R6にAIが挑戦!事例は突然Ⅱ? by 風さん

4事例共通

どうも、タキプロ15期の風さんです。

皆さん、本試験おつかれさまでした。手ごたえはいかがだったでしょうか。
R5と比べて難化…という声が多く聞かれました。特に事例Ⅱが、情報量多いな!って感じで、本番でテンパる要素満載でしたね。

6回目の投稿となる今回のテーマは「4事例共通」です。
本試験直後にこのテーマを割り振るなんてブログ班運営の○○さんも人が悪い。重い、重すぎる…。

と弱音を吐いたところで、R6の4事例を「簡単に」振り返りながら、とはいえ「もう本試験のことは一旦忘れて、温泉旅行にでも行きたい!」なんて時期かとも思いますので、あんまり難しいことは考えずに、ゆる~くいきましょう。

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★違和感ワード

まず、過去問をいろいろ解いてきた一人として違和感があった、違和感を感じるべきかな?と考えた箇所について事例Ⅰ~Ⅳを見ていきます。(皆さんは、いくつ見つけられたでしょうか)

【事例Ⅰ】非一族の経営幹部、ライバル、メンバー、旧態依然の管理体質、初めての経験、長女からA社に入社したい意向、(長男をA社に)呼び戻し、やや独断的な面もあったが、運送部と倉庫部の統括マネージャー(県内事業部長じゃなく?)、第1に(で始まってるのに)~3つ目(といいつつ「また」で接続された事実上の4つ目の課題が登場するところ)

【事例Ⅱ】(家業に)呼び戻し、為政者、消費者が容易に購入できる環境、規模が零細、至難の業、手の打ちようがなくなった父親、父親から「会社を助けてほしい」と懇願されて、一刀両断の扱い、盛り付け映え、今までなかったようなセンス、温かい態度、落胆し、とりあえず2本作った、若者と見られる視聴者、自分のセンスが間違っていないと確信した、地道に、ふるさと納税(急に来たな)、提案せよ(急にどうした。「助言せよ」でいいわ)、収納スペースがないし今あるものも捨てられない(結局どうしたって置き場ないじゃん)、顔を直接見ながら販売できない寂しさ(知らんがな)

【事例Ⅲ】最近の材料費や人件費の高騰に対応した見直しは一応行われているものの契約金額は現状のコスト高には対応できていない(どっちやねん。見直しできてるの?できてないの?)、IT利用も図りながら(説明が雑だな)、製造完了後は製造部で最終検査を行い(完了してないじゃん)、据付は顧客企業が行う(据付しないんかい。据付で不具合でても納品はしましたって金取るんかい)

【事例Ⅳ】まねのできない味とサービス(美味しいとかじゃなくて?)、設備投資に関しては当該社長が実質的な意思決定権限を持っている(普通…)

…そんなところでしょうか。

この辺は感覚的なところでもありますが、その違和感の正体が「単なる出題者との語感のズレ」なのか、それとも「出題者がそこに何らかの意図を込めたかった箇所」なのか、の見極めが重要になります。

R6においては前者のほうが多かった印象です。つまり、無用に困惑させられる言い回しが多かったんじゃないかなと考えます。
この辺に余計な時間を取られてしまった方は、タイムマネジメントが苦しくなってしまったのではないでしょうか。

★再現答案について

次に、再現答案を作るか作らないか問題。こっrrrrrrrrrrれありますねぇ!!!
もしかしたら診断士2次試験における永遠のテーマかもしれません。

でも私は「作ろうとしてみる」のを強くお勧めします。「絶対作れ」とも「予備校の採点サービスに送れ」とも言いませんが。
なぜなら、問題用紙へのメモを手掛かりに再現答案を書こうとしても「なかなか書けない」という状況は、試験終了20~30分前のご自身の状況を再現することになるからです。

そしてR4の私がそうでした。R4で不合格だった私の反省点は「問題用紙上での整理が不十分なまま時間に追われて解答欄を埋め始めて、解答欄を埋めながら考えていたために、いざ試験が終わってから再現答案を作ろうとしてもその痕跡が問題用紙に残っていない」ということでした。

そうなると再現答案を書こうとしても、またその場で問題を改めて解くような感じになってしまい、再現度にも自信が持てず、何かを書いてはみるものの人に見せる気になれない。

そして、再現答案を作れずに迎えた合格発表の日。勉強仲間の中から合格者が何名か出ましたが、ほとんどの合格者が再現答案を作っていました。

一緒に勉強してきた仲間と自分との違いを振り返り、真似できることは全部真似することにした私が真っ先に考えたこと。
それは「なぜ彼らは再現答案を作れて、私は作れなかったんだろうか」でした。

