事例Ⅳとの向き合い方
タキプロ15期の MOV と申します。
R6年2次試験に挑戦された方、お疲れ様でした
この記事を書いているのは、10月29日(火)でして、今年の2次試験もなかなかに難解だった感じでした
(特に事例Ⅲあたりがキモだった感じですね。与件少ないし)
そんな中で、2次試験 事例Ⅳの投稿となります。
細かいところは置いておいて、こんな感じで自分は捉えていますという話を綴ってあります。
お気楽に読んでいただけたらと思います。
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■MOVなりの事例Ⅳ解釈
事例Ⅳの構成は
第1問 財務諸表(PL,BS)の読み解きからの経営課題抽出
第2,3問 財務的な意思決定(CVP分析、NPVによる投資判断、投融資や為替等の財務戦略)の方法
第4問 その他、財務に絡んだ留意点や助言
のような流れかと思います。
第1問と第4問は文章記述が多く、第2、3問は計算問題ですね。
ざっくり、第1問と第4問で50点弱、第2、3問で50点強くらいの配点配分です。
試験対策としては、第1問 → 第4問 → 第2,3問の順番に回答するのが王道のようで
第1問、第4問で30-40点確保して、第2,3問で20-30点とれれば、60点強の点数が出せる
そんな試験です。
勉強方法はひたすら計算問題を解くイメージなのですが、、、
で、事例Ⅳって実際の企業ではどのような活用が期待されるのでしょうか?
■財務諸表(PL,BS)の読み解きからの経営課題抽出
多くの会社では、月次などの期間で損益まとめて、前期比や予算比と照らし合わせて経営成績(PL)を判断していると思います。
『今月は売上少なかったなぁ』『雨多かったからお客様少なかったっすね』
とか
『経費使い過ぎじゃない?』『備品、在庫有ったのに余計に買っちゃいました。スミマセン。。。』
とか
よくある会議の風景で。
第1問の収益性分析です。
自分も、診断士の勉強をしてこの手の話が腹落ちするようになりました。
例えば、上の例で試験の回答っぽく書くと
収益性は悪い。理由は天候要因による来店客の減少と整理整頓不足による備品購入の増加のため。
こんな感じかと
ただし、いわゆる現場の人は、BSってあまり意識していないと思います。(自分はそうでした)
効率性や安全性(もしくは成長性)といった観点は財務部分に関わる経営者目線での感覚なんだなと感じました。
現預金(流動資産)が不足すれば、借入もしなければならないし
かといって、負債が多くなると借入もしずらくなるし
遊休の機械眠ってるな、、、いい使い方ないかな?
経営者の立場から考えるとこういう話にも答えられるようになることは必要だなと思いました。
■財務的な意思決定の方法
自分は、製造メーカーや小売・飲食業に携わっています。
なので、新しい機械を買うとか、いくらで売るかとかの話が出てきます。
たとえば、機械を買おうとするときに責任者や管理者は
『どれだけ作業がラクになるか』
とか
『量産体制に対応するため』
とかを考えます。
効率を上げて費用の削減 売上上げて収益向上を目指します。
ここで、投資に対しての考え方は診断士試験のようなNPV分析はあまりせずに
どちらかというと回収期間法の考え方で、
『この機械(〇〇万円)買ったら、作業員2人削れるから月●●万円浮くし、売上も■■万円増やせるんで、▲▲ヶ月で元とれます(だから買っていいですか?)』
みたいな感じで上司や経営層に稟議をもらう感じです。
投資額(○○万円) < (作業員の削減●●万円/月+売上増加■■万円/月)×▲▲月
このような計算でしょうか?
診断士の試験的には、ここに、機械購入時の減価償却とか、設備売却損益とか、借入利子とか、現在正味価値とかの考え方を加えると
NPV分析になるイメージをしていました。
自分も、診断士の勉強を進めてきてこういう考え方もあるんだなと思いました。
■その他、財務に絡んだ助言
第4問は、財務に絡んだ助言ですが、毎年いろいろな角度での設問が多い印象です。
R6年試験では、価格設定方法の業績評価に対する問題点と財務諸表から業績評価する際の留意点について問われていました。
(その他、過去問では為替や借入の問題点も頻出でした。何年か前の品質原価は異端でしたが)
特に、評価につながる財務分析方法の留意点については出題頻度も高めです。
多くの企業は、営業部は売上目標、製造部は利益目標のようにセグメントや部署・個人に対しての評価に業績を加味していると思われます。
公平性の観点からの懸念事項としては、、、
『営業が安売りするから、利益が下がったです』
『向こうの部門は機械化が進んでいるから、、、うちは効率性が悪いですよ』
『ここの立地だと従業員の雇用が難しいのでいい人材が揃わないが問題』
というような現場の声をよく聞く気がします。
企業の性質にもよると思いますが、業績評価については過大評価、過小評価にならないように、
同一セグメントや部門以外の要因によって変動するような要素を含まないように気をつける必要があります。(R6年試験も似たような話でした)
できる限り従業員が腹落ちできる評価を心掛けたいと思います。
■おわりに
今の時点では、来年の2次試験に対して本腰いれて取り組む必要はないと思います。
2次試験を受験された方は、合格発表まではリフレッシュしていただきたいですし
これから受験を検討される方は、1次試験に集中したほうが良いと思います。
年が明けてからでも、2次試験の勉強を進めるにあたり
事例Ⅳは計算問題だけではないイメージをもっていただくといいかなと思いこのような記事にさせていただきました。
来年、どのような企業事例が出題されるかわかりませんが、他の事例と同じように事案がイメージできると取り組みやすいのではないでしょうか?
■おまけ
計算の過程を問われることがありますが、自分はできるだけ単位は記入するようにした方がいい派です。
R6でいうと
売価 3,000円は、3,000円/袋 です。(限界利益も1,220円/袋)
1袋当たりの直接作業時間は、1時間/袋 です。
なので、直接作業時間当たりの限界利益は、1,220円/袋 ÷ 1時間/袋 =1,220円/時間
となります。
円/袋 ÷ 時間/袋 = 円/時間
ですね。
CPVは単位がごっちゃになることあるので気にしていると役に立つかもしれません。
次回は、TAKU さんの登場です。
お楽しみに!
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