事例Ⅰの勉強の始め方 by みにまる

事例Ⅰ

こんにちは。タキプロ15期の みにまる と申します。

今回はこれから来年の中小企業診断士試験に向けて勉強を始められる方へ向けて「事例Ⅰの勉強方法」を入門編として書いていきたいと思います。

既に2次試験受験歴がある方にとっては当たり前の内容かもしれませんが、そういう方にもお役に立てる情報を盛り込んでおります。

是非最後までお読みいただければ幸いです。

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■事例Ⅰとは?

事例Ⅰの試験の目的と概要を試験実施団体公式の案内から確認します。

1.試験の目的および方法
中小企業診断士試験は、「中小企業支援法」第12条に基づき実施されます。
第2次試験は、「中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則」に基づき、中小企業診断士となるのに必要
な応用能力を有するかどうかを判定することを目的とし、中小企業の診断及び助言に関する実務の事例並びに
助言に関する能力について、短答式又は論文式による筆記及び口述の方法により行います。
(1) 筆記試験
中小企業の診断及び助言に関する実務の事例について、筆記の方法により実施します。

令和6年度中小企業診断士第2次試験案内・申込書(PDF)

事例Ⅰは「組織(人事を含む)を中心とした経営戦略及び管理に関する事例」の出題となっております。

1次試験との関わりで言えば、「企業経営理論」で学ぶ経営戦略や組織論の知識がベースとなっている事例問題(ケーススタディ)ですね。

この時期ですが来年の1次試験に向けて勉強を始められた方も多いと思います。企業経営理論を勉強するときは是非、2次試験のことを意識して勉強していくと非常に効率が良くなります!初学者の方にとって、ガッツリ事例Ⅰに取り組むのはまだ早いかもしれませんが、「どんな試験か」「敵を知る」ことは早いに越したことはありません。本記事で概要と勉強の始め方だけでも掴んで行ってください。

■とりあえず過去問をやってみる→勉強計画を立てる

事例Ⅰの試験は知識がない方でも日本語の読み書きができれば「何かを書く」ことはできる問題です。まずは気負いせず過去問をダウンロードして解いてみましょう。国語や小論文のつもりでOKです。時間は本番と同じ80分でやってください。

初めて事例を解いた方は

みにまる

これを80分で解けるようになるのか…

と絶望的な気持ちになられたかもしれません。大丈夫です。あなただけではありません。
誰もが、最初はそう思いました。

これから書く知識の取り込みや勉強方法で実力を鍛えることで、必ず成長できます。

とりあえず初めてやってみた点数からどのような勉強が必要か、勉強計画を立てていきます。

事例Ⅰの勉強に必要なこと

  • 1次試験の企業経営理論の復習
  • 1.5次知識を補充
  • 勉強計画(P)
  • 過去問演習(D)
  • 自己採点・点数記録化・振り返り(C)
  • 改善策立案(A)

当たり前の話ですが、必要な知識を取り込んで勉強計画を立ててPDCAを回す、解きっぱなしにしないということですね。

■事例Ⅰの知識についてざっくり頭に入れる

事例Ⅰの過去問を解いてみて、まず、ある程度は知識がないと書けないなということに気づかれたと思います。

特に1次試験受験生の方で「企業経営理論」の点数が70点以上安定して取れない方はまず1次試験の勉強をしっかりやってください。

「企業経営理論」の勉強方法は私もこちらの記事で書いています。よろしければご参照ください。

ある程度企業経営理論の知識が定着してきた方は、以下のリンクから過去の先人方の書いた「神ブログ」や「ファイナルペーパー」を読んでください。2次試験に必要な1次試験+2次試験のお作法+アルファの「1.5次知識」がまとまっています。事例Ⅰの過去問演習に取りかかる前に、この1.5次知識を頭に入れます。

神ブログ:https://consul-circle.com/niji-mokuji/

ファイナルペーパー情報集約:https://emily-study.hatenablog.com/entry/finalpaper

事例Ⅰに必要な知識はこちらの動画も是非ご覧ください。
【中小企業診断士二次試験】事例Ⅰ~Ⅲの戦い方・勉強方法・解答プロセスを徹底解説【まなび生産性向上】:https://youtu.be/YEnKJwYHEZw?si=6ZP2YFsHhMxj7paa&t=3836

2次試験のポイント(全事例共通)

まずは事例の題意をつかむことが重要です。

題意をつかむための着目点

聞かれたことに素直に答える」→得点できる

•事例のストーリー(いつ・どこで・誰が)

•設問文の制約条件(設問文は一字一句全てがヒント)

•設問のレイヤー(経営戦略レベルの話か、機能戦略レベルの話か)

•与件文を素直に読む

これらの点に着目しながら、聞かれたことに「ストレートに、素直に」答えられているか常に自分に問いかけます。

事例Ⅰのポイント

事例Ⅰは「組織(人事を含む)を中心とした経営戦略及び管理に関する事例」ですので、経営戦略の中でもドメインから組織・人事面の機能戦略まで抽象的〜具体的な戦略について幅広く問われます。