★採点サービスについて

ちなみに予備校などのやっている採点サービスですが、「無料で有難い」なんて思ってはいけません。

あれは、予備校にとってもメチャクチャ有難いので、単なるギブ&テイクと考えましょう。多くの解答が集まれば、それだけ模範解答や解説・合否予想の精度を高めることができるからです。

だから、「出さないと損」なんてことはないのです。むしろ、採点サービスでは合格だったのに不合格という結果に無駄に凹む、まであります。

その逆ならまだ良いのですが。とにかく予備校ごとに結果がバラバラ…らしいので、再現答案を「作ろうとしてみる」ことは強くお勧めしますが、「採点サービスに出せ」とは決して言わないのは、そういう理由です。

せっかく作ったし、合格発表まで待てないから「暇つぶし」にいろんなところの採点サービスに出して気を紛らわせるという、初めからその心算・覚悟で採点サービスに出すのはもちろんアリかと思います。

もちろん、再現答案を作ってないけど合格しました~って人もたくさんいます。これは誤解のないように付け加えておきます。
再現答案を作れないと合格できない、なんてこともまた、あり得ません。自信満々に再現答案をSNSに載せても、不合格になる人だってたくさんいます。

ちなみに私はR5は再現答案は作りましたが、提出したのは某予備校の恩師にだけでした。

これはもう、お世話になったことへのお礼でしかなかったです。
なぜならその時点では、合格しているかどうかなんて分からなかったし、自信も全くなかったから。
(ちなみに過去の私のブログをご覧になった方ならお分かりかと思いますが、当時は事例Ⅳの足切りで絶対に落ちていると思っていました)

★相対評価の意味

さて、「たくさんの再現答案が集まること」がなぜ予備校にとって有難いのでしょうか。
それは中小企業診断士2次筆記試験が「相対評価」であることに起因します。

「そんなこと分かってるわ!」って声が聞こえてきそうですが。では、これはどうでしょう?

たとえば、「解答欄1マスにアルファベットなら半角で2文字書いてよい、って聞いたことあるけど、本当ですか?」という質問をされることがあります。

その答えは、「本当かもしれないし、ウソかもしれない」です。
「5S」と1マスに書いたけど合格した、と言っていた人がいたから多分大丈夫、というのが関の山…なんですが。

ここで一つ「非常に重要なこと」があります。
それは、中小企業診断士2次筆記試験が「相対評価」であることです。(重要な事なので2回言いました)

たとえば与件文中に、「データベース(以下、「DB」という)」という表現があったとしましょう。
そして、受験生のほぼ全てが「DB」を解答欄1マスに書いたとしたら?

私が中小企業診断士試験の運営者側・採点する側の人間だとして、ですよ?
ほぼ全員不合格、…にできると思いますか?

もちろん、できるわけがありません。採点委員というのがあるとすれば、その中で打合せが行われ「DBと1マスに書いていても加点対象としましょう」という議論がなされることになります。

「サブスクリプションをサブスクと略しても大丈夫ですか?」も同じです。
要するに、合格答案を書けるレベルの人の多くがそう書いていたら、不正解も正解になる。相対評価とはそういうものです。

赤信号もみんなで渡れば…、ということです。

★R6が難化しているなら?

R6は難化しているという噂があります。もちろん私も、予備校講師ではありませんし、タキプロという受験生支援団体に所属こそしていますが、本業はサラリーマン(企業内診断士)ですので、現時点で大した研究ができているわけもなく、情報を持っているわけでもありませんが。

それでも、これだけは言えることがあります。

「難化ウェルカム!」

ということです。

ここまで読んでくださった奇特な方ならもうお分かりかと思いますが、難化しているということは、渋谷のスクランブル交差点の信号機が全部赤なのに、全方向に歩行者が大量に横断している、という状況と似たようなことになります。

そして、その中から8割以上を不合格にしつつ、2割弱を合格にしなければならない。これはもう、採点する側にとっても「カオス」そのものです。
渋谷がハロウィンで盛り上がって渋谷事変している頃、皆さんもまた、本試験問題の上で渋谷のスクランブル交差点のようなカオスを(もうええわ)

さすがに解答欄に空欄が目立つ場合は厳しいですが、解答欄を9割程度埋めていれば、ワンチャン誰にでも合格のチャンスはあると思ってください。

★不合格だったら?

