事例Ⅲで意識するポイント by やっすん
読者のみなさん、こんにちは。
タキプロ14期のやっすんと申します。
前回の記事では、事例Ⅰについて自身の回答をさらす記事を書きました。
よろしければ合わせてご覧いただけますとありがたいです。
※まあまあ回答さらけ出してます。よろしければご参考ください。
事例Ⅰ:この回答で59点でした。by やっすん – タキプロ | 中小企業診断士試験 | 勉強会 | セミナー (takipro.com)
■はじめに
今回は事例Ⅲについての記事作成を拝命しました。
わたくし、IT業界ですがお客様は製造業ということで生産管理、設計システムといった業務システム提案や工場現場の改善提案などにも過去関わってたので事例4種類の中では割ととっつきやすい(と感じてました。)
ところが、です。
実際に事例Ⅲの過去問に取り組んでみるとまあ、点が安定しない。
ふぞろい採点で点が結構振れたのもこの科目です。
※念のためにふぞろいって何?って方のために。。2次試験の参考書になります。
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特に令和3年の事例Ⅲは自分的には相性が良くなかったせいか、初回と3回目で大きくふぞろい採点で差がついた科目です。
(初回38点、2回目54点、3回目70点ということで段階的に改善は見られましたが。。)
そこで今回は事例Ⅲで何度か自己採点と改善を繰り返す中で自分でこれポイント!と思って書き出してた点をお伝えしようと思います。
下記基礎概念を意識し、頭を整理することで点が安定し始め、本番では何とか69点取ることができました。
自分の書きなぐりのファイナルペーパーを久々にひっぱり出して書いてみましたので
少しでもご参考いただけますとありがたいです。
↓きちゃないやっすんの試験前ファイナルペーパー(実物)
■事例ⅢのSWOTあるある
事例ⅢでもSWOTがあります。まずここを確認するのが第一ステップです。
事例Ⅲは与件分に割とちりばめられてる傾向があります。特に令和4年はこれでもかというくらい載ってました。
よくあるのは下記あたりの要素です。
この辺の切り口が出てきたら要チェックでマーキングしてみるのをお勧めします。
S(強み):「すごい点、イケてる所」です。QCDとかノウハウとかですね。
QCDがGood・技術力凄い・一貫対応できる・協力者がイケてる・多能工がいる等
W(弱み):上記Sの裏返しです。わかりやすく与件に書いてあることが多い印象。
滞留が多い・生産計画、統制がダメダメ・段取り替え多い・ノウハウ標準化されてない等
O(機会):大きくはニーズ面です。取引先の要求とか環境変化とかですね。
短納期やカスタマイズニーズ・小口での取引ニーズ・海外取引需要増・アフターサービス要求等
T(脅威):市場や競合の変化、マクロ環境面ですね。
低コスト化・経済不況・IT急速進化・少子高齢化・新たな法規制等
■設問の回答一貫性は大丈夫か?
SWOTを拾い終えた所で設問構成を見てみましょう。
事例Ⅲの典型的な問題構成は下記のような感じになってることが多いです。
※年によっては必ずしもこうとは言い切れないかもしれませんが、似た構成が多い印象です。
令和4年も下記に近い設問構成でした。
<よくある設問構成>
序盤(問1):SWOT系問題(強みとか弱みとかの環境分析)
中盤(問2と問3あたり):オペレーションの問題点と課題について
終盤(問4とか問5):今後(未来)の戦略
ここで重要なのが、問題の最初から最後まで一貫したつながりがあるかという点です。
設問にちゃんと答えられているか、がまず大前提ですが、例えば、問1で強みをあげたとしたら
問4の未来(今後の戦略)で強みを活かした戦略が描けているか、とか、問1で課題を挙げていたとしたら、それを解決できる方向で問4で回答できているか、といった感じです。
回答見直す際に、問題間でつながりと一貫性をもって回答できてるか?
は是非意識してみるようにしてみてください。
■ややこしい基礎概念を覚えやすく工夫する
生産管理用語はややこしい用語の
オンパレードです。
製造業になじみが薄い方はなかなかきついのではと思います。
※なじみあってもキツカッタデス。。
下記あたりは私も意味がごっちゃにならないように気を付けてました。
試験当日にどっちだったっけ?と焦らないようにしっかり押さえておきましょう。
丸暗記はどうしても忘れやすいので、裏返しワードと一緒に覚えるとか(定量発注と定期発注など)キーワードを絞って覚える(生産計画と来たら全体と短サイクルをチェック!とか切り口をシンプルに覚えておくようにする)で忘れにくくしてました。この辺は皆さん自身が覚えやすいように色々工夫してみてください。
<ややこしい生産管理用語とキーワードたち(私の場合の覚え方一例です)>
・生産計画→全体計画と短サイクル化に注目
・生産性向上→IT導入・標準化(マニュアル化)
・生産統制→進捗・現品・余力管理
・受注生産→納期が重要!
・見込み生産→需要予測精度、在庫が重要!
・レイアウト:製品別(少品種多量)・個別(多品種少量)・ロット(中間)
・定量発注→手間かからないが需要変動に弱い
・定期発注→手間かかるが需要変動に強い
・内段取りは面倒(機械止めるレベル)→外段取り化優先!
■順番を絡めた覚え方について
3点目の工夫は私が勝手に呼んでましたが、「順番系ワード」です。
順番と絡めることで流れと意味を覚えやすくしていました。
例えば下記のようなワードたちです。
品質:設計(狙いの品質)→製造(出来栄えの品質)→顧客(満足度の品質)
SQC(QC7つ道具等、品質管理部門レベル)→TQC(少人数活動、全部門レベル)→TQM(トップダウン活動、経営レベル)
標準化(定型化)→マニュアル化(文書化)→教育(定着化)
言葉の意味だけでなく、その流れる順番も合わせて理解しておくイメージです。
順番とイメージづけておくと記述回答を作る際も自然と順番を意識できるので回答づくりで頭を整理しやすい効果が自分的にはありました。
■おわりに
事例Ⅲは製造業に普段から関わってる方はまだとっつきやすいと思いますがそれでも生産管理用語を理解して臨まないと意味合いや使い方を本番でも混乱してしまいがちな事例と思います。
基礎知識を覚えやすく頭に入れ、その言葉の意味と流れを理解しておくことで、頭の引き出しにしまいやすくしておく事ができると思います。
本番は想像以上にテンパります。
過去問練習する際、生産管理ワードの意味をきっちり押さえた上で設問要求に柔軟に対応できるようにするトレーニングが非常に重要と思うので、是非頭にしまっておきやすい形にできるように自分なりに色々工夫してみてください!
次回はF田さんの登場です。
お楽しみに!
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