【力試し】あなたの戦闘力は? byつよぽん
皆さん、こんにちは。
タキプロ11期関西の つよぽん です。
前回の記事はコチラ
このコロナ禍の状況で、皆様、いかがお過ごしですか。
1次試験突破に向けて、着実に準備が整っていることと存じます。
1次試験まで50日を切ったということで、
練習問題を用意してみました!
チェレンジしてみてください!
問題
以下の問いについて、〇か×で答えなさい。
<財務・会計>
- アンシステマティック・リスクとは、分散投資によって低減できないリスクのことである。
- 売上債権の増加は、キャッシュ・フロー計算書における営業活動によるキャッシュ・フロー(間接法)の増加要因となる。
- 前期末の1株当たり配当金は120円であり、今後毎年2%の定率成長が期待される。
資本コスト6%とすると、この株式の理論価格は3,000円である。 - CAPMが成立する市場において、マーケット・ポートフォリオの期待収益率が6%、安全利子率が2%の時、当該資産の期待収益率が10%になるベータ値は2.0である。
<経営法務>
- 錯誤が、法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは、無効とする。
- 債権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。
①権利を行使することができることを知った時から5年間
②権利を行使することができる時から10年間 - 1990年8月1日に公表された小説の著作権の存続期間は、2060年7月31日までである。
なお、自然人である小説家の著作者は、2010年8月1日に死亡している。 - 株主の会社に対する権利について、次に掲げる株主の権利は、6か月間の保有要件を必要とする。なお、本問での会社は、公開会社であることを前提としている。
①代表訴訟提訴権、②株主提案権、③取締役等の解任請求権、④会社解散請求権
<中小企業経営・政策>
- 総務省「平成26年経済センサス-基礎調査」及び総務省・経済産業省「平成24年、28年経済センサス-活動調査」に基づき、以下の内容が正しいか判断しなさい。
開業企業46万者のうち8割超が小規模企業である一方、廃業企業84万者のうち9割超が小規模企業である。
廃業企業における小規模企業の数が、開業企業における小規模企業の数を上回り、総じて見ると37万者が減少している。 - 一般社団法人CRD協会「平成30年度財務情報に基づく中小企業の実態調査に係る委託事業」に基づき、以下の内容が正しいか判断しなさい。
2010年以降、「営業利益の赤字企業の割合」及び「債務超過企業の割合」は、どちらも減少傾向である。 - 「中小企業基本法」の定義に基づき、次に掲げる企業は、全て中小企業の範囲に含まれるか判断しなさい。
①従業員数80人の教育サービス業(資本金8千万円)
②従業員数250人の衣料品卸売業(資本金6千万円)
③従業員数400人の食料製造業(資本金1億5千万円) - 経営セーフティ共済には、次に掲げる内容が含まれている。
①無担保・無保証人で、掛金の10倍まで借入れ可能。
②掛金を損金または必要経費に算入できる税制優遇が受けられる。
解説
<財務・会計>
1.正解は「×」です。
アンシステマティック・リスクとは、分散投資によって低減できるリスクのことです。
「アン」という否定語が付いているので、低減できないリスクと勘違いしやすいです。
たびたび出題されるので、出てきたら必ず得点できるようにしましょう
2.正解は「× 営業活動によるキャッシュ・フローの減少要因」です。
キャッシュ・フロー計算書(以下、キャッシュ・フローをCFと表記)に関する問題です。
1次試験で主に問われるのは、以下の3点。
①営業活動CF
「売上債権」「棚卸資産」「仕入債務」が増減した時
②投資活動CF
「固定資産」を取得(増加)や売却(減少)をした時
③財務活動CF
「短期・長期借入金」を借入(増加)や返済(減少)した時
「売上債権」「棚卸資産」は増えると、営業活動CFは減ります。
「仕入債務」は増えると、営業活動CFは増えます。
「固定資産」は取得(増加)すると、投資活動CFは減ります。
「短期・長期借入金」は借入(増加)すると、財務活動CFは増えます。
手元の現金が増えそうなことをすると、CFは増えます。
その逆をすると、CFは当然減ります。
いまいち理解できない人は、上記の3パターンを暗記してください(笑)
3.正解は「× 3,060円」です。
理論株価の計算に関する問題です。
定率成長の場合の公式を正しく理解していれば、解ける問題です。
理論株価=翌期の配当金〔前期の配当金×(1+成長率)〕÷(資本コストー成長率)
前期の配当金×(1+成長率)を計算し忘れことが多いので、気をつけてください!