そして、採点サービスの結果に一喜一憂するもしないも皆さんの自由ですが、決して諦めずに、しかし大きな期待もせずに、年末年始をリラックスして過ごしてください。

合格できたら、それはもちろん嬉しいですが。不合格でも…いや、むしろ不合格のほうが?得るものが大きいかもしれません。

不合格となって、また診断士試験に挑戦し続けられるというのは、多年度の私からすれば、今思えばとても幸せなことでした。
私の場合は毎年数十点ずつ点数がアップしていたので成長への実感もあり、また本業でもいろいろとステップアップに(診断士の勉強そのものが)役立っていました。

飽くまで個人的な話になりますが、私は試験勉強中(合格前)に昇格や転職に成功しています。
診断士の資格は独立の後押しとかにはなると思いますが、転職に役立つかといえば人と応募職種によりますし、結構その領域は限られます。

むしろ、診断士の勉強そのもののほうが、役に立つケースも多くある。私はそう感じています。

そして、これは合格後も言えることですが、経営コンサルタントという業務においては、永遠に勉強し続けなければなりません。
もちろん合格前と合格後で、勉強する内容や質にある程度の変化はあるかと思いますが。

それでも診断士2次試験に限って言えば、合格するまで勉強し続けること、その試行錯誤を繰り返すことはPDCAそのものであり、受験生本人の人生の経営にとってプラスにしかならないものだと、私は思います。

★R6各事例の所感

Ⅰ:組織図?
Ⅱ:無量空処
Ⅲ:与件短っ!
Ⅳ:簿記1級?

●事例Ⅰ

事例Ⅰは「なにこれ?(´・ω・`)」みたいな組織図がありましたね。
組織図といえばやはり一般的にはツリー上のものを連想します。

後継者育成、企業風土、3PLへの理解度が鍵を握る事例となりそうです。

3PLが物流の世界ではコンサル的な要素を持っていること、単なる物流の下請けから、より川上へと攻めていくイメージ、そのためにA社は古いもの(経営幹部)を大切にしつつも大きく変わっていかなければならない。

そこに長女と長男が社外で積んできた経験を、どのようにA社に溶け込ませ昇華させつつ、後継者の育成とするかが焦点となりそうです。

●事例Ⅱ

事例Ⅱは「無量空処」でしたね。

あまりの与件文からの情報量に思考が停止して、頭が真っ白になった方も多かったんじゃないでしょうか。
これは厳しい、明らかな難化です。

とにかく登場人物が多い。クリエイター志望の移住者、地元の産地問屋、デザイナーズホテル、宿泊施設や飲食店、百貨店やインテリアショップなど小売業のバイヤーや法人などの買い手(長い!)、ファッション業界、2代目、3代目、陶土屋・型屋・生地屋・窯元、コロナ禍で家庭に関心を向けるようになった若者と見られる視聴者や海外の人々(長い!)、旅先で食べたこの味わいを自宅で再現したいという視聴者…

「もうやめて!!!」と耳を塞ぎたくなりました。
その情報量の多さに危機感を感じ取り、第1問のSWOTなんて、どうでもいいわ!(よくはない)とばかりに、第2~4問の要素の切り分け、振り分けに早速取り掛かれたかどうか、が勝敗を分けそうです。

「自宅で再現したい→返礼品?」とかですかね、取っ掛かりは。

●事例Ⅲ

事例Ⅲは「与件短っ!!!」ですね。
与件文が短いということは、制約が少ないということ。つまりは「ポエム注意報」が発令されるやつです。

全体的には、過去のブログにも書きましたが、良くも悪くも「ザ・ゴール」的なイメージですね。
特に第2問は、あからさまに製缶課がボトルネックとなっています。第3問は生産計画の部分にフォーカスしたいです。

第4問はいやらしい問題ですね。「過去」に製造した?搬送機器の「契約金額」を参考に?「営業部員」が?
私は個人的に前職で似たような状況に陥ったことがあったので何となく雰囲気は掴めましたが、このフワッとした与件文でどこまで解答を導けるか…が合否を分ける感じでしょうか。

物価が上がり続ける状況で過去の契約金額をどれだけ参考にするのか、設計部との会話なしに最終契約金額まで営業で決裁しちゃうのか、は気になるところ。
第5問は恒例?の戦略問題となっています。C社社長のX社での経験が活かせるのではないでしょうか。

R6の事例ⅢはR5と比べるとモグラ叩き感は薄れて、逆に考えさせる余地の大きい、個人的には面白い問題となっていました。

●事例Ⅳ

事例Ⅳも難化してそうですね。

ただ、R5のような意地悪な難しさというよりは、純粋に「財務・会計」つまりはファイナンスとアカウンティングのオンパレード、オールスター、フルコース、大団円…といった感じでしょうか。
少しだけ齧った簿記1級の香りがしました。

