冗長な表現を削り3要素入れる。事例Ⅰはこれだけ byゆの
読者のみなさん、はじめまして。
タキプロ14期のゆのと申します。
私が受験を決意したのが令和4年4月2日なので、あれから1年が経つと思うと、感慨深いです。
『みんなが欲しかった!中小企業診断士の教科書』を一揃え購入した時には、1次試験に受かることも、こうやってブログを書いていることも想像できませんでした。
合格までの最短経路はどこか、突き詰めてもがき続けた1年間の経験を発信していきますので、何か1つでも役に立つことがあれば、幸いです。
■はじめに
初投稿ですので、まずは自己紹介から。
名前:ゆの
年代・性別:30代・男性
職業:地方公務員(元銀行員)
受験歴:1次 1回、2次 1回
勉強時間:1次 300時間、2次 200時間
学習方法:ともに独学(11期タキメンが同所属というドーピングあり)
好きな科目:1次 企業経営理論、経営・政策
2次 事例Ⅰ
モットー:事例企業に寄り添い、聞かれたことに真正面から答える。
■初作成答案と絶望
元々、合格までのロードマップとして、①初年度は暗記科目の科目合格、②次年度に主要科目と2次試験の合格を目指す、という2か年計画を立てていましたので、2次対策は、1次試験の自己採点結果を見るまで、まったくの手つかずという状況でした。
お師さんに言われるがまま『ふぞろいな答案分析』『10年データブック』などを買い揃え、まずは解いてみろということで挑戦したのが、令和元年度の事例Ⅰでした。その時の実際の解答がこちらです。(まだ解いていない方は、実際に解いてみることをお勧めします。令和元年度は、他事例を含めて、いわゆる「王道」の問題が揃っていると思います。)
令和元年度事例Ⅰ
第2問 A社長を中心とした新経営陣が改革に取り組むことになった高コスト体質の要因は、古い営業体質にあった。その背景にあるA者の企業風土とは、どのようなものであるか。
解答 参入障壁が高く多額の補助金が支給される葉たばこ生産者を顧客とするA社は、販売努力は必要とされず、顧客維持のためには、採算度外視で要望に応えるコスト意識の欠如した、全社的な計数管理もない前時代的な風土。
第5問 A社長は、今回、組織再編を経営コンサルタントの助言を熟考した上で見送ることとした。その最大の理由として、どのようなことが考えられるか。
解答 A社は、命令の一元化の原則が適用される機能別組織であり、再編により生じるトップの管理負担の軽減効果より、トップによる統一的かつ迅速な意思決定が可能であるメリットを重視したため。
最初はこんなもんでした。ただ、不思議と回答を作っているときは、「なんか、やれてるかも」と思ってノリノリで解いていましたね。
案の定お師さんからの評価も低く、ふぞろい流自己採点でも点数が稼げていませんでした。
改めて読み返してみると、
① 1つの要素に文字数を割きすぎている(冗長性)、
② 要素が足りていない(使える知識になっていない)、
③ 与件文を余すことなく使い切れていない(拾い漏れ)
④ 診断士文学、作法に慣れていない(いわゆる「型」を知らない)ですね。(問題点)
当時は、①何を指摘されているのか分からず、②どう直せばいいのかすらあやふや、という絶望を感じたのを覚えています。
それでも、大丈夫です。
上記問題点を解消するように取り組むことで、合格に近づくものと考えています。
■課題1 言い換え表現の引出しを増やし冗長性を解消
まず、事例Ⅰの解答で求められる文字数についておさらいです。
平成25年度~令和4年度までの10年間でみると、
50字( 1/51問)
80字( 4/51問)
100字(43/51問)
120字( 2/51問)
150字( 1/51問)
このように圧倒的に100字での回答を求められています。
また、人間が、文字列を一度読んだときに、ああなるほど、と理解できる文字数は、約30字と言われています。
これ以上長い文章は、多かれ少なかれ、何を言いたいのか理解してもらうのに、負担をかけることになる、という意識を持ちましょう。
これを踏まえて、100字での解答で求められている要素を考えると、
20~30字×3要素+冒頭、結びの表現
このようなレベル感であると言えると思います。実際、ふぞろいの合格答案を見ても、概ねこの範囲内に収まっています。
自分の答案を確認してみていただいて、この範囲内に収まっているよという人は、その感覚を大事にして、突き進んでください。
オーバーしてしまっているな、要素が足りていないなという人は、次のことを意識してみると良いかもしれません。