理論株価=(120円×1.02)÷(0.06ー0.02)
答え:3,060円
4.正解は「〇」です。CAPM理論に関する問題です。
公式さえ理解していれば、簡単に解ける問題です。
期待収益率=安全利子率+β(マーケットポートフォリオの期待収益率ー安全利子率)
<経営法務>
1.正解は「× 取り消すことができる」です。
民法95条は、改正によって内容が大きく変わっています。
以前の民法では、錯誤による意思表示は無効とされていましたが、
民法改正により取り消すに変更されました。
2.正解は「〇」です。
こちらも民法改正の内容です。
内容は正しいので、しっかり年数を覚えておきましょう!
なお、損害賠償請求権の消滅時効については、消滅時効が異なります。
こちらもしっかり押さえておきましょう!
(1)不法行為の損害賠償請求権の消滅時効
①損害及び加害者を知った時から3年
②不法行為の時から20年
(2)生命・身体が侵害されたことによる損害賠償請求権の消滅時効
①損害及び加害者を知った時から5年
②不法行為の時から20年
3.正解は「× 2080年12月31日まで」です。
著作権の保護期間に関する内容です。
現在、著作権の保護期間は、著作者が死亡してから50年から70年に延長されています。
正確には、「死亡してから70年を経過した年の12月31日まで」存続します。
4.正解は「×」です。
6か月間の保有要件についてです。
会社解散請求権には、6か月間の保有要件はありません。
なお、①代表訴訟提訴権、②株主提案権、③取締役等の解任請求権は、
6か月間の保有要件があります。
<中小企業経営・政策>
1~4まで、全て「〇」が正解です。
1問目と2問目は、「中小企業白書」の概要で取り上げられている部分です。
実際の1次試験でも出題される可能性が高いので、しっかり復習してください。
3問目の「中小企業の範囲」は、毎年1問出ます。
何度も問題演習をして、確実に正解できるようにしてください。
4問目は、新型コロナウイルスの関係も踏まえて、問われそうな制度です。
「経営セーフティ共済」の愛称と「中小企業倒産防止共済制度」の正式名称、
どちらの名称も知っておいてください。
以下に、参考データを掲載しておきます。
※2019年版「中小企業白書」より抜粋
※2017年版「中小企業白書 概要」より抜粋
<おまけ>
中小企業経営・政策について、今回は問題を作っていませんが、企業数の増減や付加価値の変化もよく問われる論点なので、しっかり勉強しておきましょう!
また、最近の「中小企業政策」は、「ものづくり補助金」や「持続化補助金」などの実務でも関連の深い内容が出題されていました。
しかし、今年は新型コロナウイルスの関係で、上記の補助金には特例措置があります。
そのため、範囲から出題されるのか不明です。
個人的には、「IT導入補助金」が今年は問われるのではないか?と思っていました。
そこで、「中小企業基本法」などの関連法令の条文を覚えるといった、コロナの影響を受けない分野も、しっかり押さえておく必要があると思います。
最後に
今回の問題は、本試験から抜粋したもの、改変したもの、最新の法改正や出題傾向を分析したもの等々、本試験を意識して作りました。
分からない問題がある場合は、必ず解けるようにしっかり復習しましょう!
今回の記事が好評でしたら、次の記事では、「本格的な予想問題を作りたい」と思います。
次の記事は、1カ月後になりそうです。
その時期からでも何とかなりそうな「中小企業経営・政策」で作ろうかと考えています。
もし、「この科目の予想問題にして欲しい」など、ご意見がありましたら、コメントいただけると嬉しいです。
次回は、タキプロ名古屋の「のぶ☆」さんです。お楽しみに!
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