足切り寸前レベルの実力しかないので、事例Ⅳについて語る資格は私にはない…と思います。

その上で敢えて言うならば、経営分析・CVP・NPV・理論問題、それぞれの中で設問ごとに難易度が上がっていくというオーソドックスな構成で、R5の反省(?)が大いに活かされている作問だなと感じました。

少なくとも私はR6のほうが好きです。

★AI時代の診断士の在り方

さて、最後にオマケとして、参考までにR6のAIの解答を貼っておきます。

大したプロンプトを書いたわけでもなく、ただ問題用紙を食わせただけですが、それでもここまで解答するということです。
しかも、人間が80分×4事例=320分かけて行うことを、ものの1分もかからずに、です。

だからこそ、診断士2次試験って重要だな、とも思います。
診断士2次筆記試験に合格できるということは、(素人が雑に扱った)AIよりも優れた回答ができている…可能性が高いと考えられます。

今時の中小企業の経営者だって、AIくらい使ってみる人はいるでしょうし、今後ますます増えるとするならば、
「なんだ、AIに聞いたほうがまだマシじゃないか」と見られてしまううちは、いずれにしても診断士を名乗るべきではない。
私はそう考えます。

そして、遅かれ早かれ、そのAIに人間が追い越される日が訪れます。

今まだ、AIがヨチヨチ歩きしているこの時代に、一旦AIを超えておく。
そのくらいでないと、もし診断士として独立したとしても、生き残ることはできないのではないでしょうか。

私が好きな将棋の棋士の一人「藤井聡太」七冠も、しばしばAI超えと呼ばれる一手を指します。
そんなAI超えの一手を、中小企業の経営者に助言できる診断士でありたいものですね。

★オマケ(AI解答)

【事例Ⅰ】

第1問
⒜強み:地元密着型の質の高い輸送サービスと倉庫管理事業の展開
⒝弱み:旧態依然の管理体質と非効率な受注管理システム

第2問
A社は地元志向が強く新規開拓力が弱かったため、首都圏市場開拓には新たな視点が必要だった。長女の大手企業での経験を活かし、若手社員と新規採用者を加えることで、革新的なアプローチを期待した。

第3問
Z社は県内進出にあたり、A社の地元密着型サービスと首都圏事業部の物流ノウハウを組み合わせた総合的な物流サービスに期待した。A社の地域に根差した強みと、首都圏での経験を活かした効率的な物流体制構築を見込んだ。

第4問(設問1)
創業経営者の助言による配置転換は、2代目経営者を支える体制強化と、長男の経験を活かした県内事業部の業務改善を目指したものである。

(設問2)
Z社との取引強化には、県内事業部と首都圏事業部の連携強化が不可欠。情報システム部の技術を活用し、適正在庫管理と機動的な商品補充システムを構築することで、Z社のニーズに応える総合的な物流サービスを提供するべきである

【事例Ⅱ】

第1問
強み:X焼の産地問屋として長年の経験と信頼がある3代目のファッション業界経験を活かした新感覚
弱み:陶磁器業界の需要低迷による経営状態の悪化と従来の商品の競争力低下
機会:デザイナーズホテル等新規顧客からの評価獲得とオンライン動画による新たな顧客層の開拓
脅威:安価な外国製陶磁器の台頭と少子高齢化による市場縮小

第2問
X焼の伝統技法と現代的デザインを融合した「季節限定食器セット」を提案する。四季折々の料理に合わせた器で、食卓に彩りと季節感をもたらす。地元の食材や郷土料理のレシピカードを付け、X市の魅力を体感できる。

第3問
「X焼レンタルサービス」を提案する。季節や用途に応じて様々な窯元の陶磁器をレンタルできるサブスクリプションサービス。収納の悩みを解消しつつ、多様なX焼を楽しめる新しい体験を提供する。

第4問
①店舗で購入した顧客にECサイト限定クーポンを配布し、オンライン利用を促進する。
②ECサイトでの購入者に店舗限定の特典や体験イベントへの招待を行い、来店を促す。
③店舗とECサイトで共通のポイントシステムを導入し、相互利用のメリットを高める。

【事例Ⅲ】

第1問
C社の強みは、社長の工場設備レイアウト設計経験を活かした搬送機能の提案力と、特注品の受託生産における技術力および柔軟な対応力にある。

第2問
まず製缶工程(製缶課)に注目し、ボトルネックとなっている原因を分析する。作業の標準化や設備の改善、多能工化の推進などにより、製缶工程の生産性向上を図る。その後、他の工程の改善を順次進める。

