書いてみます。

①利益がプラスの場合

②利益がマイナスの場合

①、②のいずれの場合も使える相似の三角形が増えるため、
(b)のグラフを使うことがおすすめです。
(a)のグラフでも解けますが、計算の手間がかかる設問が多い印象です。

■具体的な手順

解き方の手順は3ステップです!

  • ステップ①:問題文の情報を整理しよう!
  • ステップ②:使う三角形を決め、計算に必要な値を求めよう!
  • ステップ③:相似比で解こう!

最新のCVPの問題であるR3年 事例Ⅳ 第3問 設問1を例題として解いてみます。
【注意】私が試験本番でも使用したように1,000倍を「k」と表現し、簡略化しています。
    例)3k=3,000

第3問(配点 20 点)
D 社は現在、新規事業として検討している魚種 X の養殖事業について短期の利益
計画を策定している。
当該事業では、自治体からの補助金が活用されるため、事業を実施することによる
D 社の費用は、水槽等の設備や水道光熱費、人件費のほか、稚魚の購入および餌
代、薬剤などに限定される。D 社は当面スタートアップ期間として最大年間養殖量
が 50,000 kg である水槽を設置することを計画しており、当該水槽で魚種 X を
50,000 kg 生産した場合の総経費は 3,000 万円である。また、この総経費に占める
動費の割合は 60 %、固定費の割合は 40 %
と見積もられている。D 社がわが国にお
ける魚種 X の販売実績を調査したところ、 1 kg 当たり平均 1,200 円で販売されてい
ることが分かった。
(設問 1 )
D 社は、当該事業をスタートするに当たり、年間 1,500 万円の利益を達成した
いと考えている。この目標利益を達成するための年間販売数量を求めよ(単位:
kg)。なお、魚種 X の 1 kg 当たり販売単価は 1,200 円とし、小数点以下を切り上
げて
解答すること

令和3年度 中小企業診断士試験 第2次試験問題 事例Ⅳ

■ステップ①問題文の情報を整理しよう!

黄色のマーカー部の情報をグラフに記載します。
Aが求めたい値になります。

生産量50,000 kgの時の固定費と変動費①を計算します。
総経費3k万円のうち、固定費が40%、変動費が60%なので
□で囲った部分で値が算出できます。

■ステップ②:使う三角形を決め、計算に必要な値を求めよう!


販売量が50kの場合の利益が分かれば三角形の底辺が
販売量が50kの場合の利益が3k万となり、設問の利益1.5kより大きくなってしまいました。
そのため、Aの位置1と50kの間の適切な位置に修正しました。

緑色の部分の三角形を使うのが良さそうです。
50kg販売時の「利益」が分かれば、緑の三角形の底辺と高さを使って比例式が書け、
Aが求まりそうです。

■ステップ③:相似比で解こう!

分かりやすいように緑の三角形を取り出しました。
吹き出しで示すように2つの三角形の底辺を求めました。

2つの三角形の底辺と高さが埋まりました。
枠内のように高さ:底辺の比が2つの三角形で一致することを比例式で表します。
内項の積と外項の積は等しいという性質を使って、Aを求めます。
最後に小数点以下を切り上げて、「32,143kg」が答えになります。

■興味持った方へのおすすめ記事

この解法に興味を持った方は、先輩タキメンのKappaさんの記事も大変参考になります。
私の説明と表現方法が少し違いますので、両方の記事を参照いただくと理解が深まります。

■おわりに

いかがだったでしょうか?
CVP分析に苦手意識がある方は試してみてください。

次回は、キニモン さんの登場です。 

お楽しみに! 

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