[2次口述] 一番のポイント:2分間で解答すること
中小企業診断士を目指す皆様、おはようございます。がんちゃん/岩間です。
2次筆記試験から約一月が経ちました。これから筆記試験の結果発表があり、そのあとに口述試験があります。
口述試験は合格率が非常に高い試験ではあるものの、筆記結果発表後の一週間で準備を終えられるのかと不安な方もいらっしゃるかもしれません。
いまの時点で口述対策をされている方は少ないと思いますが、少しでも不安が減るよう、口述試験のポイントをご紹介します。
(※本記事は、筆者の経験に基づいて記しているため、本年度の口述試験で問われるものと内容が異なる可能性がございます。)
◆口述試験の様式
まず、口述試験の様式を簡単にお伝えします。
- 「口述」という名称のとおり、面接形式で行われます。
- 題材は、筆記試験で出題された4つの事例企業です。
- 試験時間は1人あたり10分程度です。
1問あたり2分程度で解答するよう、指示があります。- 設問数は4問以上です。早く解答しても早く試験が終わるわけではありません。10分の間に、次々と質問を受けます。
- 1人あたり、特定の2事例について質問される傾向が強いようです。
(この2事例は、筆記試験で得点が低かった2事例だという噂もあります) - 口述試験という性質上、何があっても沈黙は厳禁です。
◆ポイント:2分話すために頭を切り替える
私が口述試験対策のなかで最も戸惑ったことは、2分間が長すぎて話せないということでした。
筆記試験では、通常30字〜200字で答える設問が多いです。一方で、口述試験で求められる「2分」とは、平均的なペースで話すと600字相当の分量です。筆記試験では「キーワードを厳選して端的に」という答え方を意識していた方が多いと思いますので、600字分で答えるのが難しく感じるのももっともです。
そこで、口述試験でポイントとなるのは、「キーワードを厳選して端的に」という発想を、「設問のテーマに関して、事例企業のことを何でも話す」ように切り替えることです。
私がとった解答フレームワーク(解答の様式)は、次のとおりです。
- 【端的な解答】
まずは、筆記試験と同じような抽象度で、質問に端的に答えます。 - 【事例企業に関する情報】
次に、事例企業のことを話します。例えば、「○社は、○○が強みです。一方で課題は、・・・」というようにSWOTや課題でも良いですし、「○社は、従来○○をしてきました。ところが、○○という環境変化があり・・・」という事業の変遷でも構いません。質問から逸れても構いませんが、質問の内容は忘れないようにします。 - 【解答の繰り返し】
最後に、「このように、○社では・・・」という形で、解答を繰り返し、締めくくります。
平成26年度の問題で考えてみます。
事例Ⅱで題材となった旅行業者のB社に関して、「介護付きツアーの客単価を高くするためには、どのような新商品を開発すべきか、あるいは既存の商品をどのように改良すべきかをお答えください」と聞かれた場合を考えてみます。
(事例Ⅱの内容を覚えている方は、実際に2分程度を目安に、話してみましょう)
筆者の解答は次のとおりです。
※以下の解答は、敢えて筆者自身が実際に話しながら書いています。そのため、冗長な表現や与件に一字一句沿っていない表現などがある上、(筆記試験と比べると)解答の妥当性も十分ではありません。
- 【端的な解答】
「はい、B社で開発すべき新商品は、介護付きの海外ツアーの新商品です。その理由は、B社が蓄積してきた成功事例である介護付きツアーや、海外研修ツアーのノウハウを活用できるためです。」 - 【事例企業に関する情報】
- 「B社は、かつてシェア1位を獲得した時期がありました。しかし、2000年ごろから業績が悪化し始めました。えーと、特にリーマンショック後に業績が悪化しました。その主な理由は、市場規模が縮小したり、市場シェアで価格優位性が下がったためです。また、その影響で、当時の社長が引退することにもなりました。」
- 「そこで、B社は、経営の見直しを行いました。そして、高齢層の顧客が離れた理由を突き止め、介護付きツアーを開発しました。この介護付きのツアーは、好評で、申込みも多く、売上が回復しました。」
- 「またこの介護付きのツアーの特徴として、価格が高いため、客単価が高く、そのため利益や売上高を確保できることが挙げられます。そのため、売上高が以前の水準に回復しつつあります。」
- 【解答の繰り返し】
「そのため、B社は、今後は、この成功した介護付きツアーのノウハウを生かして、介護付きの海外ツアーを新商品として開発すべきと考えます。」
このように解答すれば、とりあえず2分程度で話すことができ、沈黙せずに済みます。私自身は本試験では、この程度のレベルで解答しました。
自信を持って公開できる解答ではありませんが、参考になればと思います。
この形式を解答フレームワークとしておけば、1週間で、2の事例企業に関する情報を話せるようになればよいということになるので、筆記試験の結果発表後の1週間で準備の目途が付くと思います。
次回以降は、「1週間で何を準備すべきか」をお伝えします。
また、タキプロでも「口述対策セミナー」を行います。模擬練習のほかに、予想設問の紹介なども行います。筆記試験を通過されましたら、各種予備校のセミナーと合わせて、ぜひご検討いただければと思います。
以上、がんちゃん/岩間でした。
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