[1次] 試験当日の心構え：「出来なかった」という手応えはアテにならない

中小企業診断士を目指す皆様、おはようございます。がんちゃん／岩間です。

1次試験を受ける皆様、今週一週間もいつもどおりに頑張ってくださいね。

本日は、試験当日の心構えを一つお伝えします。

 

◆「出来なかった」という所感はアテにならない
　⇒終わった科目の結果は気にしない

「終わった科目の結果は気にしないべき」とはよく言われていますが、それを実践するには強い意志力が必要で、なかなか難しいことです。

そこで少しでも実践しやすくなるよう、数学面での根拠に基づき、「自分の感覚はアテにならない」ということをお伝えします。

 

◆ここで、まさにいま１科目を受験し終えた、ある受験生のケースを考えてみます。

その受験生にとって、試験直後の感触が次のとおりであったとします。

	問題数	所感
(1)	5問（20点分）	確実に解けた
(2)	10問（40点分）	選択肢を2つに絞り込めたが、その後カンで書いた
(3)	10問（40点分）	全く分からず、カンで書いた

この感触は、「25問中、自信を持って解答できたのが5問だけ(1)、そして、全くできないものが10問あった(3)」・・・というように、良くない場合です。

（以下、当該科目では25題出題され、すべて4択で配点4点と仮定します）

 

◆それでは質問です。
「40点に届かない＝足切りになる」可能性は何割くらいだと思いますか？

ちなみに、私自身は直感として3割〜5割程度と思っています。

（その科目を受験した直後にこのような感触だったことをイメージしてみてから、読み進めてみてくださいね。）

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↓↓

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◆答え
「40点に届かない」可能性は、1割弱（7.2%）です(※)。

⇒「解けた問題がたった5問だった」にも関わらず「足切りとなる可能性が１割弱」という点が意外に感じられる方もいらしたのではないでしょうか。

ちなみに、60点以上となる可能性は16.9%です。こちらは、高いと感じる方も、低いと感じる方も両方いらっしゃるかもしれません。

 （※このパーセンテージは単純な数式では求めることができないため、算出の過程は省略させていただきます。また、モデルを単純化するために、記事中に明記していない仮定を置いています。参考までに、中小企業診断士試験の範囲を若干超えますが、このモデルでの期待値と標準偏差を後述します。） 

 

◆このように、「試験の手応え」と「合否の予想」にはズレが生じる場合があります。

そこで、「採点するまでは合否や得点は分からない」と考え、「直前の科目の手応えがなくとも、決して諦めてはならない」と意識することをお勧めします。

 

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1次試験に向けて準備をされてきた皆様、ここまで本当にお疲れさまでした。

ラストの一週間を乗り切ってくださいね。そして試験当日に力を発揮できるよう願っています。

くれぐれも体調面で無理はしないよう、お気を付けください。

 

（参考）必要に応じて次の記事もご参考にしていただければと思います。

• 持ち物などの準備がまだの方
  • [1次] 試験当日までの準備（学習面以外）[前編] （準備事項）
  • [1次] 試験当日までの準備（学習面以外）[後編] （持ち物）
• マークする際の留意点を確認したい方
  • [1次] マークに関する注意点３つ
• 経済で得点を稼ぎたい方
  • [1次] 経済でプラス４点を稼ぐコツ（H25年度）
• 1次試験後のことが気になる方
  • [1次] 1次試験後にやるべきこと

 

以上、がんちゃん／岩間でした。

 

◆（参考）本記事のモデルに関する期待値と標準偏差の算出

• (2)と(3)の期待値・分散（(2)は「2択まで絞れた10問」のこと、(3)は「解けなかった10問」のことです）
  • それぞれ「正解数(＝得点÷4)」は2項分布に従うと考えられます。
    • (2)：試行数n=10, 成功確率p=50%
    • (3)：試行数n=10, 成功確率p=25%
  • 2項分布の期待値はnpと表せるため、正解数の期待値は、
    (2)が5問（＝20点）, (3)が2.5問（＝10点）です。
  • 2項分布の分散はnp(1-p)と表せるため、正解数の分散は、(2)が2.5, (3)が1.875です。
• 次に、(1)～(3)全体の期待値・標準偏差を求めます。
  • (1)～(3)は独立ですから、(1)～(3)全体の正解数の期待値と分散は、(1)～(3)各々の値を加えれば求められます。
  • 期待値：5問+5問+2.5問=12.5問 (＝50点)
  • 分散は0＋2.5＋1.875＝4.375（得点を基準にすれば70）
  • 標準偏差は分散の正の平方根として求められ、2.1問（＝8.4点）となります。

 

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