毎週日曜日は名古屋の日! 紫雲和尚の「『俺の』運転資金!~実際の生活・経営から考察するキャッシュフロー」(CF特講第4回)

みなさんこんばんは。一年で一番日が長くなってる今日この頃、いかがお過ごしですか。
さて、今週もやって参りました日曜夜の和尚のトワイライトファイナンシャルアワー、
本日はタイトル通り「『俺の』運転資金!」ということで、キャッシュフロー計算書に切り込んでいきたいと思っております。

いきなり変化球。
それもごっつう下品な質問します。

「Hホテルに売掛金はあるか?」

はい、このブログ大人の皆さんが読んでいることを想定していますので、18禁でお願いします。

例えばです。
あなたがいい人とそういうところへ行ったとしましょう。そこで清算するとき
「また来るから、ツケといて!」
という勇気はありますか?

そういう時に、「いったいこのホテルのキャッシュフローはどうなるのだろう・・・」
ということを考えてしまう和尚でございます。
ここまでいくともう病気の域かもしれませんが。

あなたが代金をツケにする、
それはホテル側にとっては
「売掛債権の増加」
→「営業キャッシュフローの減少」
に直結します。
ここ、大事なのでクドくいきますよ~。

これはホテルに限らず、デパートなどでカードを使用した場合も同じ。
デパートにとっては
「入ってくるべきお金が即刻入ってこない」
=「お客さん(正確にはカード会社)に対してお金を貸している」
=「お金は(一旦入ったけど)出て行っている」
→お金はキャッシュアウトしている
・・・キャッシュフローはマイナスととらえる
こういう流れが頭に出来ているでしょうか。

和尚は中小企業診断士における財務は「実際の生活、経営に即してナンボ」と考えています。
どこかのブログで「イケカコ」(意思決定会計講義ノート、会計士・税理士試験向けのテキスト)の礼賛も行われているようですが、
確かに、そこまでの会計知識があればなんでも太刀打ちできるでしょう。
でも、私、診断士を目指されている方とお話しして気づいたことがあるんです
それは
「机上の空論で財務をとらえている人が多すぎて、実際の経営とかけ離れすぎている」
ということです。
どうもイケカコ等の勉強を進めていくと、実際に中小企業のおぢさんと話しするときになかなか理解が得られないような気がするのですが、いかがでしょうか。

売掛金の概念の理解は「あたりまえじゃん!」とおっしゃる方は、これ以降読み飛ばしていただいて結構です。

ただ、この「当たり前」の概念が、勉強とかけ離れているのは、せっかく勉強していてもつまらないし、とにかく、残念なことである、と和尚は強く思うのです。

少し本題から離れてしまいましたが、もひとつ。
あるお寿司屋さんから相談を受けました。
「いやあ、在庫が最近かさんでしまって、資金が足りないんだけど、どっか貸してくれる銀行ないかな?」
・・・
・・・
・・・
この寿司屋の大将の発言、???と思った方、正解です。
え?どこがおかしいの?って思った方、
それは
「寿司屋に在庫ってあるの?(それも「かさむくらいに」)」
ということを考えていただきたいのです。

寿司屋の在庫って、トロとかカンパチとか、おさかな系多いですよね。
当然、そんなの大量に仕入れて捌くわけではないでしょうから、
「昼間その日のうちに消費する分だけ仕入れてくる」
のでしょうね。
これが、「在庫」ですよね。
この在庫がかさむ、ということは、この寿司屋さん、冷凍マグロか、
新鮮でない材料を使用している、ということになりますよね。

まあ、売掛金(いわゆる上述の「ツケ」)の回収が芳しくなく、それについての資金相談であれば、話は別でしょうが、
それによって、①資金回収を強化する、②銀行から金を借りて当座をしのぐ、③仕入先に支払いを待ってもらう、
ということを決めねばなりませんが、それこそ
「意思決定のキモ」
ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

 

はい、前座の話が長いのは和尚の悪い癖、今日の本題の運転資金をさくっとまたもや事例を使ってご説明して今日の〆といたしましょうかね。
例えば、あなたが婦人服の小売店を開くとして、お店に一着も商品が並んでいないことって現実的に無理ですよね。
要は、店を運営していくためには、小売店なら「在庫」を調達して、店に並べなければならない。
たとえば、お店に100商品を並べなければならないとして、
今日、100すべて売れました。しかしながら売上代金の入金は1ヶ月後です。
さて、こうした場合、
売掛金0→100
在庫100→0
となってしまいます。これでは明日はお店を開店できません。改めて在庫を調達する「資金」を何とかせねばなりません。

その在庫を再度購入するための資金などを「運転資金(運転資本)」と言い、一定の資金調達をせねばならなく、
その式は
売上債権+在庫-仕入債務
という式で表されます。

いろんなテキスト、講義などでは、これは丸暗記ですよ!!!という風な説明をするでしょうが、
それに反発したくて和尚はクドくやったんだろうな、ということはもう容易に気がついていただけましたね。

要は、公式の裏側にはそのような経営者が必死な思いで資金調達を行っている現実がある、
ということに思いをはせていただき、少しでも財務の勉強をやるモチベーションにつなげていただきたく思いまして、
この項を終えたいと思います。

合掌。

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