「組織は戦略に従う」とはチャンドラーの言葉ですが、経営理念やビジョンから始まり、それらを実現するために経営戦略・事業戦略を立て、さらに具体的な組織・人事の施策を立案します。どのレイヤー(階層)の戦略の話なのかをつかむことが必要です。ただし、事例をやり込んでくるとわかりますが、あまり「レイヤーの厳密さ」にこだわり過ぎる必要はありません。ざっくりつかむだけで十分です。(何故なら試験時間は80分しかないからです)

1次試験では経営戦略について、いろんなカタカナの名前を覚えましたが、2次試験では細かい知識は問われません。ただし、ポーターさんとアンゾフさんについては、さっと以下のマトリクスが書けるくらいには頭に入れておいた方がいいでしょう。(過去に2次試験で出題歴があるため)

競争戦略と来たら、ポーターの差別化戦略、集中戦略のことを指します。
成長戦略と来たら、アンゾフの成長ベクトルを指します。

このレベルの1次知識がさっと出せることが2次試験で必要な知識レベルです。

1.5次知識の詳細は↑で挙げた神ブログやファイナルペーパー、YouTube動画をご参照ください。

事例Ⅰ高得点者のブログ記事を読む

事例Ⅰは得点の分散が大きく、D評価の割合も一定数見かける一方で高得点で合格されてる方もちらほらいらっしゃいます。タキプロ15期メンバーの事例Ⅰ高得点記事を是非お読みください。

■過去問演習→ふぞろいで自己採点をする

一度事例Ⅰの過去問を解いてみたら「ふぞろいな合格答案」自己採点をしてみましょう。ノー勉で何点くらい取れるか把握しておきます。

ふぞろいを使った自己採点の仕方は具体的にこのように行なってください。

ふぞろいを使った採点方法

  • 採点基準の視点やカテゴリをチェックする
  • 解答キーワードに基づいて自身の解答に線orマーカーをひく
  • 設問毎にMax〇〇点に収まる範囲でキーワードに基づき点数を丸数字で書き込む
  • 丸数字の点数を足し算し設問の点数を出す
  • 各設問の点数を足し合わせ全体の点数を合算する
ふぞろいの採点基準の表のイメージ
H30年の事例Ⅰの第1問の解答とふぞろいによる自己採点

↑は私が2023年8月23日に書いたH30年の事例Ⅰ第1問の答案とその自己採点結果です。
このようにマーカーや赤ペンで答案に書き込んで採点していくとわかりやすいと思います。ただしオリジナルの解答原稿はコピーするか、スキャンして汚さずに保存しておいてください。複数人で採点する相互採点の際にはオリジナルの解答原稿が必要になります。

私はスキャンしてGoodnotesに取り込んで採点していました。

ふぞろいの活用方法については、以下のかものしかさんの記事が力作なので、是非お読みください。

全体の一貫性や論理性、表現をチェック

いくらキーワードがふぞろいの解答と合っていたとしても、論理性や一貫性がなければ、点数がもらえない可能性が高いです。

一つの設問内で矛盾がないかはもちろん、設問間、答案全体で矛盾したことを言っていないかはチェックしましょう。

また、自分ではふぞろいと同じことを言っているつもりでも他者が読むと全然伝わらないということは十分あり得ます。
「この表現で伝わるか」ということも重要なチェックポイントです。

これらのチェックは自分一人だと自家中毒に陥りやすいので、できれば相互採点や合格者による採点などで客観的に判断してもらう機会をなるべくたくさん作ってください。

■点数の記録と振り返り、改善策立案→解き直し

まず点数を記録する点数表などをExcelで作り、日時と年度事例、点数を記録します。
この点数ができる限り100点に近くなるまで振り返りと解き直しをしていきます。
解きっぱなしは絶対にやめましょう。

点数表の一例

ここで重要なのは

禁止事項

点数が90点を超えないうちに、次の年度の過去問に手を出さないこと(初見の過去問を食い散らかさないこと)

です。
2回目で60点しか取れていないのに、どんどん初見の問題にチャレンジしていくのはやめましょう。
初見の過去問は貴重です、大事にしましょう。初見で過去問にチャレンジできる機会は一つの過去問に付き、1回しかありません。
直近の過去問をやり尽くしてしまったからと言って10年も20年も過去問を遡ることはできないし、遡る必要もありません。

振り返り後、解き直しや2回目、3回目で100点に近い点数が取れる実力をつけてから、新しい問題を解き、点数がきちんと伸びているか検証していきます。

そのための点数記録化の点数表です。

点数表のサンプルはこちらからダウンロードできます。よろしければご自身で使いやすいように改変してお使いください。

■おわりに

いかがでしたでしょうか?

事例Ⅰに限らず、全事例に共通する2次試験の勉強方法も含めて、事例Ⅰの勉強の始め方について書きました。
とりあえず事例Ⅰの過去問をダウンロードする、印刷するというところから始めてみてください。

事例Ⅰは他の事例にも通じる経営戦略の話もあり、事例Ⅰが得意だと他の事例にも応用が利きやすいです。是非事例Ⅰを好きになって事例Ⅰの学習を楽しんで継続してください。

次回は、おくそん さんの登場です。 

お楽しみに! 

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