【祝!令和2年度合格】独学で短期間合格/次郎さん
こんにちは、ダックです。
今日は、めでたく令和2年度中小企業診断士試験に合格された次郎さんの合格体験記を紹介いたします。
■自己紹介
- 外資系企業のコンサルタントとして都内で働いています。千葉県出身の28歳独身です。
- お客様に真の価値をもたらす今後10年を見据えた提案ができる様になりたいと考え、診断士を目指しました。元々、「日本の中小企業を元気にしたい」という思いで現在の会社に入社しました。協働するベテランコンサルタントに少しでも追いつくために自分が強化すべき要素を探し、中小企業診断士の勉強に求められる経営のAs-IsとTo-Beを正しく描ける広い知識だと思い至りました。
■受験歴
- 2019年3月に勉強を始めました。受験回数は、1次が1回(2019年合格)、2次が2回(2019年不合格、2020年合格)です。
■1次試験の勉強方法
- 1次試験、2次試験ともに独学で勉強しました。元々勉強が好きだったこともあり、中小企業診断士の勉強を通じて、様々な資格取得に活かせる独学ノウハウを試して確立することを楽しみにしていました。
【試験勉強開始まで】
- 基本情報技術者試験に2017年に合格しており、経営情報システムが得意科目でした。診断士の勉強を始めるにあたってテキストを見たところ、特に財務・会計が難しく感じられたため、基本を理解するために日商簿記3級を勉強して2019年2月に合格しました。
【2019年3月〜5月 準備期】
- 3〜4月は財務・会計のみを、TACの『スピードテキスト』と『スピード問題集』の通読で勉強しました。その後、各科目も同様に勉強しました。2次試験が難しいため意識すると良いと聞き、5月にLECの2次模試を受けました。対策せずに臨んだところ各科目10点程度でしたが、1次試験対策が不十分と感じていたので、まずは1次試験合格に集中して2次試験対策は後回しにすることとしました。
【2019年6月〜7月 実戦期】
- TACの過去問題集を解き始めました。この時期には、毎日全科目に触れて苦手科目を無くす(勝因1)を意識しました。ある時、得意だった経営情報システムを3週間勉強しなかったところ全く解けなくなっており、リカバリーに時間がかかったことがきっかけです。平日には過去問を解き、点数の低い科目は休日にテキストと問題集で復習しました。不正解の問題は蛍光ペンで色を重ねて目立たせ、スキマ時間を活かして繰り返し解きました。平日は出社前1時間と帰宅後2時間で1日3時間、休日は1日10時間程度勉強しました。
- 各科目の過去問で安定して7割得点することを目標(勝因2)に勉強しました。残り1ヶ月の段階で、6割しか得点できておらず且つ問われる内容が普遍的と感じた経済学・経済政策、財務・会計、企業経営理論、運営管理について、10年分の過去問が載った同友館の『過去問完全マスター』でA・B問題を2周解きました。科目を絞って問題演習の量を増やすことで苦手意識が無くなりました。2週間前からの休日には、試験当日の時間割に合わせて過去問を解くリハーサルを敢行しました。
■2次試験の勉強方法
- 独学のデメリットとして、特に2次試験で、正解が無い中どの様に勉強すれば得点が上がるのかが分からずに苦労しました。試験の内容や必要な対策を一から調べなければならず、スタートが遅れたと感じます。
【2019年8〜10月 不合格年実戦期】
- 最初の 1週間は勉強の進め方を考えました。『企業診断』で解き方を大まかに把握した後、すぐに過去問に取り組み始めました。過去問を80分で解いた後は、『ふぞろいな合格答案』シリーズで採点し、予備校の解答案をパソコンで写しました。一時期、ネットで調べた参考書籍(事例Ⅰ対策『組織論』、事例Ⅳ対策『意思決定会計講義ノート』など)に取り組みましたが、過去問演習の時間が無くなるため中止しました(敗因2)。ブログ等で2次試験の情報を集める中で、ファイナルペーパーが役に立つと知り、過去問の解説や自分の気付きをインプットに作り始めました。2次試験攻略に必要な解き方のパターンが整理され、量が蓄積されることで自信が付きました。過去問は、最新の平成30年から平成26年までを1周、平成25年から平成16年までを1周、平成30年から26年までをもう1周解きました。しかし、2周目の時点では1周目の学びを殆ど忘れていました(敗因3)。
- 過去問の自己採点では50点前後と伸び悩みました。本番2週間前に、予備校の解答案をベースに『ふぞろいな合格答案』のキーワードを最大限組み込んだマイベスト答案を作る復習アプローチに切り替えましたが、遅すぎました。得点区分は、事例ⅠA、事例ⅡB、事例ⅢA、事例ⅣBでした。特に、事例Ⅳでは、勉強開始当初からの苦手意識を払拭することができませんでした(敗因1)。
【2020年3月〜7月 合格年準備期】
- ブランクのためか、1度解いた問題でも4割程度しか得点できず、令和元年から平成13年までの全過去問を解くこととしました。1年目の反省を踏まえて、過去問の復習に各事例で1.5〜2時間をかけました。得点を最大の目標(勝因2)として、自分の解答の良い点/悪い点を赤字で添削し、予備校複数社の解答案と『ふぞろいな合格答案』をインプットに9割を取れるマイベスト答案を作りました。なぜその解答案となるのかを徹底的に考え、気付きをファイナルペーパーに書き加えました。そして、毎日前日の学習内容を復習する(勝因3)ことを心がけました。スキマ時間には『30日完成! 事例Ⅳ合格点突破計算問題集』(同友館)を解きました。息抜きとして、趣味のランニングは毎日欠かさず、飲み会に隔週で参加していました。
【2020年8〜10月 合格年実戦期】