1天声人語の100字要約
朝日新聞の天声人語を読んで、100字でまとめる、という訓練をしていました。
ただ、あまり長くはやらず、次に、『2次試験合格者の頭の中にあった全知識(以下、全知という。)』の説明テーマを100字でまとめるのに移行。少しだけ実践的になったかなという感じです。
どうしても仕事柄、文章の「てにをは」や句読点、引用の正確さ、出典の明示、前後の関係性などを意識しすぎてしまう傾向がありました。
「〇〇を行っている●●は、〇〇といった理由で、●●であり、〇〇に基づき、、、」なんて書いていた日には、あっという間に100字のスペースを食いつぶしてしまい、書きたいと思ったことが書けなくなります。
多くの場合において、修飾語は、不要です。文章の「てにをは」にこだわるよりも、最低限の因果関係を示した上で、パワーワードを並べるほうが、私は、「伝わる」文章が書けると感じました。
ある程度感覚をつかんだら、早々に切り上げて2に移行します。
2これは!と思った言い換え表現を書き溜めておく
2次試験対策のテキストとして、『2次試験合格者の頭の中にあった全知識』『ふぞろいシリーズ(10年データブック、答案分析5,6)』『解き方の黄金手順』を使用していましたが、自己採点や振り返りをする際、気になった表現を書き溜めておいて、見返すようにしていました。
一例としては、このような感じ。愛顧を向上の5文字は、知らないと書けません。
双方向コミュニケーションを行うことで顧客ロイヤリティを高める ⇒ 双方向交流により愛顧を向上
アウトソーシング ⇒ 外注
コアテクノロジー ⇒ コア技術
モチベーションの向上 ⇒ モラール向上 ⇒ 士気向上
ホームページ ⇒ HP
■課題2 与件文のキーワードへの反応速度を強化
キモとなるのは、次の2点です。
① 与件文を読んだときに、論点になる可能性がある部分に気づくことができるようになる。
② その論点に対して、複数の切り口(問題点、課題、対応策で各2~3個)を用意できるようになる。
それができたら苦労しないよと言われそうですが、そうなんです、これができれば、苦労せず、解答の作成に集中できるんです。
②は、1次試験に合格するだけの知識があれば、新たに知識を入れる必要はありません。『全知』を使って、2次用にアップデートしておけば十分です。自信を持ってください。
①は、1年分でいいので、下記の手順で与件文を熟読してください。
通常の答練の後の問題用紙を使い、次の項目にマークを入れる。
・ 答案に盛り込めなかった『ふぞろい』のキーワード
・ 設問文とリンクする部分
・ 時制
・ 接続詞
・ 否定表現
・ 強調表現
これを突き詰めて行うと、冒頭の与件企業の情報と状況説明ぐらいしか残りません。
さらに言えば、キーワードの前に何か目印がついているのではないでしょうか。
受験生の解答は、冗長性を排除することが求められるのに、与件文は、冗長な文章で記載されている。
少し理不尽ではありますが、仕方ないと割り切りましょう。
何がキーワードになるかをいち早く察知して、1分1秒を切り出しましょう。
■課題3 合格答案を徹底的に真似し「合格者」レベルになる
私は、我流の表現を極力排除し、先達が確立してきた表現を徹底的に真似することで、理解しやすい解答を作成する、というところに落ち着きました。
この記事でもかなり多用しましたが、①②③の項立て、問題点⇒課題⇒対応策⇒効果、2桁以上の数字は半角表示(1マスに2字)、体言止めなど、クセになるまで、何度も使い続けて、自分のものにしてください。
かっこいい文章を書く必要はなく、「伝わる」ことが正義です。
私(自分)がいいと思う文章より、あなた(相手)がいいと思う文章を作りましょう。
■おわりに
解法のテクニックや、試験時間の使い方など技術的な面は、同期や諸先輩方のノウハウの蓄積が、タキプロにはあります。
ぜひ、過去記事も読んでいただき、自分のものにしてください。
情報を得るために、自ら当ブログを訪れている時点で、あなたはライバルの1歩先を進んでいます。
また、今月から、受験生同士のディスカッションに重きを置いたweb勉強会がスタートしています。
自分の解答を客観視することができる機会となっていますので、奮って御参加ください。
次回はMIC_KUROさんの登場です。
お楽しみに!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
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