【日曜日は名古屋の日】 平成19年度事例Ⅳは悪問か?① ~うめもん流経営分析問題へのアプローチと受験生と診断士の目線の違い~
うめもん@タキプロ名古屋です。
先々週の紫雲和尚の「紫雲和尚の「良問、悪問、普通問!」について、記事中に名前も出してもらったこともあり、うめもん流の解釈を書きたい衝動に駆られて、今週はこのテーマにしました。近年の事例Ⅳの経営分析問題は傾向ががらっと変わっていますので、あまり参考にならないかもしれませんが、少々おつきあいのほど。
結論から言うと「難易度は高いが悪問ではない」です。
これをうめもん流の解答プロセス、再現答案、現在の答案の順にお話ししたいと思います。
1.うめもん流の経営分析問題のアプローチ
事例Ⅳの経営分析問題でも、他の事例と同じく「事例全体を俯瞰する」「与件文から抽出する」のが鉄則との考えです。
名古屋の勉強会でもお話をしていますが、「与件文から抽出する」理由は以下の2点です。
①設問要求に忠実に
まず、本問の設問を振り返ります。
「第1問 (配点25点)
D社の平成18年度(実績)および19年度(予想)の財務諸表を用いて経営分析を行い、これまでの経営政策を続けた場合に生じると考えられる問題点のうち重要と思われるものを3つ取り上げ、問題点①、②、③ごとに、それぞれ問題点の根拠を最も的確に示す経営指標を1つだけあげて、(以下略)」
ここに書かれている解答のプロセスは以下となります。
Step1 財務諸表を用いて経営分析を行う
Step2問題点のうち重要と思われるものを3つ取り上げる
Step3問題点を的確にのうち重要と思われるものを3つ取り上げる
なので、経営分析を行って、重要な問題点を3つ挙げるのが先。指標選択は、その問題点を最も的確に示すものを挙げる、ということ設問はを要求しています。
※近年では「財務分析を行い」となっているケースが多いです。厳密にいうと設問要求は異なっていると思います。
また、問題点の選定基準は「重要なもの」。切り口は重要ですが、「収益性」「効率性」「安全性」を1こづつ、ということではないと考えます。
②論述対策
(c)の論述を考えた場合、数字だけでは記述内容がかぶったり書けなかったりします。与件から論述できる要素を拾うことがコツ、と思います。
2.再現答案
では、当時の再現答案です。当日のプロセス記載も残っていましたので、あわせて公開します。
ちなみに判定はAでした。
第1問(配点25点)
問題点①
(a)売上高対総利益率 (b)22%
(c)大手ドラッグストアやナショナルブランドとの競争激化やインターネット販売の普及により、取扱薬局が減少し売上が低下している。
問題点②
(a)有形固定資産回転率 (b)4.23回
(c)健康志向や安全志向の進展により大手を中心に新商品が投入されているが、商品開発の研究・設備投資が困難で実施できていない。
問題点③
(a)当座比率 (b)81.82%
(c)研究・設備投資の必要性が高まるなか、商品の競合力低下で収益性が悪化しており、資金繰りが悪くなり安全性が低下している。
<メモ>
結局指標問題で一番苦労する。
->売上高の低迷を「売上高対総利益率」にするか「従業員一人あたり売上高」にするか?
->設備投資に課題があるので安全性を指摘したいが、全体的に安全性は問題なさそう。
指標悪化は当座比率のみで、かつ第3問では投資有価証券処分で設投投資を対応しており、当座比率は「因」が弱い?
->売上低迷以上に収益が悪化しているが、与件文に適切な「因」が無い。
今読み返すと稚拙ですね。
今のうめもんなら、どういう解答を書くのか、
少し長くなりましたので、後半は別記事にします。
以上 うめもんでした。
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