第3問
生産管理システムを導入し、リアルタイムでの進捗管理と工程間の情報共有を実現する。また、生産計画の精度向上のため、過去の実績データを分析し、より正確な工数見積もりを行う。定期的な計画の見直しと調整も実施する。

第4問
原価管理システムを導入し、製品ごとの正確なコスト把握を行う。材料費や人件費の変動を迅速に反映させ、適正な利益率を確保できる価格設定を行う。また、コスト削減の取り組みを強化し、顧客に対して価格上昇の根拠を明確に説明できる体制を整える。

第5問
まず、小規模工場・物流施設のニーズ調査を行い、自社製品の開発方針を決定する。次に、設計・営業部門の強化と、提案型営業スキルの向上を図る。さらに、モデルケースとなる施設での実績づくりと、それを活用したPR活動を展開する。段階的に事業を拡大し、リスク管理も徹底する。

【事例Ⅳ】

第1問(設問1)
① ⒜ 売上高総利益率  ⒝ 59.01(%)
② ⒜ 総資産回転率   ⒝ 1.76(回)
③ ⒜ 売上高営業利益率 ⒝ 1.01(%)

(設問2)
D社は同業他社と比べ、売上高総利益率は高いが、総資産回転率と売上高営業利益率が低い。収益性は高いが、資産効率と営業効率に課題がある。

第2問(設問1)
⒜ 4,000袋 ⒝ 4,200袋 ⒞ 11,040,000円
⒟ 計算過程:
X社向け貢献利益: (3,000 – 1,780) × 4,000 = 4,880,000円
Y社向け貢献利益: (4,800 – 3,380) × 4,200 = 5,964,000円
固定費: 5,600,000円
営業利益 = 4,880,000 + 5,964,000 – 5,600,000 = 5,244,000円

(設問2)
⒜ 4,533円 ⒝ 計算過程:
(4,533 – 3,380) × 2,400 + (3,000 – 1,780) × 6,500 = 2,764,800 + 7,930,000 = 10,694,800円
10,694,800 – 5,600,000 = 5,094,800円 > 5,088,000円 (X社のみの場合の利益)

第3問(設問1)
⒜ 475,000円 ⒝ 595,000円

(設問2)⒜ 467,748.70円
⒝ 計算過程:
初期投資 = -540万円 + 70万円 = -470万円
1年目CF = 30万円 × (1-0.3) + 60万円 – 25万円 = 246,000円
2-9年目CF = 70万円 × (1-0.3) + 60万円 – 15万円 = 534,000円
9年目追加CF = 40万円
NPV = -4,700,000 + 246,000 × 0.917 + 534,000 × 5.033 + 400,000 × 0.460 = 467,748.70円

(設問3)
⒜ 52,749.22円 ⒝ ある 
⒞ 計算過程:
予測通りの場合のNPV = 467,748.70円
7割の場合のNPV:
1年目CF = 21万円 × (1-0.3) + 60万円 – 25万円 = 182,000円
2-9年目CF = 49万円 × (1-0.3) + 60万円 – 15万円 = 379,000円
NPV = -4,700,000 + 182,000 × 0.917 + 379,000 × 5.033 + 400,000 × 0.460 = -520,249.22円
期待NPV = 467,748.70 × 0.6 + (-520,249.22) × 0.4 – 300,000 = 52,749.22円

第4問(設問1)
全部原価に基づく振替価格は、非効率性を転嫁し、受入部門の業績を歪める。また、利益操作の余地があり、事業部間の協力を阻害する可能性がある。

(設問2)事業部長の権限外の投資決定が業績に影響するため、管理可能性の原則に基づき、事業部長の貢献度を適切に評価する指標を選択すべきである。

まとめ

いかがだったでしょうか。
2次筆記試験、本当に大変な試験だったと思います。しかし、勉強仲間の中から5人に1人くらいは、合格者が出ます。

それが自分だと良いな、と思う一方で、自分ではないこともあります。
でも、合格するまで受け続ければ、不合格もまた、良い思い出です。

年内は診断士のことは忘れて、ゆっくりと心と体を癒してください。
温泉旅行もいいですね!♨

そして、年が明けたら合格発表です。そしてその翌週くらいに口述試験です。
うっかり合格…いえ、タキプロで勉強なさっていたなら、きっと合格していることでしょう。

その暁には、口述試験対策でタキプロの門を叩いてください。
皆さんのお越しを、タキメン一同、心よりお待ち申し上げております。

次回は、Kota さんの登場です。 

お楽しみに! 

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