- 過去問を中心に、事例ⅠⅡⅢは休日に1日3〜4事例を解き、平日には得点の低かった小問題を抽出して解きました。事例Ⅳは、得意科目とするために毎日1事例を解きました(勝因1)。8〜9月初旬にはTACとLECの模試を自宅で受け、前者はA判定、後者はC判定でした。過去問のみで実践力が鈍るリスクを考慮し、TACの『集中特訓 診断士第2次試験』とこれまで受けた模試の解き直しに取り組みました。9月は業務が忙しく連休にも仕事が入りましたが、10月には落ち着き、走りや飲み会を止めて平日は5時間、休日は1日14時間勉強しました。3週間前からの休日には、試験当日のリハーサルをしました。1週間前〜前日には、ファイナルペーパーを整理し、全てのマイベスト答案を読み直しました。最終的に、過去問は全年分を2〜3周解きました。
■1次試験のエピソード
- 試験会場は千葉商科大学でした。1日目の朝は早めに家を出たものの、同じ受験生と思われる方を頼りに電車を降りると1駅乗り過ごし、結局遅刻ギリギリに到着しました。試験では、リハーサルが奏功したのか殆ど緊張しませんでした。気分が良くなって夕食をデカ盛りで済ませたところ眠くなってしまい、翌日の科目を復習して早めに寝ました。2日目もあまり緊張しませんでした。感触は良かったため、試験終了後は書店に直行して2次試験の過去問題集や参考書を買いました。
- 1次試験の自己採点結果は、経済学・経済政策76点、財務・会計64点、企業経営理論55点、運営管理83点、経営情報システム84点、経営法務60点、中小企業経営・中小企業政策72点で、合計494点(得点率70.57%)でした。
■2次試験のエピソード
- 2年目の試験会場は幕張メッセでした。リハーサルが効いたのか試験では殆ど緊張しませんでした。事例Ⅰと事例Ⅱは手応えがあり、事例Ⅲは疲れが出たためか今ひとつで、事例Ⅳは計算量の多さに驚きつつ何とか解き終えました。特に事例Ⅳの記述問題では、内容が十分に分からずとも方向性を当てて部分点を取る練習を積んでおいて良かったと感じました。再現答案は、口述試験に向けて必要と聞いたため作成しました。予備校の採点サービスは利用しませんでした。
■敗因
- 試験までに苦手を克服できませんでした。特に2次試験の事例Ⅳは、NPV計算など明らかに得点できない分野があったにも関わらず、他の頻出分野で稼げれば良いと考えて対策を取りませんでした。過去問の得点は安定せず、本番での点数も伸び悩みました。
- 1次試験終了後、2次試験に向けた対策を即実行できませんでした。参考書籍の読み込みは間接的に効果があるとしても、限られた時間で合格を目指す場合には適さなかった様に思います。
- 2次試験の過去問で同じ失敗を繰り返しました。少しでも過去問を解く数を増やす方が優先と考えて復習を怠った結果、1周目から1ヶ月後に2周目を解く頃には殆ど内容を忘れており、無駄が多かったと感じます。
■勝因
- 全方位戦略:苦手科目を無くし、全科目で合格点を取れるように勉強しました。苦手科目は、内容を理解できない問題でも解答を暗記し、同じ問題は必ず解けるようにしました。関連問題を解いていく内に、気が付くと理解できるようになっていたことがあります。得意科目が難化した場合でも他の科目でカバーできるため、全体の点数が安定し、自信を持って本番に望めました。
- 得点至上主義:得点を勉強の達成度基準としました。正解や配点が発表されない2次試験では、予備校の解答案のキーワードに配点を付けて自分の解答を採点しました。欠けている要素を客観的に把握でき、また合格するための道筋が明らかになり、限られた時間で効果的に勉強を進められました。
- 毎日復習:2次試験の過去問を解いた際、翌日に自分で添削した解答を見直し、他の問題でどう応用できるかを考えてゴールに落とし込んでから次の年度の過去問に取り組みました。翌日復習することで、理解が曖昧なままであったと気付くことがあり、また学びを忘れ難くなりました。経験を昇華して他のケースに適用する方法は、「経験学習モデル」として説明できることを後日知りました。復習を重ねて学びを蓄積する中で、複数年度の過去問に当てはまるパターンがあることに気が付きました。自分の学びを上手く汎用化した状態で試験に臨めたと感じています。
■これから合格を目指す受験生へのメッセージ
中小企業診断士の勉強を通じて世界が広がりました。同じ経験をしても以前の自分には無い気付きが得られ、同僚からは発言や考え方が変わったと言われます。
勉強が大変でも、挫けずに合格を勝ち取ってください。応援しています。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
~ダックの感想~
次郎さんは、各時期の取り組み内容や、その取り組みがいい方向に働いたのか、悪い方向に働いたのか等について自己分析した体験記を書いてくださいました。
そのため、受験生の皆さんにとっては参考になる情報が多いのではなかったと思います。
次郎さん、本当におめでとうございました!
【お知らせ】
タキプロでは12期メンバーの募集を行っています。
受験生支援団体の中では最大規模の団体で、合格者がつなぐ受験生支援というバトンといった性格だけでなく、合格同期や世代を超えたネットワーク作りなど、今後の診断士活動にとって有益なのは間違いありません。
参加条件はただ一つ。
「令和2年度の診断士試験合格者であること」
です。
あなたも是非、参加してみませんか?
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まずはこちらの要領をご覧いただき、参加フォームから参加エントリーをお願いいたします!
次回は、つよぽんさんが合格体験記を紹介してくださる予定です!お楽しみにしてください!
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