事例Ⅳへの接し方…単なる計算問題の集合ではない!
こんばんは。私の投稿の最後に書く、『今日の名言』が意外と読まれているのを知ってびっくりした、ヲタク診断士@タキプロです。
先週の土曜日、タキプロの総会が行われたのですが、その席で意外と『今日の名言』まで読んでいるよ、という声をもらって、驚いたとともに嬉しくなりました。
さて、『今日の名言』は…
ところで、一応財務・会計を生業としている身ではありますが、実は最初の2次試験では事例ⅣがC判定とダメダメな成績を取ってしまいました。。。
そこで原因を分析してみると、事例Ⅳだけ他の事例と別モノととらえていたのが大きな要因ではないか、と思い至りました。
つまり、事例Ⅳは設問ごとに独立した、計算問題の集合と思っていたのです
ところが、実は事例Ⅳは計算問題の集合体などではなく、与件文によってD社の「生きた」証が記されているのです。
つまり、事例Ⅳについても与件から読み取らなければならないストーリーがある、ということです。
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一つ例を出してご説明します。
私が受けた最初の2次試験時(平成22年度)、私は財務指標をただ計算し、その良い・悪いだけで回答を作成していました。
たとえば、平成22年度の事例Ⅳの設問1は、同業他社と比べ、D社の財務上の長所または短所を3つ挙げろ、というものでしたが、私は単に数値の優劣だけで回答を選んでしまったのです。
もし、そんな機械的に解答すればよいのであれば、一次試験だけで財務・会計の問題は足りるはずです。
あえて、事例Ⅳとして出題されているということは、ちゃんと「D社」という生きた企業を分析せよ、というのが出題意図に込められているはずなのです。
その「生きた」証が、与件文に書かれているはずなのです。どんな状況で、どんな問題が生じている企業なのかを、与件文から読み解く必要があるのです。
もちろん、個々の財務指標に関する計算結果に違いは生じないのですが、計算結果を「解釈」する際には、与件や設問に規定される「流れ」を感じなければならなりません。
その点、平成22年度の試験は、まさに与件文から回答を導き出す必要があった問題といえるでしょう。
平成22年度の事例Ⅳの設問1では、収益性の指標こそD社の方が同業他社よりよい数値を出しているので、あまり悩まなくてもよいかと思いますが、安全性や効率性の指標は微妙な感じでした。
一例として、効率性の主な指標を計算すると次のようになります。
【効率性】
指標 D社 同業他社 比べると
棚卸資産回転率 10.64回 10.47回 何とも言えない。微妙
有形固定資産回転率 3.72回 3.70回 何とも言えない。微妙
少なくとも、私は途方に暮れました…
どちらもややD社の方がいいですが、胸を張って「長所」と言えるか、というと微妙なところです。
そこで与件文で、D社のストーリーを確認する必要がでてきます。
与件文には、特段、棚卸資産に触れた記述はありませんが、有形固定資産については、『大規模なリストラクチャリング』を行った、と2度も記述されています。
その点から見て、ここでは、
大規模なリストラクチャリングを行った
遊休資産を売却=有形固定資産残高が減少する
有形固定資産回転率が上昇する
というロジックで有形固定資産回転率をチョイスすべきだったのでは、と考えられます。
もちろん、二次試験については模範解答が公表されないので、これが正解かは分かりませんが、少なくともわざわざ事例問題として財務分析をさせる以上、計算結果の解釈については与件文との整合性を見るべきだと、私は思っています。
もっと言えば、計算結果を見て与件に当てはめるのではなく、与件を読んで解答を予想し、それを計算結果で確認するくらいの方が、的外れな回答を避けることになるのではないでしょうか。
しかもこのやり方は、実務で財務分析をする際のアプローチに近づきます(さらに、会計監査でも同じような手続きをしたりもします。)
そのことに、受験後に気づいた訳ですから、私の結果が散々だったのも今から考えれば至極当然でした。
また逆に、この「事例Ⅳもストーリーが大事」という考えを図らずも身をもって立証した、ともいえるのではないでしょうか。トホホ…
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